アルキメデス（Fate）単語

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アルキメデス

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この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。
ここから下は自己責任で突っ走ってください。

アルキメデス（Fate）とは、PS4/PSVITA用ゲーム「Fate/EXTELLA」に登場するサーヴァントの一騎である。

サーヴァントについては、サーヴァント（聖杯戦争）を参照。

声：興津和幸

概要

本作における、純粋な新規サーヴァント（一応アルテラも本作出身のサーヴァントではあるのだが、あちらは「FGO」にて先行登場を果たしているため）。ボサボサした頭で、学者風の穏やかな青年の姿をした英霊。その素性は、知らぬ者などおらぬ古代ギリシャが誇る数学者にして物理学者、そして発明家であるシラクサのアルキメデスその人。浮力（いわゆるアルキメデスの原理）、てこの原理、球体の求積法など、数学や物理において歴史的な発見を成し、また数々の兵器設計にも携わった数学の祖の一人。なお浮力発見の際には風呂から飛び出して「エウレーカ！」と叫びながら町中を走った話は余りにも有名。当時の古代社会における学問へのアプローチと自身の間に隔たりがあったものの、間違いなく人類史に大きく貢献した、いわば早すぎた天才である。その最後は攻め込んできたローマ兵に殺害されるという非業なものだった。

そんな彼だが、聖杯戦争に招かれたサーヴァントではなく、メンテナンス技師兼セキュリティ管理者としてムーンセルに召喚されたソロ・サーヴァント。そのため、彼もアルトリアと同様にどの陣営にも属さない無所属となっている。ところが、未知の敵の襲撃により月の聖杯戦争の勝者に与えられるという王権の指輪「レガリア」が三つに分割されてしまう。これこそが謎の敵に対抗できる手段でもあるため、主人公に協力を仰ぐ。その三つのレガリアを一つに統合するのが本作の主な目的。

その性格は、理知的で温厚な人柄の好青年。理性と合理性を良しとし、また自身の主観を客観的な正しさで物事を進めようと努める学者らしい人物。ただ、予想外の展開を前にしてしまうと思わず感情的になってしまい、時には取り乱してしまうのが玉に瑕。だからと言って断じて寡黙な人物というわけではなく、むしろ多弁。時折、「実に」を付けて同じ言葉を繰り返す癖が見られる。そしてその内には確かな情熱が秘められている。

ともあれ、基本的にはその協力的な姿勢から主人公の信頼を勝ち取っている。また、彼の多大なる功績を知っているネロも敬愛の意を示しており、「学士殿」と呼び慕う。なお、この呼び名はファンからの愛称としても浸透している。

能力

ステータス

筋力：E 耐久：D 敏捷：C 魔力：C 幸運：A 宝具：B

スキル

高速詠唱：A	魔術詠唱を早める技術。自身の収める魔術レベルは低いが、詠唱のスピードは一流の魔術師と同格である。
道具作成：A+	魔術により道具を作り上げる能力。彼の場合、魔術ではなくその時代にある素材から、様々な道具を作り上げる。
術理解明：EX	術式と呼ばれるおよそ全ての式を解明し、これを修復する技術。戦闘では全く役に立たないが、魔術回路・魔術刻印までも修復する秘伝中の秘伝とされるスキル。
殺戮技巧（道具）：A	生前の逸話からアルキメデスが持ってしまった不名誉なスキル。どのような道具を作成しようと、それらには本来とは違う殺戮用途が付加されてしまう。本来ならばアサシンやバーサーカーに該当する英霊が持つスキルであり、使用する「対人」ダメージにプラス補正をかける。

彼は学者であって魔術師ではない上に、スキルの説明にもあるように“魔術師としての”レベルは低いもの。
だが、サーヴァントとしては掛け値なく優秀であり、これらのスキルを駆使して八面六臂の活躍を見せると同時に、一流相手にも互角に渡り合う。戦闘においては、スキル「殺戮技巧（道具）」によって作り出された「殺戮機構」を用いる。その戦い方は、魔術師というよりは技術者と言っても良い。これらの発明品は、主武装としている歯車のようなチャクラムをはじめとして実に多種多様。間違っても全裸で走り回ったり、リアルチートのルーデルの操る爆撃機を手ぬぐいで迎撃したりしないので悪しからず。

以下は、彼が作中にて用いた殺戮機構の数々。

アルキメデスの天秤（ウィザード・オブ・バランス）
殺戮機構その１。巨大な天秤の形をした、天地を返す運搬装置。これで敵を上下に浮かせてダメージを与える。雑魚を蹴散らす分には便利だが、仰け反らない敵相手だと無防備になってしまうので注意が必要（ただしダメージはキチンと与えられる）。
アルキメデスの螺旋（シュラクーシア・メトドス）
殺戮機構その２。いわゆるアルキメディアン・スクリュー。水流の渦を発射し、スクリューごと飛ばして突貫させる。発動後は、ある程度の方向転換が可能。飛ばした後はダッシュ攻撃による追撃も可能なため、使い勝手が良い。
アルキメデスのかぎ爪（シラクソン・ハルパゲー）
殺戮機構その３。シラクサ防衛において、ガレー船を引っ掻けさせて転覆させた巨大クレーンとして知られるシップ・シェイカー。この巨大兵器から降り下ろされる一撃を繰り出すのが基本で、クレーンさながらに敵を吊り上げた上で地面へ叩きつける派生攻撃も備えている。なお、射程が長いため懐に入られやすいので注意が必要。
エクステラマニューバーでは、包囲する形で複数召喚して叩きつける。

以上のように、かなりクセの強い操作性である上に、攻撃も立ち止まってから発動するために、隙だらけになってしまうものが大半。そのため、慣れないうちはコマンドを間違えて誤爆→大型の敵や敵サーヴァントの攻撃を受けて吹っ飛ぶ、ということもザラ。なので最初のうちは遠坂家の力を借りるなり、フリーバトルで慣らすなりしてレベルを上げた方がいいだろう。特にサブストーリーに臨む場合は後者をオススメする。

宝具

集いし藁、月のように燃え尽きよ（カトプトロン・カトプレゴン）

アルキメデスが手掛けた兵器の中でも最も知られた、鏡を用いてシラクサ海岸に停船した敵の軍船を焼き払ったという伝説が宝具として具現した光学兵器。つまりはソーラー・システムないしはソーラー・レイ。宙に複数展開した六角形の鏡で反射、収束させた太陽光の威力を増幅。これに加えて周囲のマナを取り込むことで更に威力を上昇させることで、強力な破壊の熱線を浴びせる。

なお、現実世界にて実際に実験が行われた結果、せいぜい船を焦がす程度の熱量しか再現できず、むしろ投石や火矢で攻撃した方が早い、という身も蓋もない結論に至ってしまった。これに対して型月世界では、古代世界においては大気中のマナが高濃度であったため、となっている。

宝具演出の最後の高笑いがどう見ても悪役にしか見えないのは、多分気のせい。

なお、これ以外にも対城拘束宝具などが存在していることから、他にも宝具を所有しているものと思われる。

情熱は星に、憎しみの光は月に

本作において、月へと侵攻してきたのはあらゆる星の文明を破壊し、吸収するという捕食遊星ヴェルバー。その尖兵となっているのがアルテラだ。確かに本作における元凶はヴェルバーであるが、そのヴェルバーに関する数々の争乱を引き起こした黒幕と言うべき存在が、事もあろうに主人公たちに協力してきたアルキメデスその人であった。

みんな「うん、知ってた」
↑これは発売前の紹介を兼ねたプレイ動画における彼のセリフが、どう聞いても悪役そのものにしか聞こえないため。仮に視聴していないとしても、ゲーム進行と共にその胡散臭さも増してくる。

その体はすでにヴェルバーに浸食されており、ヴェルバーをムーンセルに引き寄せ、破壊させるべく暗躍していた。
それどころか、レガリアやそれを手にした主人公が三分割してしまう原因を招いたのも、この男の罠によるもの。ただし、分割自体は主人公による土壇場の奇策によるものだが。
そんな彼がレガリア統合のために動いていたのも、再び一つとなったそれを破壊することで、ヴェルバーを引き寄せることが可能となるからだ。それまでに見せていた温和な教師を思わせる人柄は全て演技でしかなく、その本質は感情や奇跡といった不確定なものを蔑み、数式や道理の通ったもののみを愛する男。故に、自分を含めた“人間”という非合理的な存在に対して強い嫌悪感を抱いている。そのため、今まで一度として人間によって召喚されたことはなく、今回サーヴァントとして現界したのも、召喚したのが無機的な知性体であるため。また、同じ陣営でありながらアルテラのことは単なる殺戮の機械としてしか見ていない。

他人を理解できず、また他人を理解しようともしない非人間的な感性の持ち主ではあるが、これでもムーンセルに召喚された当初は、ヴェルバーの脅威に備えてムーンセルのために動いていた。しかし、調査の最中にヴェルバーを解析しようとして失敗。逆に浸食されてしまう結果となるが、これによってヴェルバーの知性構造に触れたことで感銘を受けると共に己が運命を受け入れる。こうして地球や人類をあっさりと見限り、以降は己の知的好奇心を満たすためだけに行動する。

なお、この浸食により自身の霊子が強化されたことで、平行世界への移動すなわち並行移動（スライド）が可能となった。これによって、たとえ計画が失敗したとしても霊子記録固定帯（読み：クォンタム・タイムロック。別の呼び名は人理定礎）となったレガリア及び主人公の分裂まで移動し、自身の目論見が成功するまで暗躍することを繰り返していた。早い話が、無限コンティニューのようなものであり、このために「Fate/EXTELLA」というゲームの物語が成り立っている、と言っても過言ではない。
ともあれ、このためにアルキメデスの優位は揺るぎないものであったが、彼女の運命を認めることのできない主人公によって覆されてしまう。
こうして、遊星への反撃が始まることとなるが、それはまた別の話。

人類どころか、地球全ての裏切り者となったアルキメデス。自身の設計した兵器によって多くのローマ兵の命が奪われたとは言え、悪を成したという逸話が残っているわけでもなければ、反英雄というわけでもない。にも関わらず、この手の人物が悪役に回るという珍しい形を取っている。また、これまで裏切りを働いてきた多くキャスターのサーヴァントたちとは違って、同情の余地があるわけでもなければ、深い悔恨と罪悪感に苛まされているわけでもない点も、彼ら彼女らと一線を画していると言ってもいいだろう。このために、同作の登場人物たちからの評価が辛辣なものとなるのも無理からぬ話に違いない。ただ、主人公はそんなアルキメデスを悪と断じながらも、彼の内に確かな情熱が秘められていることを感じ取っている。また、ネロも最終的にはアルキメデスに失望し、完全に敵と見なすが、ある場面にて彼と同様に数式の中にある完成された美を見出している。
・・・・もし、アルキメデスとの絆が深まったならば、彼もサーヴァントとしてマスターに信を置くことだろう。

余談という名の本題

上記のとおり、普段は冷静だが突発的な事態を前にすると取り乱してしまうほど感情的になってしまうが、その時の様子と言動、そしてやたらと凄まじい形相が半端ない。これも、ワダアルコ先生による画力と興津氏の熱演の賜物であり、これらが見事に組み合わさって、顔芸だのリアクション芸人だのとして愛されることに。
上述するように、裏で暗躍していたわけだが、その際に味方に引き入れたのがよりにもよってポンコツヒロインエリザベート・バートリー。作中にて色々とやらかしたため、散々煮え湯を飲まされた挙句、計画までもが最終的に破綻してしまう。
↑の原因は大体こいつのせいだが、↓を見ると若干学士殿の自業自得な気がしないでもない・・・・念のため補足しておくと、当初はエリザベートのことを体型以外キチンと評価している。
そのエリザベートを味方に引き入れた真の経緯は、彼の真相と共に自身のサブストーリーにて明らかになる。これは事件が起こる前の出来事であるため、「CCC」をプレイしたことがあれば非常に後味が悪く、かつ不穏極まりない内容・・・・なのだが、本編クリア後に解禁されることもあって、もはや彼の運命はお察しなことになることが確定した瞬間でもあるため、おそらくプレイヤーの多くは優しい気持ちになったことだろう・・・・きっと、EDの一枚絵もエラくシュールに見えたろうな・・・・
なお、上記のように計画が成功するまで平行世界を移動し続けていたわけだが、これは裏を返せば何度も失敗を繰り返してきたという意味でもある。その要因は多々あるが、それでもめげずに挑み続けるガッツとバイタリティの持ち主。
以上のことから、この頃の型月界隈にて一大潮流となりつつある黒幕にして苦労人というポジションの一翼を担っているものと目されており、このために本作屈指の愛されキャラとなる。
そんな彼をもはや何を目指しているのかわからなくなりつつあるエリザベートのいる「FGO」への参戦を熱望するファンも多数。なお、もし参戦した場合はムーンキャンサーのようなエクストラクラスでの召喚になるのでは、と予想する向きも。
現在、WEB上にて連載中のマンガ「フェイト/育ステラ」において唯一のツッコミ役として活躍・・・・するけれども、とうとう胃に穴が開いてしまった。
・・・・現在進行系で受難が降り注ぐ中、はたして、「Fate/EXTELLA LINK」発売まで無事に持ち堪えることができるのだろうか？
ちなみに我らがAUOは、アルテラから名前を聞かされるまでまったく知らなかったご様子。

名台詞

「ヘウレーカ！」
「雑ですね、実に雑！」
「容易い、実に容易い！」
「答えを出しますよ。貴方達のつまらない答えをね！」
「程度を知れ。お前達に正しさなどない！」
「この、どこに出しても恥ずかしい最高最低の無能サーヴァントがーーーーッ！」
「ぐ、ぎ・・・・・・何たる理不尽、何たる詐欺・・・・・・！そんな詭弁が通るか、貴様ーーー！」
「あ―――あの低級サーヴァントがぁあああああ！！！
（中略）
そんな筈が・・・・・・あるかぁああああああ！！卑しくも遊星に選ばれたサーヴァントだろうが、この私と同質の力を得ておきながらッ！
こうも！私の計画を掻き乱すか！あの愚か者はぁああああああ！」
「とにかく現ルートの確認を・・・おおおおおい！！」
（なんだこのルートは！！想定外！！計算外だ！！ここまで頭のおかしい世界に並行移動したのはこれが初めて・・・！！
（中略）
ていうかこの子供の落書きみたいな線はなんなんだ！？ふざけてるのか！？）
（前略）
（クソッ！早く何かしらの案を考え行動に移さなければ私の頭がおかしくな・・・）
多分ネロちゃま「学士殿手が空いてるか？これ振っておいてくれ」
「はい」

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