アニエス・ベルジュとは、スーパーロボット大戦UXの主人公である。愛称はアーニー。
CV:鈴木千尋
※※注意※※ この記事はネタバレを含む内容が記載されています。 既にクリアした方、そもそもどうでもいい方、 想像力を失ってもいい方のみご覧ください。 |
概要の編集者は落語家なんですね!
天涯孤独の身の上であり、士官学校首席卒のジン・スペンサーとは孤児院からの付き合いで、良き親友でありライバル。士官学校では常にトップを争い、成績は全ての面でジンがアーニーを上回っていたが、格闘戦だけはアーニーの方が優秀だった。
共に地球連邦軍の次期主力機「ライオット」用オプションの最終試験を行う為のテストパイロットとなる。ライオットのトライアル中にスクラッグと交戦した事から、グラハム・エーカー少佐指揮下の元で対地球外生命体との戦闘を目的とした特殊部隊にジンと共に抜擢された。
ある時、ハザード・パシャの陰謀と根回しにより表向き地球連邦軍の友軍扱いとされたザ・ブームの軍勢と共に、逆に地球侵略を狙うエイリアンの濡れ衣を着せられたエルシャンクの討伐任務に従事していた際、突如現れたマスターテリオンのリベル・レギスに突っかかったジンを庇った際に被弾。愛機ライオットBの陽子ジェネレータが暴走しあわや周囲を巻き込んで消滅しそうになったところを、エルシャンク側に付いていた傭兵部隊アンノウン・エクストライカーズ(以下UX)のリチャード・クルーガーが駆るオルフェスによって撃墜。すんでのところで炉を停止させられて九死に一生を得るとともに、UXに回収され捕虜となった。
当初はUXから脱走してジン達と合流しようと考えていたが、加藤機関や(一応友軍だと言われていた)ザ・ブームの司令官の一人グラサンの横暴を見て軍規と己の気持ちの板ばさみに悩み、(そういう行動を取るのではないかと試されていた部分もあったにしろ)ついに軍規よりも己の気持ちに従ってライオットBでUXに加勢することを決意、そのままUXに入隊した。
後にリチャードがリタイヤしてしまうため、ライオットBからオルフェスに乗り換えることになる。
そして、この決意が彼とジンの運命を大きく左右する事になった。
やや優柔不断な部分もあるが、軍人向きではないと言われる程に素直で優しい性格をしており、その性格もあってか「蒼穹のファフナー」の真壁一騎や「HEROMAN」のジョセフ・カーター・ジョーンズには戦闘の先輩として接したり、前述した「機動戦士ガンダムOO」のグラハム・エーカーにジン共々憧れを抱く等々、多くの版権キャラクターと良く絡む。
何よりも人命の尊重を第一と考えており、目の前の非道を許せない強い正義感を秘めているが、軍属であるが故の軍規に縛られざるを得ない立場に悩んでおり、後に(成り行きとは言え)軍を抜けてUXで傭兵の一員として活動していく内に徐々に己の信念を見出していく。
尚、とても純粋・・・と言うか半ば天然の域に片足を突っ込んでおり、リチャードとサヤがカモフラージュとして作った設定である「落語家」という設定を終始信じ込み、とあるイベントではサヤの落語が聞きたいと叫ぶシーンがある。
しかし、第三部になると一気に覚悟完了。戦闘時の口調やら何やらが一気にクールかつ力強さに満ち溢れた物へと変わる。一人称こそ「僕」のままで、平時は以前と同じく穏やかな性格をしているのだが、それまで「さん」付けで呼んでいたサヤを普通に呼び捨てたり、様々な部分でリチャードを彷彿とさせるような言動の数々を見せてプレイヤーの度肝を抜いた。
理由の一つは「人々の命を守る」事を最優先とする信念を変える事無く「その為に奪うべき命は容赦なく奪う」と言う覚悟を固めたが故に。とは言うものの第二部までのアーニーとは別人のようだが、実はHPが減少して撃墜が近くなると「リチャード大佐のようにはいかないか…」などと元の口調になるので、リチャードに代わりUXを率いるにあたっての意識してのキャラ作りに近いようである。
ニ部のアーニー君 |
三部のアーニー君 |
第三部は第二部の三ヶ月後という設定なのだが、一体この間に何があったのだろうか…。
ナニがあったんだろ、言わせんな恥ずかしい///
劇中ではもっぱら愛称で「アーニー」「アーニー少尉」と呼ばれ、本名で呼ばれることは殆ど無い。名前を変更するときは考慮しておくと良いかもしれない。
これが、僕の搭乗機だ…!
ライオットB
アーニーの初期機体。
連邦軍次期主力機としてノーヴル・ディランが開発した人型機動兵器「ライオット」に近接用オプションを装備したもの。
正式名称はライオットtypeB。Bは「バトラータイプ」を意味する。
新型動力炉「陽子ジェネレータ」を搭載し、高出力と安全性を両立したとされている。同時期に開発された遠距離用オプションを装備したライオットAもあったが、格闘戦を得意とするアーニーの戦闘スタイルにより、彼には此方をあてがわれた。本機は胸部に装備された機関砲を除けば全ての装備が近接用と言う仕様で、正統派リアル系のデザインやPVの演出もあって登場した時点から人気は悪くなかった。
悪くなかったんだが…。
まさかの序盤でお役御免。
以降は戦艦の隅で埃を被るハメになる上、その後特攻イベントのお供として使われ帰らぬ人…もとい、ロボとなってしまった。更に、後々に敵専用汎用ユニットとして登場し、ユーザを驚かせた。主人公機→敵雑魚機体である。
しかも多数が実戦に投入されている(=量産されている)くせに武器の名称は「試作型~」のまま。トドメにライオットの完成版であるライオットCが中盤にロールアウト、ライオットBは早くも旧式化してしまう。
過去これほど不遇なスパロボ主人公機もそうないのではないだろうか…。
一応、敵としてこの機体をメインで使ってくるのはジンの部下であるコービィというネームドキャラなのだが、グラフィックは一般兵、ストーリーに特に絡むわけでもなく、大して強くもなく、ぶっちゃけモブの雑魚キャラであった。ダメ押しに撃墜時の金額までその辺の雑魚と同レベル(2000)。どうしてこうなった…。
余談だが、敵として登場するライオットBはほとんどの場合ライオットAとペアユニットを組んで現れるが、両者の相性は最悪に近い(間合いが遠いとBが攻撃できず、間合いが近いとAが活躍できない)。つくづく不遇な機体である。
スペック
形式番号 | 不明 |
全長 | 20.13m |
重量 | 72.5t |
搭乗人員 | 1人 |
移動タイプ | 空・陸 |
装甲材質 | 不明 |
動力 | 陽子ジェネレータ |
開発者 | ノーヴル・ディラン |
主なパイロット | アニエス・ベルジュ コービィ |
武装の射程に問題を抱えているものの、機体ボーナスは格闘+、運動性+、更に改造で移動力+と回避系格闘ユニットの優等生である。更に飛行可能であり、もし主役を全うできていれば三国伝勢や格闘系ファフナーの相方として重宝されたと思われる。そういう意味でも早期退場は非常に惜しまれる。
武装
- 胸部機関砲
ライオットに共通装備されている機関砲。補助兵装。 - 試作型プロトン・セイバー
ライオットBの両肩から突き出した柄を抜いて、陽電子の刃を発生させて突撃し、すれ違い様に右刃を一太刀、振り返りながら左刃でさらに追い討ちを掛ける。 - 試作型プロトン・スパイク
両手首から陽電子の刃を発生させて突撃、左右の突きから相手をふっ飛ばし、ブースター全開で敵の後ろに先回りして腕をクロスさせた状態で左右の刃を突き立て、そのまま両側に切り裂く。 - 試作型プロトン・セイバー(最大出力)
ライオットBの最強攻撃。柄を連結させて最大出力で発生させたプロトン・セイバーを大上段に振り被りながら上昇し、敵を縦一文字に一刀両断する。正統派リアルロボットの外見でサンライズパース→バリ斬りと言うロマン溢れる演出を見せたことでPV視聴者の心をがっちり掴んだのだが…。
オルフェス
アーニーの中期機体。
アンノウン・エクストライカーズの実質的な指揮官だったリチャード・クルーガーの搭乗機だったが、リチャードのリタイアをきっかけに譲り受け、以後アーニーの中期主人公機となる。
士官学校出身の新米軍人で軍の次期主力人型機動兵器のテストパイロットと言う、正統派リアル系主人公のテンプレみたいな設定の主人公だと思っていたプレイヤーの予想を良くも悪くも大きく裏切った。
粒子加速器を用いたレプトン・ベクトラーと呼ばれる大出力のジェネレーターを搭載しており、エネルギーに依って形成するエナジーピック、遠距離用のライフル等、射程や状況を問わずマルチに対応できる機体。
条件付きではあるものの空間跳躍能力を持ち、使用の際は『未来位置』を予測するため、理論上は時間航行すら可能である。
支援機のライラスと共に破格のスペックである本機だが、開発者及び出自が不明。
後にライラスとの合体機構の存在が判明、合体後の形態は「オデュッセア」と命名された(名称変更可能)。
スペック
形式番号 | 不明 |
全長 | 32.0m |
重量 | 52.0t |
搭乗人員 | 1人 |
移動タイプ | 陸 |
装甲材質 | 不明 |
動力 | レプトン・ベクトラー |
開発者 | ノーヴル・ディラン |
パイロット | リチャード・クルーガー アニエス・ベルジュ |
こちらの機体ボーナスは装甲+、CRT補正+、照準値+。ライオットBと比べ、HPと装甲は上がったが運動性は低下したため耐えるのか避けるのかどっちつかずな性能となってしまった。アーニーの能力が回避型なのもそれに拍車をかける。また、空が飛べなくなり移動力ボーナスもないためライオットBと比べ鈍足になってしまう。幸い支援機のライラスに地形適応:空があるので基本的にはサヤに運んでもらう形になる。
しかし、最大射程が3であったライオットBに比べ、射程4のP武器、非P武器だが射程6の射撃武器、射程が2ある最強武器と武装面の使い勝手は大幅に上昇した。
武装
近~中距離まで隙なく対応。ただし、ダスク・ライフルは反撃でバンバン撃っているとあっという間に弾切れになる。
- エナジー・ピック
手に出現させたエナジー・ピックを相手機体の首筋に突き刺す攻撃。元ネタは恐らく必殺シリーズの針や串などを用いた暗殺と思われる。 - ピック・シュート
複数のエナジー・ピックを相手に投げつけて攻撃する。必殺シリーズでは稀に飛び道具で仕留める場合もある。 - ダスク・ライフル
オルフェス唯一の射撃兵装。非実体のビームを射出する。
必殺シリーズには己代松の竹鉄砲や西順之助の抱え大筒など、火器を用いて仕留める仕事人も居る。 - ラスト・テスタメント
エネルギーを纏った手刀で相手へ貫手を見舞う。元ネタは念仏の鉄の骨法、或いは村雨の大吉の心臓潰し。
貫手のカットインは両者が暗殺する際のレントゲンのパロディ。 - ヘル・ストリンガー
支援機ライラスとの合体技。 ライラスのエネルギー・ストリングを相手に巻きつけ、ライラスとオルフェスの2機で締めあげる攻撃。
元ネタは必殺仕事人、三味線屋の勇次の首吊りと思われる。カットインのラストでは指で糸を弾く動作も。
名前の由来であるオルフェウスの竪琴にも因んでいるものと思われるが、誰だって真っ先に必殺シリーズを思い浮かべるだろう。
オデュッセア
エルプスユンデとして覚醒したサヤによりレプトン・ベクトラーの完全同期が可能となり、オルフェスとライラスが合体。
単独で空間跳躍が可能となった他、機体能力が軒並み上昇している。なお、合体可能となった後もそれぞれを単独で運用することが可能。
スペック
形式番号 | 不明 |
全長 | 32.4m |
重量 | 66.8t |
搭乗人員 | 2人 |
移動タイプ | 空・陸 |
装甲材質 | 不明 |
動力 | レプトン・ベクトラー×2 |
開発者 | ノーヴル・ディラン |
パイロット | アニエス・ベルジュ サヤ・クルーガー |
移動タイプに空が追加。転移能力によるノーコスト・地形や敵位置に影響されない移動能力。HP・装甲が増加し、さらに特殊能力に分身が追加されたことによる生残性の向上。EN回復Lv.3による大幅な継戦能力の向上。
武装面では、全体的な攻撃力の底上げの他、それまで合体攻撃だったヘル・ストリンガーが単体で放てるようになった上、さらに上位武装が追加される等々あらゆる面でオルフェスが強化される。
ただし、運動性は更に低下し性能としては完全にスーパーロボット。そのためリアル系の能力値であるアーニーは防御をスキルパーツで高めないと厳しい(底力は中々高いレベルで持っているので合わせればカバーできる)。そしてヘル・ストリンガー及び追加される最強武器が射程1なので、デモンベイン・マジンカイザーSKL・ラインバレルを筆頭とした優秀なインファイターと4枠しかない射程1最強武器持ち(ボス殴り役)内で競合することになる。オデュッセアは火力としては悪くないものの、出撃枠に2枠必要なことや、修理装置や空適性ボーナスを持つライラスが相方ユニットとして優秀なことなどから合体して運用するかは人によって別れる。
また、基本的に単体に対するダメージ量は
オルフェスの最強武器+ライラスの最強武器>オデュッセアの最強武器
である(PUの敵に全体攻撃した場合の総合ダメージ量は合体時の方が上、また、2周目以降は精神コマンドエディットで「魂」が習得可能なので、単発火力は非常に高くなる)。
武装
オルフェスの武装は全て強化されて受け継がれるものの、ライラスの武装は完全にオミットされる。ダスク・ライフルは弾数が心許ないので、リバー・ビーム、せめてスターリー・ミサイルが残ればよかったのだが…。
- ピック・シュート
複数のエナジー・ピックを相手に投げつけて攻撃する。こちらの形態では両手にピックを持ち、倍の量を投げつける。 - エナジー・ピック
手に出現させたエナジー・ピックを相手機体の首筋に突き刺す攻撃。こちらも両手にピックを持ち攻撃する。 - ダスク・ライフル
威力が若干底上げされているほかはオルフェスのものとほとんど同じ。 - ラスト・テスタメント
爆砕デモがより派手に。 - ヘル・ストリンガー
合体するとオデュッセア単体で行えるようになる。オデュッセアからライラスが分離、オルフェス&ライラスの合体攻撃と同様にビーム?で締めあげて攻撃。分離したライラスがパーツの一部をオルフェス側に取られているせいか、射程は1に下がってしまった。 - エンド・オブ・リバース
レプトン・ベクトラ-を全開にし、柄状のパーツを鞘に見立てたダスク・ライフルに接続してエネルギーの刀身を生成。
空間跳躍で相手の懐にワープし、三連撃で切りつける(とどめを刺せない場合は2連)。
爆砕デモのあと刃の血糊を振り払いホワイトアウトした背景を背負って闊歩する。
言うまでもなく、必殺シリーズ初期~中期のまだ若かった頃の故藤田まことの演じた中村主水オマージュである。
関連動画は、もう後戻りはできないっ!
関連項目を編集した人も大変ですね…
- スーパーロボット大戦UX
- 優しい新米軍人⇒決意を固めた傭兵⇒必殺仕事人
- 鈴木千尋
- ピュア
- サヤ・クルーガー(パートナー)
- リチャード・クルーガー(先輩)
- ジン・スペンサー(親友)
- ライオット(前期主人公機)
- オルフェス(中期主人公機)
- 南雲一鷹 / ミスト・レックス / カズマ・アーディガン(DS系スパロボ歴代主人公)
- ロックオン・ストラトス
- カルロス・アクシオン・jr.
- ミスト・レックス(同じく職業軍人、パートナーが女の子、後継機が合体ロボット)
- 2
- 0pt