アナログ放送とは、アナログの信号伝送方式を使った放送方式のこと。
この記事においては、日本における地上波のアナログ放送について紹介する。
概要
日本においては1953年より58年もの間続いたテレビ放送方式。NTSC方式というアナログの電波を使っていた。
現行の地上デジタル放送と比べると、ノイズの影響を受けやすく画質や音質が劣化しやすいという大きな欠点があった。著作権の保護方法もなく、ビデオテープなどへ無制限に複製されてしまう(ただし、複製や再生を繰り返すほど質は劣化する。逆に言えば劣化のおかげで複製に関してはデジタルほど問題視されてこなかった)。
デジタル放送に対しての利点は、少々受信状況が悪くても画面が荒れるだけで、完全に映像や音声が停止しない、受信の遅延がない、チャンネルの切り替えが早い…などが挙げられる。これらは裏返せば、デジタル放送が克服できなかった欠点であると言える。
このようにアナログは地デジに比べ欠点が大きく利点も小さいが、長年の利用で愛着を持つ人もいる。(例:アナロ熊)
地デジ化に伴う薄型テレビ普及により「ブラウン管=アナログ放送」「液晶・プラズマテレビ=地デジ」というイメージの人は結構多い。またテレビのデジタル化により「アナログ=古い」「デジタル=新しい」のように意味を間違える人も多い。
地上アナログ放送終了のお知らせ
2011年7月24日をもって「地上アナログ放送」は終了しました。*下記3県を除く
今後は地上波デジタル放送をお楽しみください。
岩手県・宮城県・福島県は東北地方太平洋沖地震の影響により、
2012年3月31日まで「地上アナログ放送」の終了が延期されることとなった。
また、ケーブルテレビでは「デジアナ変換」により、2015年3月まで継続視聴可能であるが、
終了するまでに地デジ対応のテレビまたはチューナーに買い換えておくこと(詳細は下記)。
なお、地上アナログ放送終了後、空いたVHF帯の一部を使って
モバイル端末専用の放送「モバキャス」が2012年春に開始予定である。
詳細はモバキャスを参照されたし。
テレビ画面右上の「アナログ」(デジアナ)ってなぁに?
これは「パッと画面を見ただけでは、アナログ放送なのかデジタル放送なのかが区別できない」という人のために用意された心憎いサービスです(・∀・)
(実際には『薄型ワイドテレビを買うだけで地デジに対応する』と思い込む人がいたため始まったもの)
「アナログ」表示がはじまった日
2008年5月1日 NHK(BS1 BS2)
2008年7月24日 NHK(総合・教育)
2009年1月12日 民放全局*CMのときだけ消えます
じゃあ、地デジにしたら「アナログ」(デジアナ)みたいなうざい画面表示はなくなるの?
→アナログという文字は消える。代わりに局のロゴ(ウォーターマーク)が右上に うっすら と表示されます。tvkみたいに出さないところもありますが少数派ですね。
(コピー防止のためだから仕方ないね、局ごとのきまりで強制になってるところもある)
ケーブルテレビの「デジアナ変換」ってなぁに?
総務省からの要請により、ケーブルテレビ各社は2011年7月24日の地上アナログ放送終了以降も当面の間、
「地上デジタル放送」を「アナログ方式に変換」(デジアナ変換)して各家庭に再送信をする。
これにより、従来のアナログテレビでも地デジ(制限付き)が楽しめるサービスである。
ただしケーブル全社が対応するわけでなく、対応してくれるところと対応してくれないところがある。
NTT東西のフレッツ・テレビのように、光回線を利用したテレビ視聴契約者に変換してくれる企業もある。
視聴するとアナログのように画面右上に「デジアナ」と表示される。終了日は2015年3月31日(ではあるが、2011年8月31日に終了させたケーブルテレビ局もあり、終了日は必ずしも2015年3月31日と言うわけではない。ほとんどのケーブルテレビ局では2015年1月から順次終了し、4月末で完全にデジアナ変換は終了することになる)。
【デジアナ変換された番組の制限】
△画質 480i(標準画質)
×5.1chサラウンド
×マルチチャンネル
×EPG(電子番組表)
×データ放送の利用・双方向番組への参加
×字幕放送
△1COPY(コピーワンス)
デジタル録画機に番組を録画した段階で終わり。つまり、Blu-rayやDVDにダビングすることはできない。
ただし、VHS(アナログ機器)へはダビングできるようである。
関連動画
関連項目
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