アマルティア・センとは、インドの経済学者である。1998年、ノーベル経済学賞を受賞。
概要
来歴
1953年 プリデンシー大学(数学と経済学)を卒業。その後ケンブリッジ大学トリニティカレッジで純粋経済学で入学。
1956年 23歳にしてカルカッタのジャダンブプール大学の経済学部長および教授になる。
その後様々な大学で客員教授となり、1971年にロンドンスクールオブエコノミクスで教鞭をとる。
1977年からオックスフォード大学教授として働く。それからもハーバードなどで研究に没頭する。
ノーベル経済学賞
センはアジア人唯一のノーベル経済学賞受賞者である。もっと言えば非西洋人(二重国籍除く)で唯一の受賞者である。その為、受賞が発表された当初世界では当惑や落胆を表明する者が少なからず存在した。特にウォールストリートジャーナルはセンを紙面で辛辣に批判した。また人種だけでなく、センは大学の頃から左翼思想に固執しており、それを隠すつもりもなかったことが世界の困惑の原因の一つであった。(ノーベル賞の選考委員は社会主義的経済学者を忌避する傾向がある)
受賞の背景
センが受賞した背景には、90年代の他の経済賞受賞者と実質経済の動向がある。90年代に活躍した経済学者は概してレッセフェール(自由市場)主義者であり、ノーベル経済学賞もそれに追従して賞を与えていた。それの良い例が1997年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカのロバート・マートンとマイロン・ショールズである。彼らの受賞理由は金融オプションと金融商品デリバティブ(金融に関する研究)であった。その理論は巨大ヘッジファンドを通じてアメリカ型金融を世界中に広めることに成功した。が、そのファンドは1998年センが受賞するちょっと前に破綻。その他国際金融や自由市場主義は(少なくとも表面的には)世界中の金融と経済を破壊する結果となる。(アジア通貨危機など。因みにこいつらは2008年にも同じことやって同じじように大恐慌を引き起こした)世界中で金融と自由市場に対する批判が高まり、それらに権威を与えたノーベル経済学賞にも世界の怒りの矛先が向くことになる。その為、選考委員は信頼性を回復させるため、自由市場への不審と唱え、長い間異端とされていたセンが受賞することとなった。
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