アクリルスタンドとは、透明なアクリル板にキャラクター等を描いたグッズのことを指す。
※稀に「アクリル製の棚、フレーム、スマホスタンド」等のアクリル素材のグッズを指す場合もあるが、当記事ではキャラクターグッズについて説明する。
概要
(靄鋳屋本舗様がC96で頒布したもののイメージ画像
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略称は「アクスタ」、別名として「アクリルフィギュア」とも。下に土台となる透明なアクリル板が設置される。その土台にキャラクターが描かれたたアクリル板が垂直に接続されている。キャラクターのアクリル板は輪郭に沿って切られていることが多いが、稀に背景などを含めた四角形に近い形状のものもある。
フィギュアと同じように、主に机や棚などに置いて飾る用途で使われることが多い。多くの場合、パーツが土台とキャラクターの2つであるため比較的保管や持ち運びがしやすく、旅行や外食、ライブ会場に持っていって風景等と一緒に写真を撮ることもある。下から土台に組み込まれたLEDライトで照らし、暗い中でも目立たせられるタイプのものもある。
アクリルキーホルダーと作りが似ている。実際のアクリルスタンドでも取り外したうえでチェーンを付け、アクリルキーホルダーとしても使えるものもある。
中にはカードやメモ用紙、スマートフォンなどを立てかけられるものもあり、これを「アクリルマルチスタンド」と呼ぶ。この場合の形状は四角形が多いが、中には部分的にキャラクターの輪郭に沿って切られている場合もある。
サイズは様々だが、基本的には机の上に置ける大きさのものが多い。中には等身大のものもあるが、家のドアに入るサイズかどうか確認したほうがいいかもしれない(事例)。
一方で、傷と塗装落ちが発生しうるので、取り扱いには注意が必要である。鍵などの硬いものと一緒に収納して運ばないことももちろんだが、除菌用のアルコールを使って拭くとひび割れてしまったり塗装が落ちてしまったりすることもあるので注意。
歴史
この項目は独自研究を元に書かれています。 信じる信じないはあなた次第です。 |
はっきりとしたアクリルスタンドの発祥は不明。
少なくとも今の形のアクリルスタンド文化がある程度アイドル・二次元界隈に広まったのが2014年で、その後2020年までにかけてじわじわと多くのジャンルに広まったと思われる。
~2013年(前史)
2013年ごろまでのアクリルスタンドは四角形の絵や写真をそのまま入れたものが中心で、市販のアクリル板の中にファンが印刷した絵を入れるなどした手作りのものも多かった。スマートフォンなどを立てかける目的のものもあった。
現在よく見られる、輪郭に切り出したタイプのアクリルスタンドの初出は不明。遅くとも2013年にはこの形の「アクリルスタンド」が確認できる(参考)が、数は少ない。同じく2013年には同人サークルの悶KIDが「アクリルフィギュア」を頒布している。
2014年(革命)
Twitter検索の結果を見る限りでは、キャラクターの輪郭の形に切り取ったアクリルスタンドが多く現れるのは2014年ごろからである。この頃にはまだ「アクリルスタンドって何?」という投稿も見られ、まだ知名度はそれほど高くなかったようだ。
中でも早い時期で多くツイートがみられるのが、2014年1月に発売されたハロー!プロジェクト(ハロプロ)の「フィギュアスタンドキーホルダー(FSK)」となっている[1]。名前の通り、スタンド・キーホルダーの両方の用途で使用可能なものだった。
その後AKB48が2014年7月、ラブライブ!が2015年1月に似た形状のものを作っているほか、BTSや戦極姫など様々なアイドル・漫画・アニメ・ゲーム作品で2014年に製作されている。これらはキーホルダーの穴の部分がなく、名前も「アクリルスタンド」として販売・配布されていた。
また、背景やタイトルロゴなどを含んだ「四角形と輪郭型の中間」のタイプのアクリルスタンドも2014年以降から見られるようになった。特にアクリルマルチスタンドとして発売されたものが多い[2]。
いずれにしても、今のアクリルスタンドのスタイルがある程度広まった時期は2014年と見て間違いないと思われる。
この背景として、「アクリルスタンドの製造で使われるUVプリンターとレーザーカッター(レーザー加工機)が、以前と比べて安価で企業側が購入可能になって普及した」という技術革新の点も挙げられている。ほぼ同じ製法で作られる「アクリルキーホルダー(アクキー)」も、2014年ごろから検索数が増加している(参考)。
ツイートを読み込み中です
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2015年~(普及)
Googleトレンドの検索結果では2015年からじわじわと「アクリルスタンド」の検索数が増え、2020年に急激に検索数が増加している。Webザテレビジョンの調査でも2020年後半から大幅にツイート数が増加している。
2020年のコロナ禍でライブが減少し、いわゆる「推し」を身近に感じられるグッズとして広まったとする分析もあるが、同年ブームになった鬼滅の刃やツイステッドワンダーランドなどライブとはあまり関係はない作品でも同様に広まっている。
現在では俳優やスポーツ選手、将棋棋士、企業ロゴ、自分の子供の記念写真に至るまで二次元・三次元問わず様々なジャンルに広まりつつある。
フィギュアと比べて安価であり、中高生でも購入しやすいというメリットがある。他にも、実写の人物でも写真を使うことでそのままグッズ化できる「再現性」や、企業側からすれば小ロットでも製造可能だったり所有者が分解して棚などに入れて保管しやすかったりする「手軽さ」、外部からの力に対して壊れにくい「頑丈さ」も広まった背景にあるのかもしれない。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
脚注
- *現在(2022年)でもこの名前で販売されている。余談だが、ほぼ同じスタイルのものを新日本プロレスが同年4月に発売しており、こちらの名前は「フィギュアシートキーホルダー」となっている。アイドル・二次元以外では先駆的なアクリルスタンドとなっており、こちらも現在販売中
- *ちなみに「アクリルマルチスタンド」という語の初出は同じく2014年と思われる(参考)
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