アメリカン・エキスプレス(英:American Express)とは、人生に必要なクレジットカードの発行を行うアメリカの企業である。略称はAMEX。
概要
元々は運輸事業を行っていた会社であり、そのノウハウを元に郵便為替事業に参入したのを契機とし、金融業務を行うようになった会社である。アメリカでの創業は1850年、金融業務への参入は1882年である。
日本でも第一次世界大戦後の1917年から支店を設けてアメリカ人向けに事業を行っており、第二次世界大戦による中断を経て、1954年に日本支社が改めて設立された。
クレジットカード事業への参入は1958年からで、1970年代以降は世界各国で発行を行うようになった。日本においても1980年に発行を開始している。日本発のカード会社及び国際ブランドであるJCBとは、加盟店開拓において提携関係を結んでいる。
80年代には、ゴルファーのジャック・ニクラスを起用した「出かけるときは忘れずに」のCMがしばしば放映された。2020年現在は「そう、人生にはこれがいる。」がキャッチフレーズ。
旅行小切手(トラベラーズチェック,T/C)の発行でも知られており、日本におけるクレジットカードの発行より早い1974年には日本円建てT/Cの発行も行われている。
しかしクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードによる国際ATMでの現地通貨引き出しがポピュラーとなったことも有り、2014年には日本における発行を終了した。日本において最後までT/Cの発行を行っていたのが同社であった。
日本における発行カード
プロパーカードでは日本においてはセンチュリオンカード、プラチナカード、ゴールドカード、一般カード(グリーン)、スカイトラベラーカードの発行を行っている。一般カードといえどもその年会費は12,000円(税別)であり、日本国内ではゴールドカードに準ずるカードとして扱われる。
またセンチュリオンカードの年会費は378,000円であり、日本のカードでは最高水準である。日本においてはこのカードが「ブラックカード」の代名詞ともなっている。入会にあたってはAMEXの招待状が必要とされる。
スカイトラベラーカード以外のプロパーカードには古代ローマのケントゥリオ(百人隊長)があしらわれており、AMEXの象徴としてみられることが多い。
提携カードも存在するが、もともと同社の事業が運輸・旅行関係のものであったため、航空会社とのそれが多く存在する。ANA(全日本空輸)、デルタ航空のものが日本では発行されている(後述する加盟店開放型では三菱UFJニコス発行の日本航空提携カードも存在する)。
またJCBと同様、国際ブランドをライセンス提供する形で別のカード会社が発行するAMEXカード(加盟店開放型)も存在する。クレディセゾン、三菱UFJニコスなどが発行を行っている。セゾン発行のものには、プロパーカード同様にケントゥリオがあしらわれたカードも存在する。
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt