アベンジャーズとは、以下の意味を指す。
アベンジャーズとは、マーベルより発売されているコミックシリーズに登場する、通称”地上最強のヒーローチーム”である。
概要
マーベルのヒーローたちを集めたヒーローチーム。DCのジャスティスリーグ・オブ・アメリカ(JLA)とよく比較される。X-MENと異なり、参加資格はヒーローであればOKなので、参加者をラインナップすると膨大な人数になる。
実写展開
2012年には実写版映画『アベンジャーズ』が公開。2015年には実写版映画第2弾『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、2018年に実写映画第3弾『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が公開された。2019年に実写映画第4弾『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開。
2023年12月時点で実写映画第5弾『アベンジャーズ/カーン・ダイナスティ』が2026年5月公開予定、実写映画第6弾『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』が2027年5月公開予定となっている。
アニメ展開
2010年からはディズニーXDでTVアニメの「アベンジャーズ 地球最強のヒーロー」が放映されていた(日本では2011年7月から放送)。
2013年に「アベンジャーズ・アッセンブル」にリブートされた(日本では2015年7月から放送。2016年には日本でも地上波放送されている)。
2014年には日本で制作されたテレビアニメ「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」がテレビ東京系列で放送された。ニコニコ動画でも配信されていた。詳細は該当記事を参照。
2017年にはやはり日本で制作されたテレビアニメ「マーベル フューチャーアベンジャーズ」がDlife系列で放送された。2018年にはシーズン2が放送。
チーム構成
ビッグ3
- キャプテン・アメリカ
- 本名スティーブ・ロジャース。第二次世界大戦中にもやしっ子だったが正義感は人一倍つよいスティーブ青年は、軍の人体実験に志願しスーパーソルジャーとなる。(前後でもちろん実験体になった人たちもいます)
- ヒドラ党のレッドスカルの策略によりサイドキック(相棒)のバッキーと共に氷の海に消えた・・・筈だったがキャプテン・アメリカはアベンジャーズに発見され蘇生。以後はアベンジャーズのリーダーとして、キャプテン・アメリカとして、日夜活動を続ける。
- 超能力や飛行能力などの能力は無いが、人間として最高に調整された肉体が武器。(超人でもないバットマン:ブルース・ウェインとは互角だったが・・・) 身体能力はオリンピック選手を軽々と上回り、薬物やアルコールなどは効かない、また常人より病気などに強い。
- 戦闘スタイルは特徴的なサークルシールドを用いた格闘術。盾はマーベルユニバース最強硬度の金属二種類、ビブラニウムとアダマンチウム鋼鉄で作られているのでちょっとやそっとでは壊れない。この盾をブーメランのように投擲して攻撃を行う。
- 人格は高潔で考え方はリベラル的。多くのヒーローや市民が彼のことを慕っている。星条旗コスチュームに身を包み、名前のキャプテン・アメリカから日本では政府の手先のような悪いイメージを抱かれがちだが、彼が忠誠を誓うのはアメリカの自由・公正といった理想であり盲目的に政府に追従する人間ではないのだ。(一時期ノーマッドと名乗って別のださい胸元丸出しのトニーしか喜ばないコスチュームで活動していた)
- なお、バッキーは生きておりウィンターソルジャーとして活動を続けていたが、スティーブの死後キャプテン・アメリカに就任。だがイベント「Fear Itself」中にシン(レッドスカルの娘)に重症を負わされ、スティーブがキャプテン・アメリカへと復帰することになった。
- アイアンマン
- 本名トニー・スターク。スタークインダストリー、スタークエンタープライズの社長、日本にも支社があります。
- 元々はベトナム戦争時代にゲリラに捕まって脱出のために自作のスーツを作成・・・だったのだが実写映画版だとアフガニスタン戦争まで時代が下っている。
- 能力は強力なパワードスーツ。スーツには様々な種類があり、対ハルク用のハルクバスターやソーに対抗できるソーバスター、別の世界ではデンドロビウムのようなアーマーまで存在していた。スーツは主に手からのリパルサーが武装として使われる。他にもコンピューターをハッキングできる。
- 性格は女好きの派手好きに見えるが彼が一途なのはスティーブ・ロジャースのみである、責任感が強く、アベンジャーズでもよく一人で問題を抱え込み過ぎる面がある。(一時期アルコールに逃げ、アル中に・・・)
- アベンジャーズでは財布担当。
- マイティ・ソー
- 日本でも有名な北欧神話の雷神トール。武器は投擲武器のハンマームジョルニア(ミョルニル)。能力は怪力、雷を呼ぶetc・・・神様らしくアベンジャーズメンバーでもずば抜けた強さを誇る。(スーパーマンと互角とか・・・)
- 元々はオーディンの息子であったが慢心からアスガードを追放され、足の不自由な医師ドナルド・ブレイクとして転生していた。ある時北欧へ旅行に向かったドナルド医師はある洞窟で謎の杖を見つける。それに触れた途端前世のソーとしての記憶を取り戻し、杖はムジョルニアへと姿を変えた。彼はその力を地球の平和のために用いるのであった。実写映画版では転生ではなくそのまま本人が地上に落とされている。
- ムジョルニアは高潔な人物でないと持ちあげられず、これまで成功したソー以外の人間はキャプテン・アメリカとスーパーマンがいる。(まあ他にもいっぱい居ますが割愛)
- なお友人にはギリシャの神様のハーキュリーズ=ヘラクレスがいる。ヴィランに天津甕星(アマツミカボシ)という日本の神様もいるが。
- 元々アベンジャーズは彼の弟ロキの策略に対抗するために結成された。
メンバー
- アントマン
- 本名ハンク・ピム。科学者であり物体を自由に拡大縮小できるピム粒子の発見者。他のコードネームに「ジャイアントマン("GI"Antman)」や「イエロージャケット」という名前がある。巨大化や縮小といったことが可能である。またヘルメットでアリを操ることも可能。
- 日本ではピムの悪事を止めようとした奥さんのワスプ、本名ジャネット・ピムをぶん殴ったシーンのおかげか、DV野郎の不名誉なあだ名がついている。というか本国のWikipediaでもそのシーンがピックアップされてるし・・・
- ホークアイ
- 本名クリント・バートン。アイアンマンに憧れてヴィランからヒーローに転向。
- 能力は弓が上手い。それだけの常人であるが、その弓の腕前は数々のピンチを切り抜けてきた。JLAの弓の名手グリーンアローと比較されることが多い。
- 最近アベンジャーズ・ディスアッセンブルドで死亡したと思われていたが復活しローニンを名乗っていた。
- 元ヴィランがショッカーライダー偽ヒーローから転向したヒーローチームであるサンダーボルツのリーダーも務めていた。
- スカーレットウィッチ
- マグニートーの娘。本名ワンダ・マキシモフ。
- ヘックスパワーと呼ばれる魔法を使って戦う。もともとヴィラン側だったが更生してアベンジャーズへ参加。メンバーのヴィジョンというロボットと結婚した、が・・・何やかや(実の子供がいなくなったり・・・)あって暴走し現実改変能力を用いて皆が幸せに暮らす世界(ハウス・オブ・M)を作り出す。しかしアベンジャーズとX-MENによって元の世界に戻される。
- しかし、世界が元に戻る瞬間に彼女の「ミュータント能力を持つ人間がこの世から居なくなればいい」と願ったことにより、改変能力によってミュータント人口激減!という大災害を引き起こしてしまう(M-DAY)。その後しばらく行方不明だったが、現在はストーリーに復帰した。
- クイックシルバー
- 本名ピエトロ・マキシモフ。
- シスコン。スカーレットウィッチと同じくマグニートーの息子。ミュータント能力は高速移動(音速程度)。ヴィラン側から姉と同様にヒーロー側へ参加。
- ジャスティスリーグとアベンジャーズが対決したときはザ・フラッシュとスピードスター対決をやったり、博物館があることに羨ましがったりしていた。
- 姉を唆してハウス・オブ・M世界を作ったりしたことがバレて、仲間から冷ややかな目で見られたりしているが、ヒーローとしてまた一念発起して頑張っているようである。
- 妻子がいるが離婚した、ちなみに元奥さんはもっといい男と再婚した。
- ハルク
- ブルース・バナー博士がガンマ放射線を浴びて緑の巨人(初期は灰色だけどさ)に変身した姿。
- 怒りのパワーで際限なく強くなる。アベンジャーズ初期メンバーだが理性を無くすのでクビになったりした。
- 最近のイベントではアイアンマン達が別の惑星にハルクを追放した、しかし彼は復讐のために戻ってきて大騒ぎでござるの巻という偉いことに。ニューヨークは火の海となった。(実はハルクも特殊能力抜きの単純な肉体の力はスーパーマンに匹敵するらしい)
- ウルヴァリン
- X-MEN所属の、見た目中年のちっさいオッサン(身長160cm)、でもアメコミ随一の人気キャラ。ニューアベンジャーズから参加。息子のダケンくんは一時期ダークアベンジャーズで偽ウルヴァリンをやっていた。(息子はモヒカンイケメンのバイ。クローンのX-23は美女、どうしてこうなった。)
- スパイダーマン
- 某そげぶの彼より確実に不幸な人間。マーベルのライターは彼を精神的に追い詰めることを趣味としているように見える。ニューアベンジャーズから参加。
- ルーク・ケイジ
- 雇われヒーロー(ヒーローズ・フォー・ハイアー)としてアイアンフィストさんと活躍していた。初期はいかにもな格好(アフロ・・・)だったが近年はスタイリッシュな坊主ヘッドに。奥さんのジェシカもヒーロー。ニコラス・ケイジの名前の元ネタ。
- ミズ・マーベル
- 本名キャロル・ダンバース。おっぱい。元々はキャプテン・マーベル(SHAZAM!じゃない人)から飛行能力や怪力をもらったがローグに吸収される。紆余曲折あって力を取り戻しヒーローとして活躍中。タケダサナ絵だとセクシーさ3割増し。
- セントリー
- ヤク中のスーパーマンと思ってください。マーベルユニバース最強と思われるパワーを持つがメンタルが豆腐。
ヴィラン
- 征服者カーン
- 30世紀の人間、名前はナサニエル・リチャーズ。名前は30世紀を救ったゴム人間リードことミスターファンタスティックの父親の名前から取られている。
- 時間を移動し悪事を行うヴィランであり能力は強化スーツと超科学。また、X-MENで有名なアポカリプスを生み出した張本人。
- また自分の悪事を止めるため、若いナサニエル君が21世紀にやってきてヤング・アベンジャーズを結成しアイアンラッドとして活躍したりしている。同じ時間軸上に何人も自分がいるのが特徴。
- Dr.ドゥーム
- 悪魔博士。初出はファンタスティック・フォー。現在では数多くのヒーローと敵対するマーベルを代表するヴィランの一人。
- トニーと一緒に中世に行ったりした。ギャラクタス襲来などの時には手を組んだりもする。
- サノス
- タイタン人のキチ◯イゴリラ。インフィニティ・ガントレットは邦訳されてるのでそちらで有名。
- あちこちのwikiでじつは精神強いんやで!と言われている。精神力が弱く見えるのは、悪事をしたいのか良いことをしたいのか、なにがしたいのかよくわからないことや、死の女神デスへの執着心といった面が、同じアメコミボスゴリラ軍団の一員ダークサイドのカリスマと比較されてしまう故だろうか。
- グリーンゴブリン
- スパイダーマンのヴィランノーマン・オズボーン。一時期はシールドどころかアベンジャーズまで乗っ取り権勢を振るったが、トニーの作戦により失脚。
- マーベル市民
- 最強。レンガやデモはヒーローのメンタルにダメージを与える。主にミュータントが彼らの餌食になる。
実写版映画
実写版第1作『アベンジャーズ』は『アイアンマン』から続くマーベル・シネマティック・ユニバース関連作品の一つとして制作された。アメリカでは2012年の5月4日、日本では8月17日に公開された(14・15・16日に先行上映)。製作はマーベル・スタジオ、配給はウォルト・ディズニーピクチャーズ。マーベル・スタジオが手掛けたマーベル・シネマティック・ユニバース関連の実写映画に登場したキャラクターが(ハルクを除いて)演じたキャストも続投したまま再登場する。
興行成績はアメリカだけで累計6億1700万ドル、全世界では史上最速で10億ドルを突破、累計14億8000万ドル以上を記録し、2012年度最高&全世界歴代3位の快挙を達成した。
続編の『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』は2015年4月に公開された。日本国内でも同年7月より公開された。
三作目である『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日に公開された。今回は日米同時公開である。
『アベンジャーズ』三作目と四作目は以前はまとめて『インフィニティ・ウォー』part1part2の二部構成で、part1が2018年5月4日、part2が2019年5月3日に公開予定とされていたが、2016年5月の報道によると、インフィニティ・ウォーのpart1とpart2は前編後編の関係ではなく全く別の物語であることが明かされ、7月にはインフィニティ・ウォーが単独映画となり、2019年公開の作品は『アンタイトルド・アベンジャーズ(仮題)』と変更になった。。[1][2]
『インフィニティ・ウォー』ではこれまでアベンジャーズのメンバーと直接接点のなかった『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のメンバーも参戦する。
2018年12月に公開された予告編で第4作のタイトルが『アベンジャーズ/エンドゲーム』となったことが判明した。
アベンジャーズ /監督:ジョス・ウェドン
アイアンマン、ハルク、ソー、キャプテン・アメリカら、個別の映画で活躍していたヒーローが遂に一堂に会するMCUの記念碑的作品であり、フェイズ1(第1シーズン)のラストを飾る。
アクション・キャラクター・ストーリー等を踏まえたアメコミ実写映画としての質の高さもさることながら、単独の映画として見た場合にも
・公開初週末興行収入
・公開7日間興行収入
・世界興行収入10億ドル到達日数
等々の新記録を樹立し、最終的な全世界興行収入は『アバター』『タイタニック』に次ぐ世界3位を記録するなど、『ダークナイト』に続いてアメコミ映画の枠を超えた大ヒット作品となった。
ストーリー
国際平和維持組織"S.H.I.E.L.D."の極秘施設では、強大なエネルギーを秘めた物体「テッセラクト」(日本語訳では「四次元キューブ」)の研究が行われていた。しかし突如そこにソーの弟・ロキが出現、ホークアイ/クリント・バートンらを洗脳し、テッセラクトを奪い去ってしまう。
事態を重く見たS.H.I.E.L.D.長官のニック・フューリーは、ヒーローを集めた最強のチームを結成するという「アベンジャーズ計画」を始動。部下のブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフをハルク/ブルース・バナーの元へ、フィル・コールソンをアイアンマン/トニー・スタークの元へ派遣し、自らはキャプテン・アメリカ/スティーヴ・ロジャースと面会、アベンジャーズへの参加を要請する。
アベンジャーズは再び姿を現したロキを拘束、途中でロキを捕えようとしてソーが乱入する一幕もあったものの、事態は終息するかに見えた。しかし平和維持組織であるはずのS.H.I.E.L.D.がテッセラクトを新兵器開発のために利用していることが判明し、寄せ集め集団に過ぎないアベンジャーズは仲違いを起こす。さらにロキの策略によってホークアイの奇襲を受け、コールソンは死亡、アベンジャーズの面々も散り散りとなってしまう。
失意に暮れる一同だが、ロキの真の計画を察知。地球の危機を前にそれぞれのヒーローがアベンジ(復讐)の決意を固め、ロキとの決戦に挑む。
見どころ
『アイアンマン』から少しずつ伏線が張られていた「アベンジャーズ」が遂に結成される作品であり、当時のアメコミファンの興奮は想像に難くない。シリーズものの作品ではあるが、作中でそれぞれのキャラクターの魅力・パワーが初心者にも分かりやすく表現されているため、MCU、ひいてはアメコミ入門用の作品としてもおススメ。
ストーリー展開自体はシリアスだが、間に挟まれる小ネタやギャグで程よく緩和されているのも魅力の一つ。特に最終決戦でのロキの扱いは半分ネタキャラと化している。「それで神か」
最終決戦でのチタウリのニューヨーク襲撃は、MCUにおいて一般市民がアベンジャーズの存在や地球外の脅威を知ることになる転換点となるイベントであり、『アイアンマン3』『スパイダーマン:ホームカミング』『デアデビル』など後の作品にも影響を及ぼしている。
キャスト
- アイアンマン/トニー・スターク - 演:ロバート・ダウニー・Jr(吹き替え:藤原啓治)
- キャプテン・アメリカ/スティーヴ・ロジャース - 演:クリス・エヴァンス(吹き替え:中村悠一)
- ソー - 演:クリス・ヘムズワース(吹き替え:三宅健太)
- ハルク/ブルース・バナー - 演:マーク・ラファロ(吹き替え:宮内敦士)
- ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ - 演:スカーレット・ヨハンソン(吹き替え:米倉涼子)
- ホークアイ/クリント・バートン - 演:ジェレミー・レナー(吹き替え:宮迫博之)
- ニック・フューリー - 演:サミュエル・L・ジャクソン(吹き替え:竹中直人)
- フィル・コールソン - 演:クラーク・グレッグ(吹き替え:村治学)
- ロキ - 演:トム・ヒドルストン(吹き替え:平川大輔)
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン /監督:ジョス・ウェドン
前作『アベンジャーズ』においてチームを組んだヒーロー一同が再び集結し、地球の危機に立ち向かう。
タイトルはアメコミでのコミックミニシリーズ「エイジ・オブ・ウルトロン」をベースにしているが、ストーリーはあまり関連性は無い。
作品全体の要素として、前作の勧善懲悪的な面よりもアベンジャーズの過剰なパワーがもたらす危険性が重視されているほか、重要なアイテムであるインフィニティ・ストーンの存在が示唆されるなど、フェイズ3への布石となる点が多い。
ストーリー
アベンジャーズは小国ソコヴィアに存在する、ヒドラ残党の秘密基地を襲撃する。そこには以前ロキが洗脳に用いた杖「セプター」が保管され、様々な研究が行われていた。トニーはセプターを確保するが、一瞬の隙を突かれスカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフによってトラウマを刺激され、「アベンジャーズが地球外の脅威によって全滅する」という幻覚を見せられる。
セプターを確保したことで当面の脅威は去ったと安堵する一同だったが、トニーは外からの脅威に対する防衛機能として、セプター内部に存在する人工知能を利用した機械による地球防衛計画「ウルトロン計画」を、バナーと協力して密かに実行する。しかしその結果誕生したウルトロンは地球を救うために人類を根絶すべきと判断してアベンジャーズと敵対、独自の行動を開始してしまう。
トニーの独断行動に非難が集まるが、ひとまず一同はウルトロンとセプターを確保することを優先する。ワンダとその双子の兄弟クイックシルバー/ピエトロ・マキシモフらがアベンジャーズに対して抱く憎しみに目を付けたウルトロンは二人を味方にして、武器商人ユリシーズ・クロウから超金属ヴィブラニウムを大量に入手する。取引の場に駆け付けたアベンジャーズだがワンダの精神操作によって敗北、ハルクは暴走した結果ヨハネスブルグに甚大な被害をもたらすという最悪の結果となってしまう。
それぞれが心身に負った傷を癒すため一行はクリントの家へ案内され、フューリーも合流し、改めてウルトロンへの対策を講じる。一方でワンダとピエトロはウルトロンの真意に気付いたため離反、アベンジャーズに合流する。紆余曲折を経て、双子、さらにヴィジョンという仲間を得たアベンジャーズは一丸となってウルトロンの企みに立ち向かう。
見どころ
S.H.E.I.L.D.の崩壊、様々なメンバーの加入、拠点となるアベンジャーズ・タワーの登場などで、前作から時間を経てチームとしてのアベンジャーズの存在感が高まっている。一方でソコヴィアの人々や双子の境遇などを通して、超人的な能力を持つ存在によって一般人に危害が及ぶという危険性も多く描かれた。
アクション、ギミックは前作よりもレベルアップしており、ヒーロー間のコンビネーションも多く描かれている。壊れないからといってキャップの盾はぞんざいに扱われすぎじゃないだろうか。
スカーレット・ウィッチとクイックシルバーは、アメコミ原作においてはX-MENのキャラクターである。『X-MEN:フューチャー&パスト』にクイックシルバーが登場しているためMCUでの登場は難しいのではないかと思われていたが、それらとは設定が異なる別人という形で登場を果たす。
またユリシーズ・クロウは『ブラックパンサー』で再登場する、初登場作品が個別タイトルではないという珍しいキャラクター。
MCUにおいて様々な場面で登場したテッセラクト、オーブ、セプター、エーテルといったアイテムについて、インフィニティ・ストーンという共通の設定が明かされる。そしてラストでは、『アベンジャーズ』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』においてチョイ見せだったサノスが遂に動き出すことが示唆される。
キャスト
- ウォーマシン/ジェームズ・"ローディ"・ローズ - 演:ドン・チードル(吹き替え:目黒光祐)
- ファルコン/サム・ウィルソン - 演:アンソニー・マッキー(吹き替え:溝端淳平)
- クイックシルバー/ピエトロ・マキシモフ - 演:アーロン・テイラー=ジョンソン(吹き替え:小松史法)
- スカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフ - 演:エリザベス・オルセン(吹き替え:行成とあ)
- ヴィジョン - 演:ポール・ペタニー(吹き替え:加瀬康之)
- ウルトロン - 演:ジェームズ・スペイダー(吹き替え:木下浩之)
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー /監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
正義とは、何か。
MCU19作目であり、MCUフェイズ3の集大成となる…が、フェイズ3の最後にはMCUの総決算とも言える『アベンジャーズ/エンドゲーム』が控えており、その前哨戦という意味合いも強い。
特筆すべきは何といっても登場人物の多さである。今作には総勢20名以上のヒーローが登場しており、MCUに登場した全てのヒーローが出演していると言っても過言では無い。
そしてそのヒーローたちの前に圧倒的な力と意志を持って立ち塞がるのがMCUのラスボスたるサノスであり、全ヴィラン中最強と呼ぶに相応しい姿が描かれる。
ストーリー
「宇宙の全生命を半分にする」という狂気の目的を完遂させるため、強大な力を持つ6つのインフィニティ・ストーン全てを集めるべくサノスが自ら動き出す。
ザンダー星でパワー・ストーンを手に入れた次に狙われたのは、アスガルドからの避難船ステイツマンだった。ソー、ハルクの反撃を苦も無く退け、更に騙し討ちで一矢報いようとしたロキを殺害してスペース・ストーンを手に入れたサノスは、4人の忠臣ブラック・オーダーに地球のインフィニティ・ストーンを集めてくるように命じる。ステイツマンは爆破されるが、ヘイムダルが最後の力を振り絞りハルクを地球へと飛ばす。
ニューヨークでは、バナーの警告を受けてドクター・ストレンジ/スティーヴン・ストレンジがトニーに協力を要請するが、そこにタイム・ストーンを狙うエボニー・マウ、カル・オブシディアンが襲来。宇宙船に連れ去られたドクター・ストレンジを追い、アイアンマンと新スーツを身に着けアイアン・スパイダーとなったスパイダーマン/ピーター・パーカーも乗り込む。
一方スコットランドにいたワンダとヴィジョンはコーヴァス・グレイブ、プロキシマ・ミッドナイトの襲撃を受け、ヴィジョンが重傷を負う。窮地に陥ったワンダとヴィジョンだったが、間一髪のところでキャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドウ、ファルコンに救われる。一行はアベンジャーズ基地でローディ、バナーと合流。ヴィジョンからマインド・ストーンを取り外して破壊する施設を求め、ワカンダへと向かう。
宇宙では、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの一行が宇宙を漂うソーを救出。サノスの先回りをするためピーター・クイル、ガモーラ、ドラックス、マンティスはリアリティ・ストーンを持つコレクターの元に向かうが、既にサノスはリアリティ・ストーンを手に入れており、加えてガモーラが連れ去られてしまう。
ソーはサノスと戦うための新たな武器を手に入れるべく、ロケット・ラクーン、グルートと共にニダべリアへと向かう。
ドクター・ストレンジを救出したアイアンマンらは地球外でサノスを止めるべくサノスの故郷タイタンに向かいクイルらと遭遇、共同戦線を張ることにする。
ワカンダに到着したキャプテン・アメリカ一行はヴィジョンからマインド・ストーンを取り外す時間を稼ぐためにブラックパンサー/ティ・チャラ率いるワカンダの戦士達、ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズらと協力して、ワカンダに押し寄せるブラック・オーダーの大軍勢と激突する。
地球とタイタンで、宇宙の生命を賭けたサノスとの一大決戦が始まろうとしていた。
見どころ
登場するヒーローの数は既に述べたが、それぞれの登場人物が巧みに描写されていることも特筆に値する。一人ひとりを描写する時間は決して長くはないが、バトル・会話・その他もろもろでキャラクターの魅力を引き出すシーンが随所に盛り込まれている。またガーディアンズ・オブ・ギャラクシー勢が加わったことで、シリアスとギャグの要素がハイレベルでミックスされているところも見ていて楽しめる点である。
非常に大勢のキャラクターが登場するため、物語は様々な場所で同時進行していく。ニューヨーク、ワカンダ、ニダべリア、タイタンと、場所を変えつつ様々なストーリーが描かれるプロットは先の展開を読ませず、各ヒーローの活躍を描くのに大きく役立っている。
また一方で、監督のルッソ兄弟が「今作はサノスの物語だ」と述べているように、真の主役はサノスだとも言える。多数の障害を前にしても全く躊躇せず、時に犠牲を払いながらも目標に向かって突き進む姿は、掲げる目的は違えど「ヒーロー」と言えなくもない。
そして物語のラストには、MCU最大級の衝撃展開が待っている。アメコミ「インフィニティ・ガントレット」を読んでいる人には想像がつくだろうが…。戦士から農家にジョブチェンジ
キャスト
- スパイダーマン/アイアン・スパイダー/ピーター・パーカー - 演:トム・ホランド(吹き替え:榎木淳弥)
- ドクター・ストレンジ/スティーヴン・ストレンジ - 演:ベネディクト・カンバーバッチ(吹き替え:三上哲)
- スター・ロード/ピーター・クイル - 演:クリス・プラット(吹き替え:山寺宏一)
- ガモーラ - 演:ゾーイ・サルダナ(吹き替え:朴璐美)
- ロケット・ラクーン - 演:ショーン・ガン - 声:ブラッドリー・クーパー(吹き替え:加藤浩次<極楽とんぼ>)
- グルート - 声:ヴィン・ディーゼル(吹き替え:遠藤憲一)
- ドラックス - 演:デイヴ・バウティスタ(吹き替え:楠見尚己)
- マンティス - 演:ポム・クレメンティエフ(吹き替え:秋元才加)
- ネビュラ - 演:カレン・ギラン(吹き替え:森夏姫)
- ブラックパンサー/ティ・チャラ - 演:チャドウィック・ボーズマン(吹き替え:田村真)
- ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ - 演:セバスチャン・スタン(吹き替え:白石充)
- サノス - 演:ジョシュ・ブローリン(吹き替え:銀河万丈)
アベンジャーズ/エンドゲーム /監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
最強の、逆襲へ―――。
MCUフェイズ1~3の集大成となる作品。『インフィニティ・ウォー』のラストから生き残ったヒーローが再び集結、サノスに最後にして最大の逆襲(アベンジ)を挑む。
そしてマーベルのアメコミ映画と言えばお馴染みなのがスタン・リーのカメオ出演である。スタン・リーについては2018年11月に訃報が報じられたが、今作が最後のカメオ出演になるという。
ストーリー
アベンジャーズがサノスに敗れ、インフィニティ・ストーンの力で宇宙の生命の半分が消しされてから3週間後、ネビュラとともに宇宙を彷徨っていたトニー・スタークはキャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァースの手によって地球に帰還した。
キャプテン・アメリカ他生き残ったアベンジャーズは失われた命を取り戻すため、インフィニティ・ストーンの奪取をめざし、サノスを襲撃する。しかし、インフィニティ・ストーンは既にサノスによって砕かれていた。失意の中アベンジャーズは地球に帰還し、5年の月日が流れた。
生命の半数が消え、活気を無くした地球ではそれでも生き残った人々が日々を生きて行こうともがいていた。そんな中、量子世界に囚われていたアントマン/スコット・ラングが現実世界に帰ってきた。何もかも変わってしまった5年後の世界に混乱するスコットだが、自分が5年先の未来に来れたという事実から時間旅行の可能性を思いつき、アベンジャーズへ協力を要請する。
時間旅行という難題に対し、アベンジャーズは既にヒーローを引退していたトニー・スタークに協力を求める。トニーは一度は拒否するものの、自分の腕の中で消えていったピーター・パーカーへの無念と家族の後押しを受けてタイムマシンを完成させた。散り散りになっていたアベンジャーズのメンバーも集結し、過去に戻ってインフィニティ・ストーンを手に入れ、失われた命を取り戻すというアベンジャーズ最大の作戦がここに始まる。
見どころ
過去作の名場面にタイムスリップしてその裏側でインフィニティ・ストーンを手に入れようと暗躍したり、既に失われたはずの家族や大切な人と邂逅するアベンジャーズの面々はまさにタイムスリップ物の醍醐味を体現している。
今作では「家族」も主要なテーマの一つとなっており、失われた家族を取り戻すために戦う者、今の家族を守るために戦う者、家族のきずなを得ようともがく者、新たな家族を手に入れた者などそれぞれの対比もまた面白い。
そしてなにより時間旅行へのしっぺ返しとして過去から現れる強敵との対決は見逃せない。最強の敵とビッグ3との決戦は瞬き一つできないだろう。
もちろん今回も原作コミックを知っているものならついついニヤリとしてしまう要素はてんこ盛り。さらに、MCU過去作での様々なシーンが伏線となっているため、今作以前のMCU22作品を網羅しておけば今作はまた違った姿が見えてくる。
キャスト
- キャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァース - 演:ブリー・ラーソン(吹き替え:水樹奈々)
- アントマン/スコット・ラング - 演:ポール・ラッド(吹き替え:木内秀信)
- ヴァルキリー - 演:テッサ・トンプソン(吹き替え:沢城みゆき)
- ワスプ/ホープ・ヴァン・ダイン - 演:エヴァンジェリン・リリー(吹き替え:内田有紀)
アベンジャーズ/カーン・ダイナスティ
マルチバース展開が続いたフェーズ4・5・6の集大成となる予定の作品。新型コロナやハリウッド脚本家組合及び俳優組合によるストライキの影響で公開日が何度も延期されている。
また、大ボスとなるヴィランを演じるジョナサン・メジャースが2023年12月時点で刑事裁判を抱えているという不安要素もあるため、タイトルやストーリー含め大幅な変更が入る可能性がある。
アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ
カーン・ダイナスティから続くフェーズ4・5・6の完結編になる予定の作品。こちらも『カーン・ダイナスティ』同様に、何度も公開時期の延期が行われている。
実写映画版の変更点
実写版ではヒーローたちのオリジンがコミックとは異なったものになっている。
- アイアンマン - 最初のアイアンマンスーツが作られたのはベトナム戦争ではなく、アフガニスタンの対テロ戦争。
- キャプテン・アメリカ - 北極で氷漬けになっていたのは同じだが、発見されるまでの時間が長くなった。
- ソー - 人間への転生はなくなり、神としての力を奪われただけの状態で地球にやってくる。
- ハルク - ブルース・バナーがハルクになったきっかけがガンマ線から未完成の超人血清に変更。
- クイックシルバー&スカーレット・ウィッチ - ミュータントではなく、ナチス残党のヒドラによる実験の結果能力を得た。
- ヴィジョン - J.A.R.V.I.S.関連は映画オリジナル。 コミックのジャーヴィスはスターク家に仕える生身の人間の執事だった。世界観が同一のMCU作品『エージェント・カーター』では1950年代に生身の執事ジャーヴィスが登場する。
- アントマン - 初代アントマンヘンリー・ピムはS.H.I.E.L.D.創設者の一人で元エージェント。しかし、ハワード・スタークとの確執により脱退した。『アントマン』劇中ではすでに老齢で、ヒーローも引退しており、アベンジャーズには参加しない。彼からスーツを継承した二代目アントマンスコット・ラングが『アントマン』の主役となり、アベンジャーズにも参加する。
- キャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァース - クリー人のマー・ベルから力をつけ継いだのではなく、テッセラクトのパワーを体内に宿してヒーローになった。
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関連項目
脚注
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- ページ番号: 4712052
- リビジョン番号: 3199408
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