アリバイ(alibi)とは、犯罪行為の行われた現場に被疑者が存在しなかったことを示すもの。現場不在証明とも言う。
同題のアメリカ映画(1929年)、またシドなどの楽曲が存在する。
概要
何らかの犯罪行為が行われたその時刻、被疑者となる人物が、その現場にいなかったことが証明されれば、その人物に犯行は不可能であったと主張することができる。そのため、被疑者が同時刻に別の場所にいたことを証明するものがアリバイである。刑事事件において、捜査でも裁判でも被疑者のアリバイは非常に重要である。
基本的には犯行時刻、別の場所で他人と会っていた、もしくは目撃されていたというのがアリバイの証明になる。ただし近親者や恋人など、被疑者を庇ってアリバイを偽証する可能性が高い人物の証言は、アリバイとして採用されない場合がある。またアリバイの偽証は発覚すれば偽証した方も罪に問われる。
広義では、何か問題が起きたときに、自分がそれに関わっていないと言い張るための証拠を準備しておくことを「アリバイ作り」と呼んだりする。浮気がバレないように別の場所に行っていたように偽装するのも立派なアリバイ作り。
ミステリーにおけるアリバイ
一般的には普通に暮らしていれば警察からアリバイを確認されるようなことはそうそう無いので、大抵の人にとってはミステリーの題材としておなじみであろう。犯人と目される人物に鉄壁のアリバイがあり、どうやってそのアリバイを崩すかというアリバイ崩しは、密室トリックと並んでミステリーでは定番中の定番の題材で、無数の作例が存在する。
パターンとしては、犯行時刻そのものを偽装する(死体に手を加えて死後硬直の時間をずらす、別の時間を指した時計をもみ合いで壊れたかのように壊しておく、銃声などを録音して他人と一緒にいるときに流すなどなど)トリックが多く、様々なトリックが考案されている。
ほかに、犯行の場所を偽装するトリックや、遠隔操作で犯行を行うトリック、また他人を自分に見せかけて第三者に目撃させる替え玉トリックも定番。トラベルミステリーの全盛期には、鉄道の時刻表を用いて犯人のアリバイを崩す時刻表トリックのミステリーが山ほど書かれた。
アリバイ崩しのミステリーを得意とした代表的な作家は、国内では鮎川哲也(そのまま『アリバイ崩し』というタイトルの短編集も存在する)、海外ではヘンリー・ウェイドやF・W・クロフツなどが知られる。
関連動画
シドの楽曲の歌ってみたや演奏してみたが多い。→アリバイで動画検索
関連商品
関連項目
- 1
- 0pt