イエローストーン国立公園(英:Yellowstone National Park)とは、アメリカのアイダホ州・モンタナ州・ワイオミング州にまたがる世界初の国立公園である。
概要
1806年に発見されたイエローストーンを、1871年にアメリカ合衆国内務省により編成された探検隊が調査して、美しい自然を保護する為に国有化を進言。翌1872年にアメリカはもちろん世界でも初めての国立公園が誕生した。さらに1978年にはユネスコにより初の世界遺産にも認定されている。総面積は約9,000平方キロメートルに及ぶ広大な公園で、中部ロッキー山脈上に位置することから標高は一番低いリース・クリークで1,585m、最高地点のイーグル・ピーク山頂で3,407mに達する。冬は大変寒いのである。多くの野生動物が生息することで知られ、オオカミやバッファロー、ムース(へら鹿)など貴重な動物も見られる。
公園内には300以上の間欠泉が存在するが、これは地表からわずか数キロ下にあるマグマ溜りの影響である。温泉や噴気孔など数多くの熱水現象が見られるのもその為である。驚いたことに温泉の中には熱に強いバクテリアが存在する。青や緑・黄色など、イエローストーンの温泉が鮮やかな色で染められているのは、この微生物のおかげである。マグマ溜りがあるということは火山地帯でもあるということで、約60~80万年の周期で過去3度に渡って巨大な噴火が起きたことが確認されている。最後の噴火は約64万年前と考えられているので、近い将来また噴火が起きるのではないかと危惧されている。
四国の約半分の大きさを誇る公園内には「グランドループロード」と呼ばれる数字の8の字型の舗装道路が整備されており、この道路に沿ってあちこちを観光できる。主な観光スポットは、約40mの高さに熱水を吹き上げるオールド・フェイスフル間欠泉や、面積約350平方キロメートルで琵琶湖の約半分の大きさがある山岳湖イエローストーン・レイク、温泉に含まれる石灰分が白く幾重にも重なる光景が目を引くマンモス・ホット・スプリングスなどがある。
観光の際に注意が必要なのは温度が約120度にも達することがある熱水泉で、2016年には酸性の熱水泉に近づきすぎた男性が誤って転落し、遺体が溶けて無くなってしまうという事故が起きた。インスタ映えを狙って無理な撮影を試みるのはやめておいたほうがよい。
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関連項目
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