アジャニは、トレーディングカードゲーム『Magic: The Gathering』の登場人物である。
プロファイル
身長:198cm
体重:112kg
年齢:外見年齢30歳
種族:レオニン(ライオンの頭を持つ亜人種)
性別:男性
(デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカー2013 より)
ローウィンが初出の5人のプレインズウォーカーの内訳は人間が4人、レオニンが1人。
しかし、ローウィンの舞台となる次元(MTGにおける世界のこと。サガフロンティアのリージョンに近いイメージ)「ローウィン」には人間もレオニンもいない。
これはプレインズウォーカーが次元を移動できる特別な存在であることを示している。
黄金のたてがみのアジャニは白の魔法を操るプレインズウォーカーです。 彼は仲間を癒し、力を与え、内面の精神的力に姿を与える、身体と魂の浄化の術の達人です。
黄金のたてがみのアジャニは、レオニンの獰猛さと彼の正義感との間で引き裂かれそうになっています。 彼は生まれた後、自らの家族からも捨てられました。白子のレオニンは、群れに受け入れられなかったのです。 唯一彼を受け入れたのは、群れのリーダーである彼の兄ジャザルと、アジャニの霊感だけでした。
アジャニはいつでも彼の癒し手としての力を見せていましたが、彼の真の使命は戦士としてジャザルに仕えることだと信じていました。そんなアジャニの兄が何者かに暗殺された日、アジャニの灯に火がつき、全てが変わったのです。
アジャニは社会的地位などという小さなことにもうこだわりませんでした。 彼は自らの使命を、彼の兄を殺した人物を見つけることに定めましたが、その中で彼は、謎の力がもたらした陰謀の網に絡め取られ、その戦いの中で彼は戦士としての力を磨き、彼の中の新たな力を解き放ちました。
彼の周囲のあらゆるものが砕け散るとき、アジャニは主たる正義と血の復讐との間で揺れ動いているのです。
(WotC公式サイトより抜粋)
カードとしてのアジャニ
アジャニとしてデザインされているカードは、2014年7月現在で5枚存在する。
いずれもパーマネント・タイプはプレインズウォーカーで、ローウィン版の《黄金のたてがみのアジャニ》を除いて神話レアである。
(ローウィン版の《黄金のたてがみのアジャニ》はレア)
Ajani Goldmane / 黄金のたてがみのアジャニ (2)(白)(白)
プレインズウォーカー — アジャニ(Ajani)
[+1]:あなたは2点のライフを得る。
[-1]:あなたがコントロールする各クリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置く。それらのクリーチャーは、ターン終了時まで警戒を得る。
[-6]:白のアバター(Avatar)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは「このクリーチャーのパワーとタフネスはそれぞれ、あなたのライフの総量に等しい。」を持つ。4
MTG Wikiより引用
ローウィンで登場した1枚目のアジャニ。この姿は2枚目の《復讐のアジャニ》より後の時期の姿をカード化したものである。
プラス能力はライフ回復。2ライフ回復に忠誠度+1なので擬似的に3ライフ獲得できている。地味ながらも確実に延命してくれるだろう。
小マイナス能力は白によくある全軍強化。あらかじめクリーチャーを並べておく必要があるが、一度強化すればアジャニが倒されても修整が残るところがポイント。警戒が付与されるので強化したクリーチャーでアジャニを守ることもできる。
大マイナス能力はかの《セラのアバター》と同じ能力を持つトークンを生成する。正直なところ出しても全然うれしくないので使われることは皆無である。
プラス能力と小マイナス能力の目指す方針がばらばらであるところ、どちらをメインで使うにしても少々マナ・コストが重いところがネックとなり、使用される機会は少なめだった。
うまいことかみ合うデッキから出てくると吐きそうになるくらい強いのだが。
Ajani Vengeant / 復讐のアジャニ (2)(赤)(白)
プレインズウォーカー — アジャニ(Ajani)
[+1]:パーマネント1つを対象とする。それはそれのコントローラーの次のアンタップ・ステップの間にアンタップしない。
[-2]:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。復讐のアジャニはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
[-7]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーがコントロールするすべての土地を破壊する。3
MTG Wikiより引用
プラス能力は主に相手の土地やクリーチャーに使って展開を遅らせたりするために使われる。土地もクリーチャーもタップせずに戦えるデッキなどMTGには存在しないも同然なので対象には困らない。
ただし、この能力にはタップさせる効果はついていない。アンタップしているクリーチャーに使用しても1回殴られることに注意が必要である。
小マイナス能力は《稲妻のらせん》と同じ効果。このカードのキモである。
すぐ使った場合、忠誠度が1になってしまうので、小物に倒されて大した成果をあげられないように見える。
しかし、この能力はクリーチャーを対象とできるため、3/3程度のクリーチャーはこの能力で殺されてしまう。
そのため、《復讐のアジャニ》を殴り飛ばす担当は大型クリーチャーになりがちである。3点回復するため、仮に4/4に潰されたなら実質的に7点、5/5なら実質的に8点のライフ獲得となり、対戦相手の攻撃を大幅に遅くすることができる。
だからいって放置すれば、プラス能力でフィニッシャーを抑えられてむしろピンチとなる。その次のターンに小マイナス→おかわり、などとされてしまった日にはもう勝ち目など無い。
大マイナス能力は成功した時点でほぼ勝ち。土地を一方的に0にされてしまっては抵抗する手段などない。
もっとも、コントロールデッキで使うときは視野に入るが、ビートダウンデッキではたどり着くことは無いだろう。
全体的に高レベルでまとまった強力プレインズウォーカーである。このカードを使うためだけに赤マナを出せるようにした青白コントロールデッキが存在したくらいである。
Ajani, Caller of the Pride / 群れの統率者アジャニ (1)(白)(白)
プレインズウォーカー — アジャニ(Ajani)
[+1]:最大1体までのクリーチャーを対象とし、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
[-3]:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで飛行と二段攻撃を得る。
[-8]:白の2/2の猫(Cat)クリーチャー・トークンをX体戦場に出す。Xはあなたのライフの総量である。4
MTG Wikiより引用
プラス能力は地味な効果ではあるが、確実にクリーチャーを強化していくことができる。「最大1体」なのでクリーチャーがまったくいないときでも使用できる。忠誠度+1だけというのはかなり泣けてくるが。
また、対戦相手のクリーチャーを対象とすることもできる。「不死」を持つクリーチャーの復活防止や《セレズニアの魔除け》の条件達成などに使用できる。
小マイナス能力はクリーチャーの戦闘力を一気に強化してくれる。とはいえ、パワー/タフネス修整が無い上に忠誠度の消費量が激しいため、ここぞという大物に使って一発でゲームを終わらせてやりたい。
これも対戦相手のクリーチャーに使用できる。飛行を狙い打ちにするカードはいくつかあるのでそれらと組み合わせることができる。マイナス能力なので狙ってやるものではないと思うが。
大マイナス能力はライフの数だけ猫を出す。何の脈絡もなくライフが参照されているが、これはMagic2013に収録されているアジャニ関連カード《アジャニの陽光弾手》、《群れの癒し手》とシナジーを形成している。ライフはとりあえず20あるので、この能力を使ったときには致死レベルの猫が沸く事になるだろう。
発表当初、3マナにして忠誠度4! 二段攻撃付与! \やべぇ/ と大騒ぎになったものの、箱を開けてみればメタゲームを左右するほどの影響力は持っていなかった。
現在では白ビートに2枚ほど投入され、便利なクリーチャー強化として地味に活躍している。「群れの統率者」なのでこれでいいのだ。
Ajani, Mentor of Heroes / 英雄の導師、アジャニ (3)(緑)(白)
プレインズウォーカー — アジャニ(Ajani)
[+1]:あなたのコントロールするクリーチャーを1体、または2体か3体対象とする。それらの上に3個の+1/+1カウンターを望むように割り振って置く。
[+1]:あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを見る。あなたはその中からオーラ(Aura)・カード1枚かクリーチャー・カード1枚かプレインズウォーカー・カード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
[-8]:あなたは100点のライフを得る。4
MTG Wikiより引用
ニクスへの旅で登場した4枚目のアジャニ。初の緑白プレインズウォーカーでもある。
小マイナス能力は持たず、2つのプラス能力と大マイナス能力を持つ。この形のプレインズウォーカーは他に《遍歴の騎士、エルズペス》がいる。
上のプラス能力はクリーチャー強化。3個の+1/+1カウンターを自由に振り分けることができるので、1体に集中させるもよし全体の底上げに使うもよし。
《円環の賢者》に3つ乗せして暴力的なマナ生産をするなど+1/+1カウンターを参照、消費する能力を持つカードと組み合わせるのもよい。
下のプラス能力は疑似ドロー。クリーチャーorオーラorプレインズウォーカーという条件を満たしやすくするのは
緑白を含むデッキでは大して難しくない。4枚開けることによる無駄ドローの排除効果も意外と無視できない。
大マイナスはライフ回復。「100点回復」という効果は数値として印刷されたものとしては最大である。
生き残っていればいずれこの効果が使えるようになる。しかし、生き残っているならこの能力で退場させるよりも、 ずっとプラス能力を使っていたほうが有利だと思われる。100点は確かに非常に大きいのだが、削れないかというとそうでもない量である。
《思考囲い》などで相手の手札に《英雄の導師、アジャニ》の処理手段があることを確認したとか、殴り合いの果てに相手が死にそうだが自分も死にそうとか、少々後ろ向きな状況では出番があるだろう。
2つのプラス能力はどちらも緑白を選んだ時のデッキコンセプトにマッチしやすい。また、「クリーチャーの補充」「クリーチャーの強化」というそれぞれの能力に必要な効果を補いあっている。
1枚で戦いに必要なすべてを用意できる強力なカードである。5マナという重さが気になるが、メタゲーム上で絶望的な不利に苦しんでいる緑白にとって現状打破の鍵になれるか注目である。
Ajani Steadfast / 不動のアジャニ (3)(白)
プレインズウォーカー — アジャニ(Ajani)
[+1]:クリーチャーを最大1体まで対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+1の修整を受けるとともに先制攻撃と警戒と絆魂を得る。
[-2]:あなたがコントロールする各クリーチャーの上に+1/+1カウンターをそれぞれ1個、あなたがコントロールする他の各プレインズウォーカーの上に忠誠(loyalty)カウンターをそれぞれ1個置く。
[-7]:あなたは「いずれかの発生源があなたかあなたがコントロールするプレインズウォーカーにダメージを与えるなら、そのダメージを1点を残してすべて軽減する。」を持つ紋章を得る。4
基本セットMagic2015に収録された5枚目のアジャニ。
イラストは「テーロス」ブロックのストーリー終了後の姿を描いている。
エルズペスの遺品であるマントを羽織っている・神々への怒りに燃えている→信心が薄れた故にシングルシンボル(かもしれない)・能力が全体的にプレインズウォーカー(カード、プレイヤー共に)を護る方向性が強い…と、テーロス終了時のアジャニのストーリー性を表現したかのようなデザインとなっている。
プラス能力はパワー/タフネスの強化とともに白に多い能力を3種乗せする。
この効果を受けたクリーチャーはパワー/タフネスの上昇と先制攻撃によって自身が戦闘で破壊されにくくなり、絆魂によってプレイヤーのライフを回復し、警戒によってアジャニを守るための面子として数えられるようになる。
アジャニのキャラクターらしい能力であると言える。
小マイナス能力はクリーチャーの全体強化にプレインズウォーカーの強化も行う。基本的にはクリーチャー強化になるだろうが、あちこちから大マイナス能力をぶち込むプレインズウォーカー山盛りデッキが作れるかもしれない。
《太陽の勇者、エルズペス》や《世界を目覚めさせる者、ニッサ》といった「クリーチャー生成能力を持つプレインズウォーカー」とは特に相性がいいだろう。
大マイナス能力は防御能力を持つ紋章獲得。要するに「1億ダメージ分の《火の玉》を浴びてもパワー100億のクリーチャーに殴られても1ダメージにする」効果である。
少数精鋭のクリーチャーで戦うデッキや超火力の呪文でとどめを刺すデッキ相手ならそのまま勝ちが決まりかねない。
大量の小型のクリーチャーで攻めるデッキにはそこまでの効果は期待できないが、
これらのデッキも全体強化を重ねた、パワー2以上のクリーチャーの群れを使うことがほとんどなので大幅なダメージ軽減になるだろう。
…大マイナスが使えるまで生きてれば。
どれも単体では完結しない能力なので、このカードの価値はフォーマット内のクリーチャー、プレインズウォーカー次第となる。とりあえず、ある程度のパワー/タフネスを持つクリーチャーがいればプラス能力で万能の駒を作れるようになるので白緑のデッキに入れてみるのが良いかもしれない。
余談だが、「テーロス」ブロックのストーリー終了後もアジャニは次元「テーロス」に滞在して行動を続けている。
アジャニの復讐という記事でその行動の内容が記されている。
関連動画
関連項目
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