り陸奥たか(かたつむり)とは、ラバウル基地周辺で目撃され、以降、他海域でも報告されている未確認戦艦である。
概要
便宜上、UMB(Unidentified Mysterious Battleship)として扱われているのは、その正体が謎に包まれているため。捕獲が困難(理由は後述)なため、研究は遅々として進んでおらず、そもそも生物であるか、兵器であるかも定かではない。
見た目は銘菓ひよこ、あるいは蝸牛類に似たシルエットと、つるり・もちもちとした外観に艦娘のような艤装を備え、短めに揃えた頭髪とつぶらな目鼻が特徴。煙突状の器官と、蝸牛類であれば目に相当する頭部触角を共通の部分として備えた他は、大小様々な砲塔(最大4基)を持つ個体が確認されている。
生態が蝸牛類であれば塩分による浸透圧の影響や、形状からして波の影響を受けやすいはずなのだが、背負った煙突から煙を出しつつ至って安定した挙動で海上を優雅に進む姿が報告されている。記録、報告されている鳴き声は「あらあら~」又は「あら、あらあら」だが、某アイドルのようにのんびりした感じでは無い模様。
これまでの目撃証言ではかなり大きさに差異がある事から繁殖又は増殖していると推察されている。よく目撃される中で「大型」とされる個体は全長:215.8m 全幅:28mだが、それを超える巨大個体も報告されている。ただ遠近感の掴み辛いシルエットに加え、確認されたのが海上であった事から、推定で500-1000mと言われているものの詳細は定かでは無い。
報告から現在までの経緯
当初、報告された際のスケッチはあまりにも既存の生物や艦艇からかけ離れていたため、クジラ等の大型生物と見間違われた様子。上層部への報告があったのは2013年11月を過ぎてからであった。
艤装らしき部分には砲塔なども有しているが、こちらから直接的な妨害行動を取らない限り、各鎮守府所属艦艇へ危害を加えたという報告は今のところ無い。
ただし、それはあくまでも遭遇した、目撃しただけの場合である。
捕獲を試みた艦隊もあるが、訓練海域に追い込んでの捕獲作戦の結果、大爆発を起こして参加艦艇が全艦大破、あわや撃沈判定となりかねない損害を受けたとの事で各鎮守府、基地、泊地へ、無駄に刺激しないよう通達が出されている。撫でる程度は問題ない可能性が高いが、爆発の危険性から触れることは避けたほうが無難だろう。
貴重な参考画像
捕獲ではなく誘導にて確保した場合も、大抵は目を離した隙に幾ばくかの資材や装備、あるいは近代化改修に使用できる艤装を残して跡形もなく姿を消している。
這い寄るかのような報告数増加
2013年の12月以降は、ラバウル基地以外でも多数目撃されるようになった。一部では人に慣れ、呼び出しに応じる個体もいる様子。ある鎮守府では放任を決めた結果、自由に施設内で行動する姿すら見受けられる。霧の艦隊との邂逅後は、遭遇海域が拡大。更に増加が報告されている。
タウイタウイ近海で漂着した例では、何らかの”敵”との交戦形跡が確認されている。
強制捕獲時の危険性
衝撃的な情報が入った。「爆発すると言われても、その証拠がない」という意見からぞんざいな扱いでの捕獲作戦が各地で計画されつつある事に危惧を抱いた、最初に直接的な捕獲作戦を失敗した艦隊司令部より以下の連続画像の提供を受けた。
参加艦艇は旗艦を除き「轟沈」である。繰り返す、「轟沈」である。
公開艦隊司令曰く、
「この写真を公開したからには更に厳重な注意をとり、彼らの生態活動を静かに見守ってほしい。」という事で、これを見た我々としては、静かにり陸奥たかを見守り、調査を続ける方向で調整して行きたい所である。
幼体から成体への成長証拠
3月初旬にパラオ泊地所属の中将から寄せられた画像が届いた。これまでの報告では単艦での目撃が殆どを占めていた中、「確証は無いが増殖している」という噂を裏付けるかのように大小合わせて9隻ものり陸奥たかがV字陣形で優雅に海上を進む姿が確認されたのだ。
確認されている最大級のものと同じ艤装を持った150m級を先頭に、右翼には砲塔二門を有する70~80mが3隻、左翼には同じ艤装の40m級が4隻に加え、煙突のみを有する15m級が1隻、確認された。小型船舶程度の大きさの15m級が砲門を有していない事から、幼体だと考えられている。蝸牛類がその殻を年々大きくするように、煙突から各砲門と艤装が増えていくのではないだろうかと報告書に記載されている。
り陸奥たか調査団団長によれば、
「もしかするとこの”り陸奥たか”の群れは親子なのではないだろうか。この陣形を見ると、なんとなくではあるがアヒルやカモが子を連れて泳ぐ習性に似ている。やはり彼らも親子で行動する動物(?)なのだろう」との事だ。
ただ、他の報告例では小型でも艤装を全て有していた個体が存在する事から、件の画像の群れは外敵への対抗手段を持たない個体の為に集まっているにすぎないとする研究者の意見もある。り陸奥たかを襲うような外敵の存在についてはまだ明確ではないが、広大な海を領域とする深海棲艦の跳梁により海路の危険性が高くなっている昨今、同じく海を住処とするり陸奥たか達も人知れず交戦している可能性が高いと考えられている。
シルエットが近い蝸牛類は陸生で基本的に被捕食者であるが、り陸奥たか達は海上を住処とし、成体であれば条約型戦艦に匹敵する攻撃力を備え、また自爆時の威力は大きさにより燃料気化爆弾から小型戦術核、あるいはそれ以上の爆発力を持つ事から、自衛手段を得た事により生息範囲を広げられるようになったものと考えられる。
天候すら操る巨大個体
これまで能動的に人類に対して被害を与える行動は報告されていなかったり陸奥たかだが、2014年4月下旬に起きたマカッサル海峡の石油プラットホーム事故の原因が、り陸奥たかの巨大個体によるものだという報告が入った。
り陸奥たか調査団による今回の報告では周辺海域における熱帯低気圧の発生原因も、件の巨大個体が原因ではないかと言われている。勢力を保ったまま様々な方向へ動く熱帯低気圧が確認されており、また内部からり陸奥たか特有の鳴き声が確認された為だ。
幸いにして石油プラットフォーム事故における人的被害は無かったものの、能動的に攻撃をしかけてきた事は、今後の対応方針の大幅転換を余儀なくされる可能性が高い。
ただ、ある程度成長した個体の時点で小型戦術核に匹敵する爆発を起こす危険性が確認されているため、り陸奥たかが何の目的で石油プラットフォームの襲撃を行ったかは不明ながら、深海棲艦との戦いの傍ら不必要な被害を増やさない為にもより慎重な対応と調査を行っていきたい所である。
追悼の弔砲
6月に柱島近海に大挙して現れたり陸奥たかの群れについて作戦指令本部より情報開示が許可されたため、り陸奥たか調査団の報告を紹介する。
集まった個体数はこれまで観測された中でも最多、霞んだ奥に確認できた最大個体については小島と見紛う程の巨大さ(全長推定500-1000m)だった。周辺での哨戒情報を照らし合わせると、ラバウル方面からの個体が最も多かった。
仔細についてはレポートをご覧頂くとして、調査団団長の言葉通り、やはり、かの船に何かしら関わりのある存在だったのだ。どのような経緯で生まれ、増えたかは未だ不明ではあるが、今まで通りそっと見守る事で知れる事がある。適切な距離を取ってこれからを歩んでいくとともに、来年の同じ日、り陸奥たか達の集まりを見守る準備を進めていこうと思う。
増殖・繁殖に関する情報
以前、本記事ではどのように繁殖するか定かではないと紹介するに留まっていたが、ラバウル方面から時折、謎の光線が発射される事例が頻発している事から再調査を行った結果、ラバウル方面から「ひぇ~!」という音を伴って飛来する謎の光線こと「MNB」により発生する事が確認された。また「あらあら~」という声と共に放出される光線によっても大型建造での変異を引き起こす事も判明している。双方「陸奥になるビーム」と言われているが「陸奥」になるのか「り陸奥たか」になるのかは艦隊状況に左右される模様。
カウンター(対抗措置)を行った部隊もあったようだが、圧倒的な物量で対抗しえなかったようだ。
更なる変態・進化の可能性
目撃数が最も多いり陸奥たかの個体並び、柱島近海で目撃された最大個体でも煙突と二連砲塔4基までのため、これ以上艤装が増えることは考えにくいが、別の進化の可能性について言及する研究者もいる。同時に同様のシルエットの目撃情報もあったため、以下に目撃者の証言から起こされた研究者のスケッチを記載しておこう。
手足が生えた事から陸上活動も支障が無いと思われるが、どことなく愛嬌のあった変態前と比べるとショックが大きい。できる事なら、誤認であって欲しい所である。ただ、ここからさらに変態が進む事で、長門型弐番艦、陸奥になる可能性も示唆されている。ただし、ファーストコンタクトの時点で対応を誤ると爆発必死の為、挑戦する提督が少ないのが現状である。
黒色化個体
ソロモン海のウッドラーク島から南に約100km離れた地点で目撃された黒いり陸奥たか(又は「り陸奥たか黒」)について紹介する。
ソロモン海において目撃されたその変異個体は残念ながら撮影はできなかったとの事だが、随伴艦だった秋雲のスケッチによれば肌が黒く、髪が灰色、目が白いといった特徴を持っていたという。
り陸奥たかは爆発するとその刺激で本体も跡形なく爆散する事から爆風の影響で黒色化した可能性は否定されているため、変異種、あるいは特異個体と考えられる。
り陸奥たかの遭遇報告が数多くある中、全く察知ができない状態で遭遇した事から電探の捕捉が困難である可能性がある。そのため、艶消しのもちもちした外装と黒い変色化は電探波と赤外線の吸収が成され、結果的に高次のステルス性を備えていると考えられる。
調査団の原則として接触は厳禁であるため詳細調査は行われなかったようだが、原型を超える危険性を考えると遭遇時は余計な接触を禁じた方が無難だろう。
参考画像
頭足類に似た「何か」と対峙するり陸奥たかの画像(背後に人らしきシルエットが浮かんでいる)。この画像撮影後、その戦いの一部始終を目撃した人物はこの戦いを「軟体の大決闘」と称した。
り陸奥たかの不思議な生態報告が増えた結果、撮影された特撮キネマのポスター。一部艦娘が出演。2014年にはハ◯ウッドでリメイクされた他、2013年にはり陸奥たかと巨大ロボットの戦いを描いた外伝的作品も制作されている。
貴重な捕食シーン。何を捕食しているのか興味深い。一説によれば「運」らしいが…。
ある艦娘による日記録での発見例。35日目の記録にはり陸奥たかの天敵らしき存在についても記されている。
参考映像
増殖の原因としてタレコミのあった映像資料がある。呉鎮守府に確認をしているものの「そのような事実はない」と回答の上、映像は捏造されたものだという公式見解が出されている。ただし、「■■(検閲により削除)、見ちゃいました」という内部関係者によれば、映像資料が届いた数日後、一人の提督が一時、健康上の問題を理由に入院している。
もう一つ映像は、ある艦隊の所属艦である陸奥が訓練航行中に遭遇し、コミュニケーションをとった際の貴重な映像。
第六駆逐隊の観艦式展示海域において、近隣を回遊していた姿も確認されている。演習時に出現した例ではどのような手段で確保したのか報告が待たれる。
目撃報告が増えていく中、一人の提督が三ヶ月にも及ぶ苦難の建造期間の末に、り陸奥たかの物理的な立体化に成功。以下動画はその建造工程と建造成果の記録である。
これはラバウルにてり陸奥たかを神聖なものとして崇める謎の宗教組織が作ったとされるVTRである。見た者の精神に多大な影響を及ぼす危険性が有るため視聴の際には細心の注意を持ってご覧頂きたい。
実際の所なんなんだこれ?
艦これに登場する陸奥の頭部アクセサリが「かたつむりに似てる」という発想から絵師のblew氏によって生み出された、二次創作的生物。本記事の「初期のスケッチ」と紹介された画像がはじまり。後にりばいあ氏によるMMDモデルまで出現、各所に出没するようになった。カワイイヤッター。
艦これ界隈でも極一部で愛でられていた中、提督の間に広まるよう画策する者(記事編集者とか)によって、蝸牛類のごとくゆっくりと這いよるように布教活動が行われている。
アスキーアート(AA)
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関連項目
- 艦隊これくしょん~艦これ~
- 陸奥(艦これ)
- ラバウルの女神
- 陸奥になるビーム
- 珍獣府
- 我輩が最上と申します
- DMM(どうせみんな陸奥になる)
- サバンナシマシマオオナメクジ(こちらは二次創作で生まれたナメクジ。MMDも配布中)
- なまもの兵器
- ゴーガ
- ナメゴン
- ひよ子
- 16
- 0pt