アイビスサマーダッシュとは、JRA(日本中央競馬会)が開催する新潟競馬場・芝1000mの重賞競走である。格付けはGⅢ 。
この記事では実際の競馬競走について記述しています。 この競走を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するレースについては 「アイビスサマーダッシュ(ウマ娘)」を参照して下さい。 |
概要
2001年にそれまで右回りだった周回コースを左回りに変更、そして芝の直線1000mのコースが改修工事により完成した際に新設された。レース名のアイビスは新潟県の県鳥のトキの英名。新潟競馬場を代表するレースの一つ。
国内唯一の直線コースのみで行われる重賞競走である(欧州ではイギリス2000ギニーなど直線コースのGⅠ競走は数多い)。コーナーを回る等のスピードのロスがほとんどないため、JRAの芝1000mレコードタイムはこのレースから出ている(2002年のカルストンライトオが記録した53秒7)。また直線のみであるため馬にとっては距離感が掴みづらく、騎手の腕も問われやすいレースになっている。
新設当初は8月の中旬から下旬にかけて行われ、スプリンターズステークスのステップのひとつになっていた。第1~2回ぐらいはどの馬もほぼまっすぐに走っていたが、周回コース部分の内ラチ沿いの芝の痛みによる内枠と、痛んでいない外枠の芝の有利不利が大きいこともあってか、ほどなく外側に寄せることが定石となった。これによりコース外側に馬が殺到することとなり、観客に近い部分を全速力で疾走するという見応えのあるレースとなった。2006年以降は内枠の不利を解消するべく、夏の新潟競馬場の開幕週に行われるようになったが、それでも外枠有利の傾向は大きく変わってはいない。しかし2021年のバカラクイーン(3着)のように、内枠スタートから斜行して外につく不利を嫌い、内側を選択して好成績を残す馬もいるほか、内枠スタートから大きく外に向けて外ラチにつけ、2~3着を取り切って穴を開ける馬も少ないながら存在する。2023年はオールアットワンスが2枠3番から1着、ロードベイリーフが1枠2番から3着を勝ち取ったが、いずれも内ラチ戦法ではなく外ラチ寄せからの差しであった。
このレースの勝ち馬からはカルストンライトオがのちにG1を勝っている(2004年の2度目の優勝した年)。同馬が2002年に記録した53秒7のタイムは2023年現在未だに破られていない。また歴代の勝ち馬のうち牝馬が13頭、うち2頭が連覇、1頭が隔年制覇しており23回中牝馬が16勝と牝馬の活躍が目立つレースでもある。(2023年現在)
第1回のレースはいつものレース映像のほかに空撮映像も存在しており、普段とは違う見方が楽しめるので一見の価値あり。関連動画参照。
ちなみに新潟の直線コースはこのアイビスサマーダッシュのほか、5月の韋駄天ステークス、10月のルミエールオータムダッシュといったオープン特別・リステッド競走や、未勝利戦でも使われている。
特に千直の未勝利戦には特定の馬主がやたら多頭出しをしてくることで有名で、コアな新潟ファンや競馬系メディアにとって夏の風物詩となっている。過去には同一馬主12頭出し(フルゲート18頭)なんてこともあったそうな。そして2022年、特定の馬主ことミルファームはこのアイビスサマーダッシュをビリーバーで制覇。千直名物から遂に重賞馬を輩出する事となった。
余談だが、ゲームセンターのフィギュアを使った競馬ゲームでこのレースを再現するとその都合上、発走から5秒で決着することになる。
レース結果
関連動画
関連静画
関連項目
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