アダルトビデオ(英:Adult Video)とは、成人向けの主に性行為などを記録したビデオのことである。
通称「AV」。
概要
ビデオといっても、2010年代以降、流通している新作はほとんどDVD・ブルーレイディスクである。2020年代現在ではDMM.comなどインターネットでの動画配信も一般化している。
内容はあんなことやこんなことをしている訳であるが言わなくてもこの項目を見ている紳士諸兄には十分理解できていると確信している。
ジャンルは多様で、有名なAV女優を前面に押すものから、制服・コスプレもの、フェチものなど挙げられる。
言うまでもなく子供は見ちゃダメだよ!
当然ニコニコ動画では削除対象であるが、あやうい部分を取り除いた動画などは一部で見られたりする。ゲイ向けアダルトビデオ「真夏の夜の淫夢」を元ネタとする「淫夢」ジャンルは2020年代でも人を集めている。
起源
日本では、アダルトビデオの登場以前から東映を中心とした大手制作会社が、1960年代以降ピンク映画・成人映画といった性行為を記録した作品を数多く製作していた。しかし、これらの映画を見るためには専門の映画館に行く必要があり、映像を見ながら自慰を行う、ということは事実上不可能だった。
また1970年代に流通した家庭用の8mmフィルムでも、成人映画やゲイポルノのフィルムが販売されていたようだが、非常に高価で流通は一部のマニアや金持ちに限定されたものだった。
これが1970年代末期に登場した家庭用VTR(VHS/ベータ)、いわゆるビデオデッキとビデオテープで気軽に見れるようになったものがアダルトビデオである。業務用ではそれ以前から僅かながら製作されていたようだが、AVの実質的な登場は1980年代初頭である。
1981年、当時流行していたビニ本メーカーから派生して誕生した日本ビデオ映像というAV製作会社が、ビデオによる成人作品の製作を始めヒットさせ、この作品が日本初のAV、及びAV女優の出演作とされている。
また1970年代から映画作品「日活ロマンポルノ」を制作していた日活によるレーベルである、にっかつビデオフィルムズや、何気に現在でも存続しているメーカーでもある宇宙企画など、これに追随する同業他社が同年から続々と誕生、参入を開始し、いずれも好調なセールスを記録。1980年代後半になると専属のAV女優を抱える有力企業なども登場、AV市場は産業として成立した。
AVが誕生した1981年にはレンタルビデオ店も徐々に増え始め、AV産業が活発化すると専用のコーナーを設けるようになった。当時はレンタルだけでも1000円代と高価格だったが、バブル景気の煽りも儲けて価格競争が活発化し、間もなく手頃な数百円代にまで価格は下落していった。加えて、日本初の商業ゲイ雑誌「薔薇族」を刊行していた第二書房による日本初のゲイビデオも1981年に登場。
これらの事象も重なり、AV産業は日本国内のビデオデッキの普及に大きく貢献した。
VTR登場当初、VHSとベータという互換性の無い規格が対立していた。この流れを大きく変えたのがアダルトビデオであるという俗説まである。金銭的に厳しい弱小企業が多かったAV製作会社が、撮影機材の安かったVHSを中心にAVを多く製作し発売したのだ。
本能としてエロに弱い男の性で、AVソフトを視聴するために必然的にハードもVHSを購入する者が増えた。レンタルビデオ店もVHSとベータの両方のソフト揃えると倍以上の金額がかかったのでVHSのみ購入するようになった。
これがベータの敗北の一因となったという都市伝説もある。
AV新法の成立
2022年6月に「AV出演被害防止・救済法」が施行された。AV新法とも呼ばれる。この法律はアダルトビデオに出演したことによる被害を防止し、救済するための法律である。
AV業界はこの法律によって
などの義務が課されることとなった。これまでのやり方とは全く違う指針により、業界は混乱した。
2023年時点では法律に違反した契約に対して対応された事例も出てきており、これからのアダルトビデオ制作には強いコンプライアンスの順守意識が求められることとなった。
関連商品
関連チャンネル
関連項目
- 13
- 0pt