アナザーガンダムとは、サンライズ制作のテレビアニメ『ガンダム』シリーズにおいて、従来の紀年法である宇宙世紀(UC)とは異なる舞台に描かれた作品群を指す総称である。
その後作品が増えるとともに、英語的により近いニュアンスにあてはめた「(ガンダム)オルタナティブ作品(シリーズ)」とも称されている。
概要
最初のアナザーガンダムは、以下の3作品が3年間立て続けに放映された。
- 平成6年(1994年) 『機動武闘伝Gガンダム』
- 平成7年(1995年) 『新機動戦記ガンダムW』
- 平成8年(1996年) 『機動新世紀ガンダムX』
これら3作品は特に『平成3部作(単に3部作とも)』もしくは『アナザー3部作』とも呼ばれ、またアナザーガンダムという言葉が単にこれら3作品を対象にすることもある[1]。一部ゲーム媒体では『アナザー・ジェネレーション』とも言われたこともあるが、浸透していない。
上記に加えて、
- 平成14年(2002年) 『機動戦士ガンダムSEED』
- 平成16年(2004年) 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』
- 平成19年(2007年) 『機動戦士ガンダム00』
- 平成23年(2011年) 『機動戦士ガンダムAGE』
- 平成27年(2015年) 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
- 令和4年(2022年) 『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
が、アナザーガンダムとして語られている。『SEED』以降の作品は、一部ゲーム媒体では『ニュー・ジェネレーション』という呼称を用いられることもあった。
また、宇宙世紀に限らず全てのガンダムシリーズを『黒歴史』として総括する意図を含んだ平成11年(1999年)の『∀ガンダム』、及び宇宙世紀の後の時代を描いた平成26年(2014年)の『ガンダム Gのレコンギスタ』は、物語の舞台設定にそれぞれ『正暦』『R.C(リギルド・センチュリー)』を用いる点においてアナザーガンダムと考えられる一方で、宇宙世紀の延長線上の最も未来の姿であるという性格も持ちあわせており、ファンの間で認識が別れる場合がある。
なお、ガンダムを元ネタにしながらロボット作品の域を逸脱しているSDガンダムシリーズは、アナザーガンダムの領域には含まれない。
平成25年(2013年)の「ガンダムビルドファイターズ」及び平成26年(2014年)の「ガンダムビルドファイターズトライ」に関しては「戦争」ではなく宇宙世紀、アナザー問わず各世代入り乱れた「ガンプラバトル」を取り扱った作品であり、黒歴史とはまた別のアプローチでガンダムシリーズを受け入れているともいえるため、アナザーガンダムに入るかどうかはやはりファンの間では認識が別れる場合がある。
名称の変更
2024年2月4日にテレビ東京系列で放送された特番『機動戦士ガンダム45周年特番 ~受け継がれる宇宙~』内にて、宇宙世紀作品ではない作品をまとめた公式名称『オルタナティブ作品』が使われるようになった。番組内では∀・Gレコ・ビルドファイターズらもオルタナティブ作品に入っていた。
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その後は『オルタナティブシリーズ』や『オルタナティブ』と表記されることもある(宇宙世紀作品を宇宙世紀シリーズと呼ぶか宇宙世紀と呼ぶかの違いでしかないが)。また∀とGレコは宇宙世紀シリーズに、ビルドファイターズはビルドシリーズという別枠に入れられた。2025年2月現在のGUNDAM.INFOでは、宇宙世紀、オルタナティブ、ビルド、SDガンダムの4つのシリーズに分けている。
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名称が変更された理由については、2024年12月28日のガンダムチャンネル内の特番にて、アナザーだと英語圏では違うニュアンスを与えてしまうためだと説明された。付け加えると2018年に刊行されたムック「ガンダム宇宙世紀メモリアル」にて既存の宇宙世紀とはパラレルの『アナザー宇宙世紀』という分類が発表されており、呼び名がやや紛らわしい状態が続いていた。
関連項目
脚注
- *表記揺れかと思われる『アフターガンダム』は昔使用されたと一説では言われているが、少なくとも現在はほぼ使用されておらず、これを公式名称として扱うのは無理があるため、少なくとも現在通称として表記するのは誤りである。ただし一部でこれを執拗に通称として表記する流れがあり、当大百科でも一度そのような痕跡があったため、強い反発を招いた。
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