アメイジング・スパイダーマンとは、
概要
サム・ライミが監督した『スパイダーマン』シリーズから世界観、登場人物、ストーリーを全て一新し新しく生まれ変わった映画シリーズ。
監督はそれまでミュージックビデオをメインに活躍していたマーク・ウェブが務め、主役のピーター・パーカー/スパイダーマン役をアンドリュー・ガーフィールドが演じた。
クモの糸を手首の穴からでなく自作のガジェット「ウェブシューター」から射出する、ピーターの恋人がグウェン・ステイシーであるなど、ライミ版よりも原作を忠実に踏襲している。その一方で、マックス・ディロン/エレクトロが白人ではなく黒人、初代グリーンゴブリンがノーマン・オズボーンではなく彼の息子のハリーであったり、本映画シリーズオリジナルの要素もいくらか見受けられる。
ライミ版では運命への苦悩と葛藤をテーマにしていたのに対し、このシリーズでは親と子の関係に重点が置かれるのも特徴である。
2以降の続編・スピンオフも企画されていたが、2015年にソニー・ピクチャーズがマーベル・スタジオズとの提携を発表。これによりスパイダーマンはマーベル・シネマティック・ユニバース作品(『アベンジャーズ』等)への登場が可能となったものの、同時に本シリーズは事実上の打ち切りとなった。
登場人物
- ピーター・パーカー/スパイダーマン (演:アンドリュー・ガーフィールド)
本作の主人公。冴えないが科学に強い高校生。両親の死の謎を探るべくオズコープ社のラボに忍び込むが、その際に実験室の蜘蛛に噛まれたことで特殊能力を持つスパイダーマンとなる。原作や旧実写版同様、ナード=オタクと言うキャラクター像は変わっていないがスケボーを駆ったりとアウトドアな面も見受けられる。
ピーターの取り巻き
- グウェン・ステイシー (演:エマ・ストーン)
『1』、『2』のヒロイン。オズコープ社の研修生。 - ベン・パーカー (演:マーティン・シーン)
ピーターの伯父であり、彼の養父。立ち位置はスパイダーマンの伝統で、ピーターをヒーローに導く存在である。 - メイ・パーカー (演:サリー・フィールド)
ピーターの叔母。ピーターの正体には気づいていないが、苦悩するピーターに助言し、励ましてやったりと役回りは従来作と同様である。 - リチャード・パーカー (演:キャンベル・スコット)
ピーターの父。妻のメアリーと共に不可解な死を遂げる。 - メアリー・パーカー (演:エンベス・デイヴィッツ)
ピーターの母。 - ジョージ・ステイシー (演:デニス・リアリー)
グウェンの父親で、ニューヨーク市警の警部。『1』の終盤、リザードとの戦いで死亡。その際、ピーターに「娘を巻き込むな」との言葉を残し、『2』でのピーターの苦悩の一つとなる。 - フラッシュ・トンプソン (演:クリス・ジルカ)
ピーターの高校の同級生で典型的なガキ大将。何かにつけてピーターに突っかかてくるが、ベン伯父さんの死亡により落ち込んでいるピーターを慰めるなど、情に厚い一面も描かれる。スパイダーマンの大ファンで『1』のラストシーンではスパイダーマンのTシャツを着て登校していた。
ヴィラン
- カート・コナーズ博士/リザード (演:リス・エヴァンス)
- ハリー・オズボーン/グリーン・ゴブリン (演:デイン・デハーン)
ピーターの数少ない親友兼幼なじみで巨大企業『オズコープ』の御曹司。父親のノーマン同様、オズボーン家に代々遺伝する病気を持っている。この病は肌が緑色に変色し、爪が鬼のように伸び尖る奇病であり治療するためにはスパイダーマンの血が必要だったが、コナーズ博士の二の舞になる危険性を感じたスパイダーマンはこれを拒否する。そのことに恨みを感じ、更にはスパイによりオズコープを追放されたハリーはエレクトロと組み、オズコープを強襲。病気が治るといわれていたクモの毒素を注射するが、精神が蝕まれグリーンゴブリンとなる。 - マックス・ディロン/エレクトロ (演:ジェイミー・フォックス)
- アレクセイ・シツェビッチ/ライノ (演:ポール・ジアマッティ)
『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』にて
2021年公開(日本では2022年公開)のMCUに属するスパイダーマンシリーズ「ホーム三部作」の第三作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』にてアンドリュー・ガーフィールド演じるスパイダーマンはアメイジングなカムバックを果たした。また、アメイジング・スパイダーマンシリーズのヴィランであるエレクトロとリザードも復活を果たした。
同作では本来死んでいたはずのヴィランに救いの手が差し伸べられた。また、アメイジング・スパイダーマン当人にも大きな救済が与えられた。
NWHの成功を経て、スパイダーマンファンの間では幻となってしまった『アメイジング・スパイダーマン3』の制作を望む声も上がっている。
2022年現在、スパイダーマンの映像化権利を持つソニー・ピクチャーズがMCUとは別ユニバースである「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」を展開していることもあり、もしかしたらもしかするかも、という淡い期待は持ち続けていたいところである。
関連動画
関連項目
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