わたらせ渓谷鐵道は、桐生駅~間藤駅間のわたらせ渓谷線(旧足尾線)を運営する第三セクター方式の鉄道事業者である。
概要
足尾線は、その名にもなっている足尾銅山へのアクセス路として鉱石輸送に供されていたが、1970年代に閉山されると経営難となり、廃止を前提として特定地方交通線に指定された。これを存続させるために第三セクター方式で設立され、1989年に開業したのがわたらせ渓谷鐵道である。
資金難や安全性の問題により長良川鉄道や天竜浜名湖鉄道といった第3セクターがトロッコ列車から撤退する中、2023年現在でもトロッコ2編成を運行しているなど、観光需要の励起に努めている。また、地図式の乗車券や大型の往復常備券など鉄道ファン向けのきっぷの販売も行っている(ただし2023年から実際の乗車には使用不可となった)。
全線乗り通すと約1時間30分で、神戸駅付近では壮大な渓谷美をお目にかかれる。終点の間藤駅からは日光駅までの路線バスが運行されており、旅行ルートによっては大幅なショートカットができる。
わたらせ渓谷線
桐生駅~間藤駅間44.1kmを結ぶ、現在の唯一の運営路線。桐生駅に近いほど本数が多く、間藤行きと大間々行きがおよそ1時間に1本ずつ、おおむね交互に運転されている。
トロッコ列車のうちトロッコわっしー号は全線で運転されるが、トロッコわたらせ渓谷号は大間々駅~足尾駅間のみの運転となっている。
車両
一般車両は開業時に用意されたわ89系列と、2010年代以降導入されているWKT-500系列に大別され、座席配置によって細かな形式区分がなされている。
塗装は当初1両ごとに色合いが異なっていたり、数パターンの動物のシルエットが描かれていたりと多彩だったが、現在はわ89系列は茶色1色、WKT-500系列は茶色とクリーム色のツートンにおおむね統一された。なお動物のシルエットは切符の地紋(模様)として残っている。
このほか、トロッコ車両として客車のわ99形と気動車のWKT-550形、客車牽引用としてディーゼル機関車のDE10形を保有している。
愛称
機関車とトロッコ控車を除く各車両には地元にちなんだ愛称が付けられている。
愛称 | 由来 | 車両 | 備考 |
あかがね | 銅 | WKT-511 | 「あかがねⅡ」「あかがねⅢ」も存在 |
あづま | 吾妻山 | WKT-521 | |
かわせみ | カワセミ(鳥) | 5020 | トロッコ車両 |
くろび | 黒檜山(赤城山の最高峰) | (欠番) | かつて使用された愛称 |
けさまる | 袈裟丸山 | (欠番) | かつて使用された愛称 |
こうしん | 庚申山 | WKT-522 | |
たかつど | 高津戸峡 | WKT-512 | |
やませみ | ヤマセミ(鳥) | 5070 | トロッコ車両 |
ようがい | 要害山 | (欠番) | 事故廃車となった車両のため、現在は忌み番 |
わたらせ | 渡良瀬川 | WKT-502 | 「わたらせⅡ」「わたらせⅢ」も存在 |
わっしー | わたらせ渓谷鐵道のキャラクター名 | WKT-551 | トロッコ車両 |
駅一覧
桐生駅~沢入駅間は群馬県(桐生市・みどり市)、原向駅~間藤駅間は栃木県(日光市)に所在。
駅名 | 接続路線 | 備考 |
桐生駅 | 東日本旅客鉄道:両毛線 | 有人駅(わたらせ渓谷鐵道の社員配置は無し) |
下新田駅 | 転換後に開業 | |
相老駅 | 東武鉄道:桐生線 | 有人駅 |
運動公園駅 | 転換後に開業 | |
大間々駅 | 有人駅 | |
上神梅駅 | ||
本宿駅 | 転換後に開業 | |
水沼駅 | 温泉施設併設 →2023年8月に運営会社破産のため休業中 |
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花輪駅 | ||
中野駅 | 転換後に開業 | |
小中駅 | ||
神戸駅 | 「列車のレストラン清流」併設 | |
沢入駅 | ||
原向駅 | ||
通洞駅 | 有人駅 足尾銅山観光最寄り駅 |
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足尾駅 | 有人駅 | |
間藤駅 |
関連動画
関連静画
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関連商品
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関連コミュニティ・チャンネル
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関連項目
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