アルフとは
- 原題「ALF」、邦題アルフのホームドラマ。その主人公であるゴードン・シャムウェイの愛称。(Alien Life Formの略)。
- ALF、ぷよぷよ最上級プレイヤー。詳しくはALFにて。
- 動物の権利を主張するエコテロリストの名前。言うまでもなく過激派である。
- 北欧神話に登場する精霊で、アルフヘイムに住んでいる。綴りは「alph」。
- アメリカ合衆国の政治家の愛称。(アルフレッド・M・ランドン)
- 真岡銃砲店襲撃事件などで活躍した警視庁所属の警察犬。 (アルフ・フォン・ムト・ハイム)
- アニメ『魔法少女リリカルなのは』シリーズの登場キャラクター。参照→「アルフ(魔法少女リリカルなのは)」
- ゲーム「ピクミン3」の登場人物。主人公の内の一人。参照→「アルフ(ピクミン)」
である。
本稿では1.を解説する。
ウィリー、概要書くからあっち行っててもらえる?
1986年から1990年にかけて、アメリカNBCで制作され、日本ではNHKで放映されたホームドラマ。宇宙人と同居することになった普通の一家が、破天荒な宇宙人とのドタバタな生活を送る様子を描いた作品。
同じく放映され知名度の高いフルハウスと比べるとハートフルな内容というよりかはコメディ寄りな作品である。それはこの手のドラマで使用されるガヤ声(ドリフなどで使われる効果音としての笑い声)にほとんど「オォゥ…」というため息のような声があがらないことからもわかる。ちなみに関連性はないが両作品とも主人公のファミリーネームがタナーである。
特筆すべきは主人公アルフのパペットの動きや造形などの作り込みへのこだわりである。
本作品の製作されたのはおよそ30年ほど前であるが、そうとは思えないほどアルフの動作は精密であり、まるで本当に生きた宇宙人がそこにいるかのような印象を視聴者に与える。
これは、なんと人形の動作に3人もの人間を要したためであり、それぞれ担当部分がある。時折特撮のように人形を着たスーツアクター(小人症のアクター)がアクションしたこともあったが、基本的にはパペットで操作され、腰から下は座るかアクター演技でない限り家具などで隠されていた。
ただし時代が時代ということもあり、これらのアルフに対するこだわりは出演者達のストレスを買った。ただでさえパペットを動かすために特殊な舞台を使っていたため、通常のドラマよりも長期化を要する撮影だったが、アルフの人形操作の失敗による撮り直しなどが数えきれないほど起こった。これにより撮影時間は余計に引き伸ばされてしまう。結果30分番組を一つつくるのに20時間以上をかかってしまうという状況に至ったため、一部の出演者はストレスで体調を崩すほどであった。
特にウィリー役のマックス・ライトはこの作品を心底嫌っており、最終回の撮影後は挨拶もせずに出ていってしまったほどだとか。ただしマックスは後に考え方を緩やかにし、「過去自分達がどういう思いしたかは関係なく、アルフは視聴者にたくさん喜びを与えた作品である」とのコメントをした。
拘束時間が長いだけあってギャラは良く、ブライアン役のベンジー・グレゴリーはギャラの良さをあげて当時から本作を肯定していた。
なお、本作のラストは非常に救いのない終幕となっている。最終回で星を買ってニューメルマックを作るという同じメルマック星人のスキップやロンダの誘いを受け、タナー家と別れて星の再建計画に合流しようとするが、暗号を傍受していたエイリアン調査団に見つかり、仲間には見捨てられ、自分は取り囲まれてしまうという最後で、アルフは終わる。原語版ではその後どうなったか不明である。
日本語版ではあまりにも救いのないラストだというからであろうか、「俺は地球で元気にやってるぜ」という、日本独自のフォローナレーションで幕を閉じた。メルマック星人は意外とああいった状況から逃れられる身体能力があったのかもしれない。
海外では実は本当の最終回として六年後に映画が制作されている。しかし、証人保護プログラムが適用されどこかへと飛ばされたタナー家が一切登場しないせいか、日本では未公開だった。
DVD化を期にこれらが日本に輸入され翻訳される日は果たして来るのだろうか……。
……と思いきや、なんと2011年にこの映画が所ジョージ吹き替えとしてDVDで日本に上陸することが決定した。
ちなみにこれ、元々は原語版の音声をそのまま持ってくるつもりで、つまり吹き替えを作る予定はなかった。
しかし所ジョージが吹き替え出演を承諾してくれたことや、吹き替えを要望するファンの声が大きく高まったことから、発売前に商品仕様が変更され、アルフのクリスマスプレゼントに続いて新しく吹き替え版が製作された、という経緯がある。
アルフの末路に涙した諸君は、ぜひ2010年大晦日のNHK先行映画放映特番をご覧アレ。
ま、これを編集してる時点ではもうとっくに過ぎちゃってるけどね。ハーッハッハッハッ!!
……だが、メルマック星ブームメントはこれで終わりではなかった!!
2012年に新しい映画制作が決定したことが何の前触れもなく報じられ、世界中のアルフファンを驚かせた。
しかも制作はハリウッドであり、アルフの声も原語版は当時と同じ、声優兼人形操作を担当したポール・フスコが決定している。
実写とCGを組み合わせたものになるようだが、アルフが人形のままなのかCGになるのかはよくわかっていない。
登場人物
- ゴードン “アルフ” シャムウェイ
日本語版での声は所ジョージ。メルマック星人の数少ない生き残り。
全身茶色の体毛で覆われているが、雪男などとは似ても似つかず、体長は1mと少ししかない。
年齢は228歳と、人間から見るとかなり高齢であるのだが、精神年齢は基本的にブライアンと良い勝負であり、ほとんどの行動において責任感が欠如している。もっともそれはメルマック星人の気質的なところもあるようだ。
知能自体は高く、言語は英語、スペイン語が話せ、そして日本語が読める。メルマックでは音楽をやっていたらしく、リンにプレゼントした自作PVではギター、ドラム、サックス、キーボードなどの腕前を披露していた。技術力が高くオーストラリアやエアフォース・ワンに通信をつないだこともあるほど、多種多彩な才能に恵まれた男。
なお、「ゴードン・シャムウェイ」とはメルマック星における名前、すなわち本名であり、作中で周囲からの「アルフ」と呼ばれるのは、落ちてきた彼のことをウィリーが「Alien Life Form」の略である「アルフ」と呼んだことが始まり。
日々の生活において、何かしら家具を壊すのは当たり前で、ウィリーのクレジットカードを使い、家計の事情などお構いなしでいろいろなものを買うのはもはや日常茶飯事。
そのマイペースを通り越したメルマック星人特有の性格も相まって、とても居候とは思えない破天荒ぶりを見せる。
しかし、その一方でナイーブな一面もあり、重大な失敗をした(と自覚している)時などは極度に落ち込んだり、自分なりに責任を取ろうとする。また、困っている人に対しては一生懸命尽くす時もあるが、やりすぎて裏目に出る事もしばしば。このような貧しい星磨きの長男として生まれてきた彼だからこそ見せる家族への愛情もあり、なんだかんだいってタナー家の一員として欠かせない存在となっていった。
ねこ大好き。(食用的な意味で) - ウィリー・タナー
日本版の声は小松政夫。職業はソーシャルワーカー。
気弱であるが実はタナー家では一番アルフに対する激怒率が高いなど、短気な性格。
髪の毛が薄くメガネをかけた冴えない外見だが、やるときはやる人であり、学生時代大人気だったケートのハートを射止めたのもそういった面からであろう。
アルフの破天荒な様子にご立腹しつつも、宇宙人と一緒に暮らせるということを幸運なことだと捉えており、最後の最後ではアルフに理解を示すことも多い。
アルフもウィリーをとても信頼しているが、からかいの対象として良い標的にされている部分もある。 - ケート・タナー
日本版の声は吉田理保子で、14年ぶりの未放映エピソード収録の際に吉田氏は既に引退していたため、参加するかどうか不安視されていたが、当時の印象そのままの再登板が実現した。
不動産会社に勤めているが、シリーズ開始当初はブライアンの育児のため休職していた。職場復帰しようとした矢先にアルフが来てしまったため、復職はシーズン3まで延びる事になる。
アルフを当初から嫌っており、何かとアルフに対しては冷たい。しかし心の底ではアルフのことを大切な存在だと思っており、静かに怒りながらも一定の理解を示すこともある。
怒るとアルフに厳しい罰を与えるので、破天荒で向こう見ずなアルフですら彼女を相手に冗談をかますことは少ない。むしろケートが「(イタズラ)してもいいけど覚悟は出来てるんでしょうね?」と凄むので、やらかす前に潰されていることもある。
現在も、ケートの夫があのウィリーであることが不思議なくらいの美人であり、昔はモテモテだったらしい。 - リン・タナー
日本版の声は岡本麻弥。アルフに対して友好的ではあるが、アルフのおかげで行きたい大学に行けなくなるなど、彼のせいで不幸を被ることもしばしば。
ケートに似て美人であるがなかなか恋人が定着せず、登場する度に相手が変わっている。車に乗ろうとすると何故か壊れたりして乗れないという困ったジンクスがある。
アルフもまたロンダというものがありながらリンに惚れたことがあった。魔性の魅力があるのだろう。 - ブライアン・タナー
日本版の声は折笠愛。アルフとの同居を真っ先に進言した少年で、彼の地球における親友でもある。
アルフの良き理解者であるが、子供ゆえにいいように扱われてしまうことが多い。
成長していくごとにアルフの適当な言葉に騙されなくなってきた。
ただし、当初からアルフが酷いことをすると、怒って「絶交」を口にしている。
さすがのアルフもブライアンに嫌われると、真面目に家族関係の修復に尽力することを考えるなど、アルフは友人としてのブライアンをとても大切に思っている。 - エリック・タナー
第76話で登場した新たな家族。アルフは彼の誕生のためにありとあらゆる備えをしようとしてケートをかなりイライラさせた。そのあげく、エリックの誕生の時間には疲れて眠ってしまったため、立ち会えなかった。 - ラッキー
アルフに食べられてしまうという恐怖の中暮らすことになった不遇の猫。しかしアルフ自体は冗談でやっていることを知っており、基本的にずっしりと構えている。一時アルフに食べられたのではと言われる回もあったが、最終的にはしっかり天寿をまっとうして死ぬ。 - ドロシー・ハリガン・ディーヴァー
ケートの母親で、アルフにとっての厄介者。夫と死別したが劇中で再婚した。
母親として過保護なところがあり、タナー家でワガママを言って数日間泊まりこんだ時はケートの家事に一々文句を言ってケートを苛立たせた。が、ついに我慢の限界がきたアルフが自ら姿を明かし、ケートとも仲直りした。(すぐにまた対立することになるが)
アルフとは口喧嘩仲間で、お互い罵り合っており、初登場の際のラストでは毛糸の帽子を作ったかと思いきや「そのうるさい口を黙らせるために作った」とアルフの口に被せてしまったことも。
が、お互い本気で嫌い合っているわけではない。 - トレバー・オクモニック
日本版の声は大塚周夫。典型的な鬱陶しいお隣さん。しかしド天然なだけで実際は結構良い人である。
アルフはオクモニック家を覗いている、というより覗くことが趣味となっているため、オクモニック夫婦のことをよく知っているが、逆にオクモニック夫妻は、秘匿されているアルフのことを知らない。
そのざっくばらんな性格で視聴者には意外と人気。
妻を散々な物言いで切捨てるが、愛がないわけではなく、妻が引きこもったときはとても心を痛めていた。 - ラケル・オクモニック
日本版の声は故・高橋和枝。典型的なやかましオバさんであり、そのエキセントリックな顔(鼻がデカイ)から夫のトレバーより散々な扱いをされている。あげくいろいろあってアルフと勘違いされる回もある。
第1話以来何度かアルフを目撃しているが、いずれも上手くはぐらかされたり、周囲に信じてもらえなかったりしている。そのショックでノイローゼになった事もあるが、アルフがTVを通して間接的に対話し、事なきを得た。
ラケルという名前はあまり出てこず、普段「オクモニックさん」「オクモニックのオバさん」と呼ばれる。 - ジェイク・オクモニック
日本版の声は最初が梶野博司、3rdから喜田あゆみに変わった。ジェイクの父が警察で厄介になっているため、その間だけトレバーが預かった子供。
オクモニック家では唯一アルフの存在を知っており、仲もとても良い。リンにアプローチしているが年齢のせいか相手にされない。
父の影響でメカいじりが得意であり、下手な修理工場よりよっぽどまともというほどの腕前。
ちなみに母親も犯罪者的な性格をしており、タナー家から物を盗もうとしたことがあるなど手癖が悪い。 - ラリー(Dr.ローレンス・ダイクストラ)
ウィリーと親しいカウンセラー。アルフの存在を知る数少ない地球人の一人で、意外とアルフと親しい。
最初はアルフの度を越したイタズラに困ったウィリーに相談され、なし崩しにエイリアンの存在を知る。
最初こそアルフに驚いて素っ頓狂な声をだして驚いたが、冷静に家族のすれ違いを分析して仲直りさせるなど、カウンセラーとしての腕前は確かなものであることがよくわかる。
その後もアルフが問題を起こすと呼ばれるようになり、タナー家の良き理解者となる。
アルフを励ます会でも登場したが、目が不自由でアルフが宇宙人であることを知らないジョディに対して、「アルフがテニスのラケットを食べてしまった話」をしてしまったらしい。 - ジョディ
アルフの親友の一人で、盲目の女性。目が見えないためアルフの正体は知らない。
何かとアルフが気にかけている人物で、一時期同居したこともある。しかし盲目であることを過剰に心配したアルフのおかげで家が滅茶苦茶になってしまった。
一度アルフと握手した時があったが、その際はかなり手触りに驚いたような表情を見せた。が、本人はこれをキッカケにアルフのことを「いつもボロいセーターを着てる人」と誤解している様子。
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