アンネローゼ・フォン・グリューネワルトとは銀河英雄伝説に登場するキャラで、全ての元きょ……もとい、歴史が大きく動く原因となった女性である。
概要
石黒監督版アニメでのCVは潘恵子、「黄金の翼」では村田博美。「Die Neue These」では坂本真綾。
ラインハルト・フォン・ローエングラムの実姉で、銀河帝国第36代皇帝フリードリヒ4世の寵姫。
帝国暦462年、帝国騎士ミューゼル家の長女として生まれる。しかし母であるクラリベルの死(OVAでは事故死)が元で父セバスティアンは家庭生活を放棄。家庭と幼い弟ラインハルトを守る為、家を切り盛りしていた。この頃、弟ラインハルトの親友であるジークフリード・キルヒアイスに弟を支えてくれるように依頼したことが、全てを変えることになる。
15歳の時、時の皇帝フリートリヒ4世の側室として見初められ、後宮に召し出される。皇帝の寵姫としてグリューネワルト伯爵夫人の称号を下賜され、家族と別れて皇宮にある館の一つに転居。皇帝の手厚い寵愛を受けていたが、権力を求める事は一切せず、控えめな生活を送った。
ラインハルトの台頭と帝国暦486年のフリードリヒ4世の崩御により寵姫の身ら解放され、シュワルツェンの館でラインハルトと同居するが、帝国暦487年にキルヒアイスが亡くなった後に失意と自責の念から館から退去。何人かの近侍と供に山荘に移り住み、世間から距離を置いた。帝国暦488年、幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐計画に関連してラインハルトの秘書であるヒルデガルド・フォン・マリーンドルフの来訪を受け、山荘警備の許可を求められたことが縁となりヒルダと懇意になる。
帝国暦490年(新帝国暦1年)にラインハルトが皇帝に即位、同時に大公妃の称号を受けるが、生活は”山荘で世捨て人”と変わらず、フェザーンへ遷都した時もキルヒアイスのオーディンに残った。
新帝国暦3年、ラインハルトとヒルダの結婚式に参加するため生まれて初めてオーディンを離れてフェザーンへ。ラインハルトと5年ぶりの再会を果たしたのち、フェザーンに留まる。同年5月にヒルダとそのお腹の子を狙ったテロ事件、柊館炎上事件に巻き込まれるが、ヒルダに最も親しい女性として、ケスラーが救助に駆けつけるまで護り続けた。
同年7月、ヒルダと共にラインハルトの臨終を見届けた。
能力
壊れかけた家庭を支えていたため家事全般が得意で、巴旦杏のケーキなども作っていた。
寵姫となった以降は万事控えめに過ごして権力を求める事はなく、政治にも口を出さない姿勢が、帝国政府首脳陣からは比較的好意的に受け止められていた。
そして、作内でも数少ない「ラインハルトの本質」を知る人物でもある。
性格
聡明で穏やかな性格。おそらく作内でも1、2を争う程に優しさに満ちている。その為か下級貴族出身と言う反感以外、門閥貴族も悪評のネタを見出せていないほど(少なくとも、彼女自身が原因の悪評は無い様子)。
ラインハルトとは対照的な性格ではあるが、柊館炎上事件で侵入した地球教徒を一喝した際の姿は、ヒルダをして「紛れも無く、この方は皇帝陛下の姉君だわ」と感嘆せしめる程のものであった。
作中の様々な言動からキルヒアイスに恋愛感情をもっていた節が窺えるが、その胸の内は語られていない。
世捨て人
すでに述べているが、寵姫となった以降、特に目立った行動は無い。
元々、派手な振る舞いが苦手な事もあるが、反感を買うことで残った家族に害が及ぶことを恐れ、努めて控えめにしていたようだ(ラインハルトの速い栄達を手助けしたと言われるが、彼女は勿論、旗艦下賜時の謁見以前は皇帝自身も特に干渉していないと思われる)。
キルヒアイスの死後、自責と後悔から更に世間から距離を置いている。
ラインハルトから距離を置いたのは、気持ちの整理と弟の本質を知っている為と思われる。
後世の評価
キルヒアイスの死後、ラインハルトを見捨てるかの様に山荘に引きこもった態度は、一部の後世の歴史家から非難の対象となった。むろん反論も多いが、少なくとも彼女の存在こそがローエングラム朝銀河帝国の成立の最大要因であったという点は否定出来ないであろう。
関連動画
「私に動画など、過ぎた代物です」
関連項目
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