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アルハイム症候群とは、「高レベルのキャラクターが、そのレベルであれば当然修得済みであるはずの最重要呪文やスキルを修得していない」という状態を示す言葉である。
これはスキル選択式のゲームで「選択しなかった」わけでは無く、「スキル修得に失敗した」という事を示し、本来実力者であるはずの高レベルキャラクターの意外な失態を表している。
概要
元ネタは、ゲーム『ウィザードリィ』を描いた名作小説『隣り合わせの灰と青春』(ベニー松山:著)に登場するアルハイムという人物。主人公パーティーのライバルとなる「悪」の戒律を持つパーティーの一員で、赤いローブをまとった金髪のイケメン。「悪」の戒律に違わず慇懃無礼で嫌味な性格だが、後半では主人公スカルダ達と共闘したり、続編にあたるCDドラマ『ハースニール異聞』でも味方キャラとして登場している。
彼は僧侶として12レベルに達しながらマディを習得していなかった。
一行で書くと上の通りだが、ウィザードリィの専門的な解説をして行くと、
- 僧侶
後世のRPGと同じく回復の専門職。必要な回復呪文をきちんと覚えてくれるかはパーティーの生死を分ける超重要事項。「必要な回復呪文を覚えていない僧侶」というのはゴミである事は言うまでも無い。 - マディ
HPを全快し、同時に毒・恐怖・睡眠・麻痺・石化を治療する、絶大な効力を持つ回復呪文。
それ以前のHP回復呪文が頼りないウィザードリィでは、これを未修得というのはパーティー追放ものの大失態である。 - 12レベル
ウィザードリィで一般的に成長の完成は13レベルで、その一歩手前にまで至った高レベルの状態。
マディの修得は11レベルからできる。そのため、11レベル到達時点で万が一修得に失敗したとしても、12レベル到達時点でもう一度修得のチャンスがある。普通はこの二度の挑戦で修得しているはずであり、12レベルの僧侶がマディを覚えていないという事はまず有り得ない。
……と言うことなのである。
つまり、アルハイムは一見主人公のライバル的な知的で嫌味な美形キャラでありながら、実はあまりにも屈辱的な欠陥を抱えていたのだ。彼は当然それを隠していたが、終盤で窮地に追い込まれ、味方から「マディで回復してくれ」と期待された時に「実はマディを修得していなかった」という自身の弱みを吐露せざるを得なくなる。この場面の描写は印象的で、作品が名作とされる所以となる場面のひとつである。
アルハイムは続編で13レベルをも越えた15レベルにまで成長した姿を見せてくれるが、今度は広範囲への攻撃呪文マリクトを覚えていない。マリクトの覚え損ねはマディほど致命的では無いが……。
このように、小説で印象的に描かれたのでアルハイムの名で呼ばれるようになっているが、実際にゲームをプレイしても重要な呪文の覚え損ねはちょくちょく起きる。アルハイムを笑ってばかりはいられないのである。
登場人物
◇善のパーティー◇
スカルダ 戦士から侍に転職したてのLv1 善 人間 (物語の主人公)
シルバー 魔法使いLv15 善 人間 (カント寺院にてロスト??)
バルカン 魔法使いLV23?? 悪 人間? (シルバーの変わりにメンバー入りした謎の男)
◆悪のパーティー◆
アルハイム 僧侶Lv12 悪 人間 (イケメン。特技はアンデッドモンスターを死体に還すこと)
ルードラ 魔法使いLv12 悪 ノーム (サンドラが兄でルードラが妹の双子)
スペシャルサンクス
狂王トレボー
ハスターガル (マピロ・マハマ・ディロマトで冒険者を地上に送り返す魔術師)
フラック
マイルフィック
etc...
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関連項目
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