アルミニウム(Aluminium)とは、地殻中に酸素、ケイ素についで豊富に存在し、金属元素としては最も多く存在する元素である。
概要
- 原子番号は、13、元素記号は、“Al”、分類は、卑金属。
- 地殻中に大量に存在するものの、その殆ど全てが酸化物として存在している。
しかも、イオン化傾向の高さゆえに金属へと還元するのが難しく、金属として発見されたのは近代に入ってからで、安価かつ大量に製造できるようになったのはつい最近の話である。 - イオン化傾向が高いため酸素と反応しやすい(≒さびやすい)のだが、反応後に生成される酸化アルミニウムが皮膜となって表面を保護するため錆が表面だけで止まって内部まで進行しない。
そのため、実用する上では耐食性が高い金属となる。 - 工業的には電気精錬(融解塩電解)により精製される。酸化アルミニウムを(氷晶石などと共に)加熱によって直接溶解し、それを電気分解することでアルミニウムの地金を得るというものである。このような方法のため精錬には莫大な電力を必要とし、「電気の缶詰」とまで言われる。
- 古代ギリシャやローマでアルミニウムの塩であるミョウバンの古名「アルメン(alumen)」に由来する。
- 発見:1825年、塩化アルミニウムからカリウムを還元剤に用いて、純粋金属として単離した。
利用例
身近な物として1円玉、アルミ缶、アルミホイル、ジュラルミン、胃薬などが挙げられる。
工業的には高分子合成のためにアルミニウムにアルキル基が結合した有機アルミニウム(所謂アルキルアルミニウム)がある。
有機アルミニウムの性質
これらは禁水性物質、国内における消防法に定める危険物の第3類に指定されている。禁水性だけでなく、空気に触れても自然発火するものもある。これらの物質による火災が発生した場合は第4類の危険物同様水が使えず、乾燥砂などによる窒息消火が手法となるが、通常の火災とは異なりアルキルアルミニウムは活性を持ったままであるためその状態で空気に触れると再発火の危険性がある。そのため最近では消火用にアルキルフォームが開発されている。
関連項目
関連動画
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