アイスダンスとは、フィギュアスケートの競技の一つである。
概要
一組の男女が音楽に合わせてステップワークやリフトなどを行い得点を競う競技であり、「氷上の社交ダンス」と形容される。
世界フィギュアスケート選手権では1952年の第43回のパリ大会から、冬季オリンピックでは1976年の第12回大会から正式種目となった。
国際スケート連盟が主催する競技会では、ショートダンスとフリーダンスの二つの種目を演技し合計得点で競われる。
スケートの技術そのものや「ユニゾンが合っていたか」といった部分で採点され、スピーディで切れのあるステップワークが要求される一方、成否のわかりやすいジャンプが必須要素ではなく転倒も少ないため、観客からはカップル間の出来栄えの差がわかりづらい競技でもある。
日本においては選手層の厚いシングルと比べ競技人口も少なく、国際大会でも苦戦するケースも多い。
2000年代半ばから長らく日本のアイスダンスを引っ張ってきた村元哉中・クリス・リードのカップルがペアを解消。男子シングルでバンクーバー五輪で銅メダリストとなった高橋大輔がアイスダンス転向を発表し、村元とペアを組むということで話題となった。
ルール
男女が別々にスピンを行うソロスピン、1回転半を超えるジャンプ、パートナーを肩より上に持ち上げるリフトなどが禁止となっている。男女が離れて演技することも基本的には禁止されている。
また、制限時間を超えるリフトなども禁止されている。ただし、ペアとは異なり女性が男性を持ち上げるリフトは認められている。
種目
ショートダンス(SD)
演技時間は2分50秒。予め指定されたリズムとテンポに対し競技者が自由に選曲した音楽を用い、自由に構成した演技を行う。
ただし、ステップシークエンス、ダンスリフトなどの必須要素と、予め規定された1分程度のステップ・パターン滑走を含まなくてはならない。ヴォーカル入りの音楽を用いることも可能。
リズム、テンポ、必須要素、ステップ・パターンは各シーズン毎に指定される。
フリーダンス(FD)
演技時間は4分(ジュニアは3分30秒)。自由に選曲した音楽を用い(ただし、音楽はリズム・ビートを伴うものでなくてはならない。メロディのみの音楽は不可)、自由に構成した演技を行うもの。
ただし、ステップシークエンス、ダンスリフト、ダンススピンなどの必須要素を含まなくてはならない。ヴォーカル入りの音楽を用いることも可能。
オリジナルダンス(OD)
演技時間は2分30秒。予め指定されたリズムに対し自由に選曲した音楽を用い、自由に構成した演技を行う。
ただし、ステップシークエンス、ダンスリフト、ダンススピンなどの必須要素を含まなくてはならない。
ヴォーカル入りの音楽を用いることも可能。リズムと演技時間と必須要素は各シーズン毎に指定される。
この他に、国際スケート連盟の競技から除外されているが、パターンダンスという種目が用いられる場合もある。
関連動画
関連項目
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