アルファロメオ(Alfa Romeo)とはイタリアの自動車メーカーである。
概要
アルファロメオ(Alfa Romeo)はイタリア、ミラノで1910年に設立された自動車メーカーである。1986年にフィアットグループに吸収され、2007年よりフィアットグループの一部門として独立、社名はAlfa Romeo Automobiles.となる。
経営危機に喘ぐフランス・ダラック社のイタリア工場、「ダラック・イタリアーナ」をミラノの起業家集団が1910年に買収して設立した A.L.F.A. (Anonima Lombarda Fabbrica Automobili - ロンバルダ自動車製造株式会社)が祖になる。
創業地であるミラノ市章の白地に赤い十字と、かつて都市国家であった時のミラノの支配権を確立したヴィスコンティ家の家紋のサラセン人を呑み込む龍を組み合わせたエンブレム、それを頂く盾を表現したフロントグリルを特徴とするが、初期のエンブレムには「ALFA MILANO」と刻まれていた。
1918年にナポリ出身の実業家ニコラ・ロメオ(Nicola Romeo)が同社を買収しアルファ・ロメオとなる。
初期から様々な自動車レースで実績を積み重ね、スポーティなクルマ作りに徹した自動車メーカーとして知られる。イタリア最王手フィアット傘下にあってブランドイメージを崩さずスポーツカーの開発・生産を行っている。
そのサウンドやフィーリングは「スポーツカーのお手本」とも言われ、「アルファに乗るまでは真のクルマ好きとは言えない」と豪語する愛好家も多い。
またエンブレムはアルファロメオの歴史に置いて周りに刻まれる文字や装飾など変化していっているが中心のミラノ市章と龍は変わらない。
主な車種
赤はクーペ、オレンジはハッチバック、緑はセダン、青はステーションワゴン。
現行車種
- MiTo(ミト)
- Giulia(ジュリア) / Super(〜スーパー) / Veloce(〜ヴェローチェ) / Quadrifoglio(〜クアドリフォリオ)
- Giulietta(ジュリエッタ) / Quadrifoglio Verde(〜クアドリフォリオヴェルデ)
- 4C / Spider(〜スパイダー)
生産終了車種
- 147
- 159 / 159 SW(〜ステーションワゴン)
- 8C Competizione(8Cコンペティツィオーネ) / Spider(〜スパイダー)
- Brera(ブレラ)
- Giulia Berlina(ジュリアベルリーナ) / GT(〜GT) / TZ(〜TZ)
- GT
- Spider(スパイダー)
モータースポーツ
アルファロメオ本体の経営危機に際して何度も参戦、撤退を繰り返しているが、1920年代よりモータースポーツにも参加する古豪としても知られる。
F1 第1期(1950・51)
F1が世界選手権となった初年度の1950年に参戦し、開幕戦、最初のレースでジュゼッペ・ファリーナの手により優勝を果たしている。
ファリーナはその年のチャンピオンにもなった(当時はコンストラクターズチャンピオンはかけられていなかった)。
翌年には、アルファロメオから独立したフェラーリがグランプリを席巻するようになるが、ファン=マヌエル・ファンジオの手でチャンピオンを手にした。
しかし資金難に陥り、この年限りでF1から一度撤退した。
F1 第2期(1976〜88)
1976年には水平対向12気筒エンジンのサプライヤーとして本格復帰、供給先のブラバムでは1978年にニキ・ラウダの手で優勝した。
1979年からはコンストラクターとして本格参戦、V12エンジンの後に唯一のV8ターボエンジンを採用しポール・ポジションを2度獲得するものの優勝はできず、アルファロメオ本体が経営危機に陥った1985年にコンストラクターとしては撤退してしまう。
エンジンの供給は1988年のターボ禁止まで続いた(1987年からはオゼッラ独自で開発)。
F1 第3期(2019〜)
2018年からザウバーF1チームのタイトルスポンサーとなり、翌19年からネーミングライツを取得し「アルファロメオ・レーシング」としてF1に参戦している。
組織としてはザウバーF1チーム(→サウバー・モータースポーツAG)を引き継いでおり、本拠地もスイスのヒンウィルのまま、チーム国籍の登録も引き続きスイスでされている。
上記のようにチームの名称こそアルファロメオだがスイス色を色濃く残しているチームであり、マシンにはSchweiz(ドイツ語)、Suisse(フランス語)、Svizzeria(イタリア語)とスイスで使われている3つの公用語で「スイス」と書かれている。
パワーユニットはザウバーF1チーム時代から引き続きフェラーリから供給を受けている。
在籍したドライバー
ツーリングカーレース
フィアットの傘下になった後、ツーリングカーレースへ本格参戦を果たした。
特にドイツツーリングカー選手権(DTM)では、地元のメルセデス・ベンツ、BMWに殴り込むように参戦、1993年にはアルファロメオ・155 V6 Tiを駆るニコラ・ラリーニがドライバーズチャンピオンを獲得、アルファロメオもマニュファクチャラーズチャンピオンとなった。
その後同選手権は国際ツーリングカー選手権(ITC)へと発展しアルファロメオも引き続き参戦したが、コストの高騰を理由に参戦数が激減し1996年限りで選手権自体が終了してしまう。
その後しばらくモータースポーツ活動を行なっていなかったアルファロメオだが、2000年からイタリアのレーシングチーム、N.テクノロジーにマシン(156がベース)を供給する形でヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)に参戦した。
2000年から2002年にかけてファブリツィオ・ジョヴァナルディが3年連続でチャンピオンを獲得、翌03年はガブリエーレ・タルクィーニがチャンピオンに輝き、マニュファクチャラーでも2000年〜02年の3年連続でチャンピオンとなりシリーズを席巻した。
2005年からはETCCを発展的に継承した世界ツーリングカー選手権(WTCC)に引き続き参戦し、ETCC時代ほどの勢いは無かったが、2007年限りで参戦を終了するまでの3年間で14勝を挙げている。
関連動画
関連商品
関連項目
外部リンク
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