だから出ていく
概要
東方群島出身の17歳のトールマンの女性。黒魔術(古代魔術)により人と大猫と呼ばれる魔物の魂を混ぜて人工的に作られた獣人である。その為、猫耳、猫尻尾、全身に猫の体毛を持つ。ちなみに乳首は猫と異なり一対である。
もとは東方の名家の当主半本俊継に仕える忍者部隊の一員であり、武者修行のために外国へ送られた嫡男俊朗(シュロー)に従いダンジョンに潜っていた。しかし主君や仲間に対する忠義や恩情は持ち合わせておらず、ダンジョン深層でのキメラとの交戦によりシュローのパーティーが壊滅した際に脱走する。
その際黒魔術を使用してキメラを作った(実際は仲間を炎竜(レッドドラゴン)の血肉を使って蘇生しただけであり、キメラ化したのは迷宮の主である狂乱の魔術師の呪いによる副作用である)本作の主人公ライオスのパーティーの一員である魔術師マルシルに興味を示し、自身に掛かっている呪いを解かせて人間に戻るべく、ライオスのパーティーに近付きマルシルを人質に一行を恐喝する。しかし実際にはマルシルの知識では彼女の魂を分離する事は不可能であり、狂乱の魔術師ならもしかしたら元に戻せるかもしれないという勧誘を受け、ライオスのパーティーに加わることとなる。
人物
忍者としての訓練を受けている上に、獣人としての身体能力も加わり非常に身のこなしが軽い。主に獲物は苦無を用いるが、手刀や蹴りでも守りの薄い魔物なら一撃で仕留める事が出来る程に体術に優れている。
その戦闘能力の高さで、より難度の高まった迷宮下層の探索に多大な貢献をし、パーティーを全滅の危機から何度も救った。
しかし魔物の魂は外見や身体能力だけでなく精神面にも影響を及ぼしているようで、猫のように気まぐれで自分勝手な性格である。ライオスのパーティーに加入した当初は非常に協調性が低く、仲間を見捨てて単独行動に走るきらいがあったが、ライオス達と共に行動するにつれてある程度改善が見られるようになった。彼女にとっても、ライオスのパーティーは居心地が良かったのか、なんやかんやと物語の最後までパーティーの一員であり続けた。
あまり他人に興味を示さないが冷酷という程ではなく、センシの壮絶な過去の話を神妙な面持ちで聞いたり、そこで空気を読まない発言をするライオスに「アイツなんなの?」とキレたり、泣き出したマルシルを不器用なりに慰めるなど、人の心の機微を察して配慮した行動をすることもある。
ルールや周りの空気を尊重しないぶん空気に流されることも少なく、マルシルやチルチャックのような「ツッコミ役」がその場にいなかったりツッコミを放棄し始めた時にツッコミ枠が回ってくるのは彼女になる。
なんで急に察しが悪くなるんだよ!!
羞恥心も薄く、体が毛皮で覆われているとはいえ異性の前で裸になることに一切抵抗を示さない。どっかの魔物好きの変態は別の意味で興奮してるが。
人間と魔物、二つの魂が混ざり合った状態である為か、魔物の精神などに干渉する魔術に大なり小なり影響を受けやすい。例えば、魔物を鎮静化する結界内では本物の猫のように大人しくなってしまったり、魅了の術を受けた際には人間と魔物では好みが違うが為に術が効きにくかったりする。
種族的には亜人に近い存在のようで、輪を踏むと近しい種族に変化してしまう茸チェンジリングを踏んでしまった時は、コボルトやオークと言った亜人系に変化していた。
偏食でキノコや野菜が嫌い。食事マナーも悪い為、センシに度々叱られ矯正されており、徐々に改善している。魔物食にも最初はかなり抵抗があったが、魔物のハンバーグなどの肉食は割と食べられるようになっている。
迷宮深層で狂乱の魔術師シスルと交戦した後、悪魔に全ての欲望を喰われて廃人と化したシスルを見て、もう自分は元の人間には戻れないと悟る。そこで、迷宮を出た後は自分をこんな姿にした魔術師にお礼参りに行こうと思っている。
好きな時に好きな奴に会えない
好きなものばかりを食べると健康を損ね
好きなことだけではそもそも食うことができない生きていくにはなんでもかんでも好きにできないのだ
なんと理不尽なことか本当にやりたいことは絞る必要がある
今一番やりたいことってなんだ?
自由気ままな性格は変わらなかったものの、最終的には作中で最も人間的に成長した人物と言えるかもしれない。
来歴
東方群島にて生まれる。6歳の時に誘拐され、魔術により獣人にされる。
7歳の時ワ島に渡り、見世物小屋で「猫女」として展示される。3年後興味を示した半本俊継により買い取られ、『アセビ』という通り名を与えられ半本家で忍者としての訓練を受ける。マイヅルによる厳しい教育と拘束を嫌うが為に度々脱走しようとして失敗している。
15歳の時、シュローに従い島に上陸する。17歳の時に経験したキメラ戦を機に足抜けし、なんやかんやあってライオスパーティーに入る。
一行の活躍により迷宮が崩壊した後は自由気ままな旅をしつつ度々ライオス達のもとへ顔を出している。
関連人物
- ライオス・トーデン
物語の途中で加入したパーティーのリーダー。異常なまでの魔物好きで、獣人であるイヅツミに対したびたび馴れ馴れしく接してくる。猫みたいに複乳かどうかが気になる。イヅツミにとって成り行きで仲間になっただけの存在であり、うっすら気持ち悪いとすら思っているが、彼のパーティーはそれなりに居心地がいいらしく、なんやかんやで割かしライオスの指示に従い動いている。ライオスの方も「イヅツミは俺たちが彼女を必要としてることは知ってる」と信頼している…がその心の機微までは読み取れていないようで、悪魔との交戦の前に彼女にとんでもない指示を出すこととなる(とはいえ、彼女がその指示を忠実に実行した結果、悪魔にある種の誤算を与えるのだが)。 - マルシル・ドナトー
パーティーの魔術師。年が離れている(エルフ的な価値観を抜きにしても)ためか妹か娘のような扱いをされている。イヅツミは彼女を鬱陶しく思いながらも特に親愛の情を抱いている様子である。 - チルチャック・ティムズ
パーティーの鍵師。口が悪い者同士、最初は険悪だったが後に和解した。イヅツミを何かと気にかけており、ある種父親のような存在といえる。
イヅツミは寒がりであるため、寝る時は誰かを抱えて暖を取りたいのだが、チルチャックは程よい大きさで体温も高いのでピッタリ。マルシルは魔力的な影響でサイケデリックな夢を見てしまうし、センシはデカすぎるし、ライオスは変態なので論外。 - イズガンダのセンシ
パーティーの戦士で料理係。口うるさく叱られるけど、美味しい飯を作ってくれるし、イヅツミでも食べられるようにと親身になってくれる為か、割と気を許している。なんか祖父と孫みたいな感じ。 - ヤアド・メリニ
迷宮深層に囚われていた「黄金郷」の領主。狂乱の魔術師に逆らったために魂を抜かれ、小さな人形に魂を封じ込められた状態でイヅツミと出会う。イヅツミは「連れ」と呼んでいたがあまり意思疎通は出来ていなかった模様で、ヤアド人形を持って一緒に魔術師にお礼参りに行こうとする。 - シュロー
イヅツミの主君の息子で、当初所属していたパーティーのリーダー。イヅツミは彼を偉そうな奴くらいにしか思っておらず、シュローの方も彼女の事を良く知らなかった。再会した際もイヅツミの方はシュローから目を逸らしており、シュローの側から話しかけることもなかった。 - マイヅル
イヅツミのかつての教育係。イヅツミに逃走防止用の呪術をかけた。度重なる厳しい教育というか躾のせいでかなり苦手な相手である。 - イヌタデ
イヅツミのかつての同僚。イヅツミと似た境遇でありながら正反対の素直な性格で、にもかかわらず割と仲が良かったと言える。イヅツミの高い独立意識を尊敬していた。イヅツミの嫌いな食べ物は彼女に代わりに食べてもらっていた。 - リシオン
エルフの迷宮調査隊「カナリア」に所属する戦士。イヅツミと同じ人工獣人だが、常に人と猫が混ざったような姿であるイヅツミとは異なり純粋な人間の姿から狼男に変身することができる。彼曰くイヅツミは「人間に魔物の魂を混ぜているのではなく、獣に人間の魂が少し混ざってる」状態とのこと。つまり、ベースが魔物で、人の姿をしているのは常時人化しているに過ぎないということであり、さらにいえば彼女が人間に戻るのは不可能だということだが、イヅツミには彼の話が理解できず特に気にしなかった。
関連動画
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- ライオス・トーデン
- ファリン・トーデン
- マルシル・ドナトー
- チルチャック・ティムズ
- イズガンダのセンシ
- シュロー(ダンジョン飯)
- カブルー(ダンジョン飯)
- デルガル・メリニ
- ケレンシル家のミスルン
- マルシルの地元の郷土料理
- 愛らしいエルフの負け犬
- シスル(ダンジョン飯)
- 思ったよりヤバイのが出てきたな どうすんだこれ
- 世界中の人間がお前になびくと思うな(好き)
- 1日3食しっかり食べて睡眠をとってる俺たちのほうがずっと本気だった!!
- うんちから森ができる
- カーカブルードのナマリ
- メリニ村
- アシビア(ダンジョン飯)
- ヴァリ家のパッタドル
- ダンジョン飯の関連項目一覧
- センシはいつもかっこいいよ
- キメラ(ダンジョン飯)
- 動く鎧の手繋ぎ
- これを今日の昼飯にしてみよう
▶もっと見る
- 8
- 0pt