アンナチュラルとは、以下のことを指す。 本稿では2.について解説する。 |
不自然な死は許さない
アンナチュラルとは、TBSテレビ系「金曜ドラマ」で放送された日本のテレビドラマある。2018年1月から3月まで放送された。
概要
アンナチュラル | |
基本情報 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
出演者 | 石原さとみ 井浦新 窪田正孝 市川実日子 薬師丸ひろ子 松重豊 |
制作 | ドリマックス・テレビジョン TBSテレビ |
放送期間 | 2018年1月12日 - 3月16日 |
放送時間 | 金曜日 22:00 - 22:54 |
放送分 | 54分 |
テレビ番組テンプレート |
架空の研究機関「不自然死究明研究所(英語:Unnatural Death Investigation Laboratory)」、通称UDIラボで働く人々の人間ドラマを描きつつ、様々な「死」と向き合っていくオリジナルドラマ。UDIラボは、日本における不自然死の8割が解明されていない現状を改善するために設立された施設で、警察や自治体から依頼された遺体の解剖を行っている。「死」の裏側にある謎や事件を、明るくスピード感を持って解決していく一話完結のストーリーが今作の魅力。
湊かなえの小説『リバース』『Nのために』『夜行観覧車』のドラマを手掛けた新井順子がプロデュースを行い、同じく湊かなえ作品に携わった塚原あゆ子が演出を務める。脚本は、前年に恋ダンスの大ブームを巻き起こした『逃げるは恥だが役に立つ』の脚本を手掛けた野木亜紀子が担当するなど、実力を持ったスタッフが揃っている。
主演は石原さとみで、TBS連続ドラマの主演を務めるのは今作が初。他にも、UDIラボで働く面々には豪華な顔ぶれが集結し、井浦新、窪田正孝、市川実日子、松重豊が登場する。
個性的な登場人物や、法医学に焦点をあてた設定、伏線が張り巡らされた完成度の高い脚本が高評価を獲得。ギャラクシー賞や東京ドラマアウォードなど、数々の賞を受賞した。また、今作の主題歌であり、米津玄師が歌う「Lemon」は、彼の代表曲となり、シングルCDの売り上げ枚数は50万枚を突破。デジタル配信のダウンロード数は累積300万を突破した。YouTubeのミュージックビデオは、2020年11月時点で再生回数が6億回を超えている。
2020年にTBSテレビ系で放送された『MIU404』は、今作と主要スタッフがほぼ同じ。それだけでなく、今作と世界観が繋がっており、作中にアンナチュラルの主要人物が登場するファンには嬉しい要素もある。
ちなみに、新型コロナウイルスが流行した際、今作の第1話がコロナウイルスを予見していると話題になった。
登場人物
- 三澄ミコト
- 演:石原さとみ
今作の主人公。UDIラボで働く法医解剖医で、三澄班の執刀医。解剖実績は1500件ほど。医大の法医学教室で准教授として研鑽を積み、4か月前からUBIラボで働くようになった。合理的な性格で、問題が起きても無駄な争いをするよりは頭脳と笑顔で切り抜けたいと思ってはいるものの、現実は厳しく、理想との乖離に悩まされることも多い。家族を無理心中で失った過去があり、人の「生の権利」が脅かされることに猛烈に反発する。この世に美しい死はなく、死んでしまえば終わりと考えている。 - 『MIU404』では出演シーンがないが、とある事件の司法解剖の担当者として名前のみ登場している。
- 中堂系
- 演:井浦新
中堂班の執刀医。解剖実績は3000件ほど。UDIラボに来て1年になるが、態度も口も悪いため、チームを組んでいた臨床検査技師がすぐに辞め、記録員もいないままとなっている。倫理観が壊れており、目的のためには手段を選ばないため、ミコトとはしばしば衝突する。
8年前に日彰医大の法医学教室にいた頃、何者かに殺害された恋人・糀谷夕希子の解剖を担当した。犯人は現在も捕まっておらず、手がかりを探すため、国内の不自然死の情報が集まるUDIラボで働き続けている。葬儀社の木林に金を渡し、"赤い金魚"の印がある遺体を捜させている。
『MIU404』では声のみ出演。電話越しに坂本を怒鳴りつけるシーンがある。 - 久部六郎
- 演:窪田正孝
三澄班の記録員で、バイトとして雇われた医大生の新人。医者一家の三男坊で、三浪した挙句に三流医大に入ったものの、情熱を傾けられないまま今に至る。実はUDIラボの内部事情を探るために週刊ジャーナルの末次に送りこまれたのだが、ミコトたちにはそのことを隠しつつ解剖時の写真撮影や解剖記録の整理業務を行っている。遺体の検案や現地調査にもついてまわり、法医学という未知の世界に徐々に足を踏み入れていく。無理心中で家族を失ったミコトの過去を知ってからは、彼女のことを意識するようになる。 - 東海林夕子
- 演:市川実日子
三澄班の臨床検査技師。薬学部出身。UDIラボ設立時から在籍しており、以前は監察医務院で働いていた。仕事よりプライベート優先。目下の問題は「仕事してると出会いが無い。目の前に遺体しか無い」こと。好き嫌いが激しく、嫌いな人とはなるべく関わりたくないため、中堂とはほとんど口を利かないが、それ以外の人には遠慮がない。ミコトとは監察医務院時代から面識があり、互いに気の置けない同僚である。 - 神倉保夫
- 演:松重豊
UBIラボの所長。所長といえど少数所帯のため、様々な雑用を引き受けている。元厚生労働省医政局職員で、東日本大震災の身元不明遺体調査を機に、UDIラボへの転属を決意した過去を持つのだが、東海林は天下りとネタにしている。公益財団法人のUDIラボの財政は、警察庁と厚労省からの補助金に準拠する部分が大きく、いつ潰れてもおかしくないと危機感を持っている。だが自由すぎるメンバーたちには伝わっていないらしく、好き勝手されている。
『MIU404』にもゲスト出演している。 - 坂本誠
- 演:飯尾和樹(ずん)
中堂班の元臨床検査技師。大阪の監察医事務所で24年間勤務した経験がある。中堂の暴言にビクビクしっぱなしで耐えられなくなり、慰謝料を目的に訴訟を起こした。ムーミンシリーズのキャラクターが大好きで、いつも離さず持ち歩いている。 - 『MIU404』にもゲスト出演している。
- 三澄夏代
- 演:薬師丸ひろ子
ミコトの実父の妹で、義理の母親。家族を失った幼いミコトを引き取り、わが子のように育ててきた。法律事務所で弁護士として働いており、離婚問題などの民事事件を担当している。竹を割ったような性格で、良かれと思ったら即座に行動に移すため、ミコトや秋彦を困惑させることも。自分がミコトの母親としてちゃんと振る舞えているかを気にしている。 - 三澄秋彦
- 演:小笠原海(超特急)
ミコトの義弟で、予備校の講師として働いている。真面目で責任感が強い。不在がちな両親の代わりにミコトと過ごすことが多かったため、お姉ちゃんっ子として育ったが、最近はミコトから「秋ちゃん」と呼ばれることを少し照れくさく思っている。 - 糀谷夕希子
- 演:橋本真実
絵本作家。中堂と付き合っていたが、8年前に何者かに殺害された。遺体の口の中には"赤い金魚"のような印が微かに残されていた。犯人は現在も捕まっていない。 - 木林南雲
- 演:竜星涼
UDIラボに出入りするフォレスト葬儀社の社員。遺体をUDIラボに運ぶ役割が主な仕事だが、裏では中堂から金を受け取り"赤い金魚"のある遺体を捜して情報提供を行っている。 - 末次康介
- 演:池田鉄洋
週刊ジャーナルの編集者。記事ネタを探るため、六郎をUDIラボに潜入させた。情報通で物知り。 - 宍戸理一
- 演:北村有起哉
フリーの記者。汚い手を使ってでもネタをあぶり出し、週刊誌にネタを売って生計を立てている。 - 毛利忠治
- 演:大倉孝二
西武蔵野署の刑事。UDIラボに解剖を依頼する。中堂にいつも毒を吐かれるため、目の敵にしている。 - 『MIU404』にもゲスト出演している。
- 向島進
- 演:吉田ウーロン太
西武蔵野署の刑事。毛利の部下であり、相棒として行動を共にする。 - 『MIU404』にもゲスト出演している。
スタッフ
- 脚本 - 野木亜紀子
- 主題歌 - 米津玄師「Lemon」
- 音楽 - 得田真裕
- 法医学監修 - 上村公一、鵜沼香奈(東京医科歯科大学)
- プロデューサー - 新井順子、植田博樹(TBSテレビ)
- 演出 - 塚原あゆ子、竹村謙太郎、村尾嘉昭
- 製作 - ドリマックス・テレビジョン、TBS
各話リスト
話数 | 放送日 | サブタイトル | 演出 |
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第1話 | 1月12日 | 名前のない毒 | 塚原あゆ子 |
第2話 | 1月19日 | 死にたがりの手紙 | |
第3話 | 1月26日 | 予定外の証人 | 竹村謙太郎 |
第4話 | 2月2日 | 誰がために働く | 塚原あゆ子 |
第5話 | 2月9日 | 死の報復 | |
第6話 | 2月16日 | 友達じゃない | 竹村謙太郎 |
第7話 | 2月23日 | 殺人遊戯 | 村尾嘉昭 |
第8話 | 3月2日 | 遥かなる我が家 | 塚原あゆ子 |
第9話 | 3月9日 | 敵の姿 | 竹村謙太郎 |
最終話 | 3月16日 | 旅の終わり | 塚原あゆ子 |
受賞
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関連項目
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