アレキサンドライドラゴンとは、遊戯王OCGのカードである。
※記事名はミスではありません。
概要
元々は、海外版「Photon Shockwave」(2011年11月15日発売)で登場した新規収録カードの1枚で、英語版名称は「Alexandrite Dragon」であった。そのため、将来日本語版が登場した際の日本名は、「アレキサンドライト・ドラゴン」となると考えるものが多かった。「アレキサンドライト・デスドラゴン」って?
海外先行登場カードはEXTRA PACKで日本語版が登場するのが通例であったため、このカードも同じようになると考えられていたが、予想に反して「スターターデッキ 2012」(2012年3月17日発売)で日本語版が登場することになった(「発条機雷ゼンマイン」が「GOLD SERIES 2012」で登場するという前例は存在する)。
しかし、この記事名のように、なぜか「ト」が行方不明となった。
通常モンスター
※「スターターデッキ 2012」収録のカード(ST12-JP001)による
星4/光属性/ドラゴン族/ATK 2000/DEF 100
アレキサンドライトのウロコを持った、非常に珍しいドラゴン。
その美しいウロコは古の王の名を冠し、神秘の象徴とされる。
――それを手にした者は大いなる幸運を既につかんでいる事に気付いていない。
ドラゴン版「ジェネティック・ワーウルフ」といえる能力を持っている。
下級通常モンスターの中では「ジェネティック・ワーウルフ」と並んで最高の攻撃力を持っており、アタッカーとしての活躍を期待できる。
メリット効果を持ち、アタッカーとして活用できる「ライオウ」などのモンスターが優先される場合も多いが、こちらにはそれら攻撃力2000未満のモンスターを一方的に戦闘破壊できる利点があるほか、光属性・ドラゴン族の通常モンスターである点を生かすこともできる。
通常モンスターであるため、「レスキューラビット」での特殊召喚が可能なほか、ドラゴン族の通常モンスターなので聖刻との相性がいい。光属性なので聖刻とサポートを共有できたり、「ライトパルサー・ドラゴン」などの召喚コストに利用できたりする。単体でもアタッカーとして利用可能。
欠点としては、守備力が低いことが挙げられる。100しかないため、表示形式を変更されると下級モンスターで容易に戦闘破壊される。また、0でもないため「カメンレオン」や「おもちゃ箱」のような効果の恩恵を受け辛いのも難点。
「レスキューラビット」で2体展開すれば、「銀河眼の光子竜」の特殊召喚のコストにできる。海外の公式サイトでもこの戦術が薦められており、これを意識してデザインしていたのかもしれない。
カード名の由来、テキストについて
アレキサンドライト(alexandrite)とは、宝石の一種。太陽光の下(青緑色系スペクトルの強い光、太陽光や蛍光灯の明かり)では青緑、人工照明の下(赤色系スペクトルの強い光、白熱灯やろうそくの明かり)では赤に色が変わるという珍しい性質を持つ。アレクサンドライトとも。
6月の誕生石にもなっている。石言葉は「秘めた思い」。組成式はBeAl2O4。
フレーバー・テキストでは、その美しいウロコは王の名を冠しているという記述がある。
アレキサンドライトがロシア皇帝ニコライ1世に献上された4月29日が、皇太子アレクサンドル2世の12歳の誕生日であったため、それにちなんでアレキサンドライトと名付けたという説が存在するらしいので、それを意識しているのかもしれない。
ちなみに、遊戯王OCGではこのカード以前に、アレキサンドライトモチーフのカードとして「ジェムナイト・アレキサンド」が登場している。
テキストは、マジック・ザ・ギャザリングなどを意識させるような書き方で、テキストに―が使われているのも珍しい。
宝石の名を冠したドラゴンの1体。ほかに「サファイアドラゴン」、「エメラルド・ドラゴン」、「ダイヤモンド・ドラゴン」が存在する(さらにアニメオリジナルの「ルビー・ドラゴン」もある)。
「サファイアドラゴン」はこのカード登場の以前、ドラゴン族下級通常モンスターの中で最も攻撃力が高かった。
ちなみに英語版テキストは以下の通り(攻守など、ルールに関わる部分は日本版と同じであるため省略)。
Many of the czars' lost jewels can be found in the scales of this priceless dragon.
※「Photon Shockwave」収録のカード(PHSW-EN000)による
Its creator remains a mystery, along with how they acquired the imperial treasures.
But whosover finds this dragon has hit the jackpot... whether they know it or not.
「多くの皇帝が失った宝石を身につけているドラゴンで、どうやって身につけたのかは謎である。しかし、このドラゴンを見つけると誰でも大成功する。」といった感じの内容……のはず。
(筆者は英語が苦手なので、いや、その訳はおかしいという方がいらっしゃったら修正をお願いします)
非常に優良なカードなのだが、日本における最大の弱点は「ト」がないことだろう。
「Scrap Archfiend」(スクラップ・デーモン=「スクラップ・デスデーモン」)にデスが追加されたり、謎の日本語訳はほかにもいくつかある。しかし、英語訳だって「Super Roboyarou」(スーパーロボ野郎=「レアメタル・ナイト」)、「Akihiron」(アキヒロン=「カクタス」)のような信じられない超訳をやってのける(初期に多いが)ので、お互い様かもしれない。
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関連項目
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