あっさり概要
食用として広く利用されている。 利用例:味噌汁・吸い物・酒蒸し・和え物・ボンゴレなど
こってり概要
マルスダレガイ科の二枚貝。淡水が流れ込む内湾の浜辺に生息している。
古代より食用貝として広く認知されていた貝。アサリの語源は諸説あるが、「漁(あさ)り」説が有力視されている。その身は小さいながらも栄養豊富。タウリン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB2、鉄分などがたっぷり含まれている。主な効能は肝機能強化、血圧調整、貧血防止、視力低下防止、疲労回復など。世の中のお父さんにオススメな存在と言えよう。
産地は日本、朝鮮半島、台湾、フィリピンの沿岸。愛知県は日本一の漁獲量を誇る。次に静岡、三重、北海道、熊本、福岡と続いていく。しかしながら1980年代から埋め立てにより干潟が減少、加えて乱獲によりその数を減らしている。このため干潟では潮干狩りを料金制にしたり、持ち出せる量を制限したりして対策している。あさりには環境を改善する力があり、環境保護の面でも重宝される。旬は春から夏。
あっさりした一生
あさりの卵は、水温が22度になると孵化する。親貝は水温が適切になる時期を狙って産卵するため、年によって産卵期が左右される。主に5月~12月が産卵期と呼ばれている。卵として産み付けられてから10時間で孵化し、22時間後に貝殻が生成されて浮遊幼生となる。その状態で約2週間が経過すると海底に着底し、稚貝となる。海中の有機物やプランクトンを食べて少しずつ成長していく。意外とグルメな性格をしているようで食べるプランクトンの味が気に入らないと、その場から移動する。
外敵から身を守るため、普段は砂中に潜り込んで生活。潮干狩りで砂の中に埋まっているのはこのためである。あさりは呼吸をするため、2本の管を出している。潮干狩りの際はこの管を探すと見つけやすい。おおよそ1年で2~3cmほどに成長し、成貝と化す。ちなみに貝殻の模様は生まれ育った土地の環境を如実に示しており、良い環境で育ったあさりは模様がハッキリ見え、逆に悪い環境だと模様がボンヤリ。身も細くなってしまう。あさりの寿命は8~9年。意外と長寿である。天敵はカイヤドリウミグモ。あさりに寄生する難敵で、身から体液を吸う。ひとたび寄生が見つかると、その産地での出荷が見送られる。他にもナルトビエイによる食害がある。
あさりは環境の変化に強く、繁殖力も高い事から過酷な環境でも生き残りやすい。また貝殻を閉じる力は非常に強く、人間の力ですら開けられない。
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