アーダンとは、『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』の前半(親世代)に出てくる味方キャラの一人である。
概要
グランベル王国のシアルフィ公爵家に仕える重騎士。「城の守りを誰に任せるか」という話になった時には真っ先に同僚から推薦されたり、主君のシグルドからも直々に「城の守りを任せられるのはお前だけだ」と言われたりする辺り、信頼されているようである。が、第2部終盤でオイフェに名前を忘れられている(逆に某漫画の森崎君のように、数合わせにされていた可能性も十分にある)。
コワモテな見かけによらず温厚で、自分の遅さに「アレクのように追撃が出来れば」と悩み、追撃リングを手に入れるイベントもあったりする(が、折角手に入れたリングも大抵別のキャラに使われる)。
好感度イベントでは外見ではなく、中身で判断する。
凡キャラなのに人気の理由
『聖戦の系譜』は当時のFE同人界隈を考慮したのかしないのか、登場キャラクターに美女や美男が多く、非常に耽美的な世界観を醸し出していた。それゆえにいかつい風貌のアーダンは浮いてしまい、こぞって弄り倒される事となる。特にアンソロでの扱いは極めて悪く、『鏡を見たら鏡が割れる』『恋愛相談をしたら水晶が割れた』等のネタがある。さらに酷いものになると『アーダンの子供は太る体質』『父親がアーダンだとわかると娘が占い屋のジジィに八つ当たりする』のようなネタがあり、今にして思えばとんでもない時代であった。もちろんそんな設定はゲームにはない。
「固い、強い、おそい!」という言葉に象徴される通り、物理防御が高く、魔法以外の相手ならば無類のタフネスを発揮する。さらに他のキャラと比べて険しい道のりではあるがジェネラルにクラスチェンジすれば剣A槍A斧B弓Bと3すくみ有利を保ちやすく、物理攻撃のスペシャリストとなれる。[1]
聞こえのいい様な事を言っているようだが、実際に前半で大盾を扱える唯一の味方ユニットでもある。
しかし『聖戦の系譜』というゲームは普通の歩兵ですら運用にマイナスがつくレベルでマップがだだっ広く、その歩兵よりも機動力に劣るアーダンではあっという間に置いてけぼりを食らってしまう。これにイラついたプレイヤーが多く、遂に城から一歩も出さないままで前半を終えるケースも少なくない。そんな『もろい、よわい、おそい』アーダンなどよくある話。「固い、強い、おそい!」の通り、HP、力、守備はガンガン伸びるのだが、やはり素早さが上がりにくく、回避力に難がある。実はそれ以上に技や運も上がりにくく、命中率や回避率といった『聖戦の系譜』で最重要視されるパラメーターが軒並み伸びないため、恐ろしく使い勝手が悪い。
さらに個人スキルも「待ち伏せ」のみと、あまりにも極端な成長率も含めてエリート持ちのいい男レックスらに惨敗してしまう(一応多様な武器継承が可能なので、完全な下位ではない)。とある攻略本では「女性とあまりくっつけてはいけないキャラ」とハッキリ書かれてしまっている。
また、彼の髪の毛は緑色である。『聖戦の系譜』ならびに『トラキア776』では緑色の髪はシレジア人の証とされる事も多いが、そんなこととは全く関係がない。むしろ同じ様な緑色の髪を持つヲルト、セシリア、サザと連なる、ファイアーエムブレムシリーズにおける緑髪のネタキャラの系譜の関係がささやかれているわけでも決してない。
このようにネタキャラ扱いされて何かと弄られがちな彼であるが、貴重な追撃リングを入手したり、ネックである技が上がるなど固有イベントも多く、また5章での恋人との会話ではちょっとした良い話になっていたりと、地味にスタッフに愛されている。また日本人の判官贔屓な国民気質もあり、時代が進むにつれて彼の持つ味が理解され、徐々に人気を得ていった。
しかし、数あるファイアーエムブレムキャラのAAに混じって『ドラゴンボール』のリクームのAAが置かれ、その説明に「アーダン」と書かれていたりもする。
そんな彼を、一部のユーザーは『アー様』と尊敬の念を込めて言う。ネタキャラとしてもガチキャラとしても彼は偉大なのである。
人気が上がった理由
あるHPで「アーダン一人クリア」が企画され、独特な文章が人気を煽った。
「キモイが男前な顔だ」という作者の考えもあり、アーダンそのものの株も上がった。
(アイラを殺したり、引きこもりプレイしたり、レスキューしたり、仲間を囮にしたりなど)
また、ニコニコ動画内においては『ファイアーエムブレム feat.アーダン』という前半の敵のボス全員をアーダンで打ち倒す動画が登場し、脚光を浴びた。
ファイアーエムブレムヒーローズ
シグルド達と共に実装、戦禍の連戦の報酬で入手でき、現在聖杯から召喚可能。兵種は剣重装。
「固い、強い、おそい」の二つ名の通り、HPは未だに全ユニット中1位(60)、守備もイベント報酬(聖杯)といった、召喚(ガチャ)以外で確実に入手できるユニットの中でもトップクラスと、生半可な物理攻撃は通用しないレベルで「固い」。特にHPは更に盛れば「恐慌の奇策」を高難易度でも刺せる。
そしてHP半分以上なら必ず追撃できる専用スキル「追撃リング」と「勇者の剣」により、自分から攻撃時には怒涛の4回攻撃を叩き込む。素の攻撃もそこそこ高く、奥義を「華炎」等の守備を参照する奥義に変更すればさらなる大ダメージを期待できるほどに「強い」。
しかし、勇者の剣装備時の速さはわずか11(全ユニット中最下位。装備が勇者の剣以外なら最下位は脱する)とほぼ全ての敵から追撃をもらうレベルで「遅い」。追撃を無効化するなら「守備隊形」を継承する手もあるが、Bスキル故に「追撃リング」と被ってしまうのがネック。
アップデートで専用武器「アーダンの固剣」が実装。速さ-5はそのままに、敵から攻撃された時も2回攻撃となり、HPが半分以上残っていれば常に4回攻撃が飛んでくるという驚異的な火力を得た。さらに特殊錬成することで、HP半分以上なら戦闘中攻撃+4守備+6かつ相手の奥義カウントを遅延させる効果を発揮するため、手数と奥義の回転率でゴリ押しが可能に。
HP・攻撃・守備に全振りしている分、速さ・魔防は壊滅的という、数多の英雄の中でもとりわけ尖った性能をしているため、オールラウンダーとは言えないが、刺さるところにはしっかり刺さる性能になっている。特に圧倒的なHPはHPの値がスコアに直結する「ロキの盤上遊戯」で大きく輝く。
更に護り手という距離に反応し一定範囲内の味方の攻撃を代わりに受けるという守りに特化したスキルが登場。結果そのスキルを継承すると、いきなり護ってきて上述の専用武器によりカウントを早め、守備力を参照にする奥義を発動し、覇骸エーデルガルト等といった新鋭の強豪キャラすら楽々返り討ちにするという強烈な個性を発揮できるように。結果飛空城においては対策と相手のスキル構成の確認が必須という要注意キャラにまで評価が急上昇。城の守りを実用性という誇りと共に彼は守れるようになった。
ちなみに熟練の召喚師のところには豊富なHPを逆手に取り、盾系奥義+「遠距離反撃」+「盾壁隊形」+「連撃防御・魔道」で魔法攻撃を強引に耐え、襲いかかる魔道士を次々返り討ちにするアーダンもいるんだとか。
関連動画
feat.アーダン
アーダン無双
固い、強い、おそい!
アーダン一人クリア
「遊星」の記事も参照。
SCで再現
関連静画
関連項目
脚注
親記事
子記事
兄弟記事
- アイラ(ファイアーエムブレム)
- アミッド
- アリオーン
- アルテナ
- アルヴィス
- アーサー(ファイアーエムブレム)
- フュリー
- レヴィン
- ジャンヌ(ファイアーエムブレム)
- エーディン
- アゼル
- ジャムカ(ファイアーエムブレム)
- フィン(ファイアーエムブレム)
- クロード(聖戦の系譜)
- コープル
- ノディオンの三つ子騎士
- 七三軍団
- スカサハ(ファイアーエムブレム)
- ラクチェ
- シルヴィア(ファイアーエムブレム)
- セティ(ファイアーエムブレム)
- ホリン
- 十二聖戦士
- ノイッシュ(ファイアーエムブレム)
- アレク(ファイアーエムブレム)
- 世界ひろし
- セリス(ファイアーエムブレム)
- ティニー(ファイアーエムブレム)
- ティルテュ
- ディアドラ(ファイアーエムブレム)
- デュー(ファイアーエムブレム)
- デルムッド
- トンボとり
- レックス(聖戦の系譜)
- レスター(ファイアーエムブレム)
- ナンナ(ファイアーエムブレム)
- シグルド
- リーフ(ファイアーエムブレム)
- フィー(ファイアーエムブレム)
- ハンニバル(ファイアーエムブレム)
- バルムンク(ファイアーエムブレム)
- シャナン
- バーハラの悲劇
- ブリギッド
- ベオウルフ(ファイアーエムブレム)
- ミデェール(ファイアーエムブレム)
- ユリア(ファイアーエムブレム)
- イシュタル(ファイアーエムブレム)
- ラケシス
- ラナオウ
- リデール
- リンダ(聖戦の系譜)
- レイリア(ファイアーエムブレム)
▶もっと見る
- 12
- 0pt