イナガミとは、MHF-G5から登場した古龍種モンスターである。別名は雅翁龍(がおうりゅう)。
名前の由来は中国地方の方言でたてがみを意味する「いながみ」から付けられている。
概要
|
MHF-G5(2014/7/23)より追加された古龍種のモンスターで、決戦場型(=BCと戦闘エリア1つのみで構成される)フィールドの竹林奥部に出現する。
別名や出現場所、装備といい、かぐや姫こと竹取物語のイメージが強く出てきているモンスター。
剛種が存在するほか、古龍種であるためG級での難易度は一般モンスター最高の★7。
古龍種はルコディオラなら磁力、レビディオラなら電磁力と多くのモンスターが物凄い特殊能力を持っているが、イナガミの能力は植物に働き掛けることであり生息地の竹林に合わせて竹を操る。なお、勘違いされることが多いがイナガミの能力は竹を操ることではなく植物を自在に操る(急成長させる)能力である。
自然災害的な力を持つことが多い古龍種の中にあって自然と一体となり共生した存在である。
名前に龍という文字がついているが、その姿は龍というより中国の幻獣「麒麟」に近い形をしている。
それもそのはず初期コンセプトが肉食のキリン(モンスター)であり、
色々と無理があったため全面的に作り直したらしいがキリン骨格である。
戦闘では能力を使って竹を生やし地面から串刺しにしてきたり、睡眠ガスが放出されるタケノコを地面から生やしたりと荒技を繰り出してくるほか、
後述の体液を使って即席の翼を作って滑空するなどキリンの面影は突進ぐらいである。
また、G級では口にくわえて振り回すなど竹林の竹も攻撃に用いる。
古龍種は火炎や竜巻を起こしたり磁力のフィールドを形成したりとふんだんにエフェクトがかかった攻撃を繰り出してくることも多いのだが、イナガミはあまりそういった派手さはなく、かなり控えめな攻撃をしてくる珍しい存在である(エリア全体に竹林が形成される攻撃は圧巻だが)。
関野運営P曰く「古き良きモンスターハンター」らしいモンスターとのことで、同じMHF-G5で登場した、烈光攻撃や結晶攻撃をメインに派手な攻撃をしかけてくるガルバダオラとは対になっているらしい。
部位破壊
前述の通りキリンを基にしたためか部位破壊がかなり特殊である。
イナガミは傷を負うと傷口からにじみ出た体液が瞬時に硬化して甲殻となるという性質を持つため、
四肢と頭、尻尾の6箇所はある程度攻撃を受けることで甲殻を纏うようになる。
その部位は肉質が硬化するが甲殻は重いらしく纏う部位が増えるとイナガミの動きが鈍重になり一部攻撃が変化する。
そして6箇所全てに甲殻を纏わせるとイナガミはこの甲殻をパージするのだが、
部位破壊はこのパージをさせることで成立する1箇所のみとなっている。
ちなみにパージの際には睡眠プラス大ダメージの爆発を起こすがフレーム回避可能であり、
爆発の後イナガミは転倒するので回避できれば攻撃チャンスにもなる。
また、一度パージさせた後も同様の手順で再び甲殻纏いからパージさせることができる。
特異個体
攻撃力はかなり上がっているものの怯み値は変わらず、耐久は下がるので倒しやすくなっている。
前述の通りこのモンスターの部位破壊条件に怯みはあまり関係ないので、HCでも部位破壊はしやすい。
エリア端に向かって突進した後、尻尾で竹林の竹を切りハンター全員に向かって飛ばしてくるという技が追加されており、この攻撃の予備動作になっているキリン骨格特有の突発的な突進の頻度が上がっているため剣士は轢かれやすい。
辿異種
MHF-Zにて辿異種が登場。古龍種としてはルコディオラに次いで二体目であり2017/11/22に解禁。
全体的に体毛が白っぽくなったほか、尻尾の疑似餌が巨大な蕾状になって仄かな光を発しており、辿異種が長い年月を経た個体であるため、体毛=白髪、疑似餌=竹の花(咲くまでに数十年を要する)を表しているのではないかとも言われている。
フィールドは原種から変わらず竹林奥部。
原種と比べて尻尾の発達の代償なのか機動力が落ちており、代わりにパワーと睡眠属性の面が強化されている。咆哮は超咆哮に進化し、尻尾や前脚を叩きつけることで超震動を起こしてくるほか、睡眠が付与された攻撃に被弾すると熟睡に陥る(超咆哮、超震動及び熟睡については辿異種の項を参照)。また、怒り状態では尻尾の蕾が花開き一部の技が変化する。
- 既存技の変化
- 新技
- 開花:原種には存在しなかった怒り状態への移行技。
蕾に睡眠ガスを溜めつつ構えてから、周囲に睡眠ガスの爆発と円形の竹隆起を発生させつつ尾の蕾が開き怒り状態となる。イナガミ本体から見て睡眠ガスは周囲、竹隆起は中~遠距離に発生するため近接は睡眠ガスを回避しつつ懐に潜り込み、ガンナーは竹の範囲外に逃げると良い。なお怒り移行時だけでなく開花中は普通に使用してくる。 - 回転尾撃:超咆哮した後その場で一回転しながら尻尾で攻撃する。
この際前方に向けて放射状に竹隆起が発生する。本体に当たらないように側面か背面に回ればOK。 - 飛びかかり二連尻尾振り:前方に飛びかかった後に二連続で尻尾で薙ぎ払う。
そこまで当たりやすい技ではないが尻尾薙ぎ払いの範囲はそれなりに広いので、自分以外を狙った飛びかかりで接近されて被弾というパターンに注意。また、開花時は放射状に大量の睡眠ガスが飛び、これがこの技の最大の脅威となっている。
- 反転尻尾叩きつけ:地面に叩きつけた尻尾を引きずりながら半回転した後に岩を持ち上げて叩きつける。
本体は半回転だが尻尾はしなる分範囲が広いことと、岩を叩きつけた際に周囲に破片が飛ぶこと(方向は固定)に気をつけたい。
- 三連尻尾叩きつけ:イナガミから見て後方、右後方、左後方の順に三連続で尻尾を叩きつける。
叩きつける度に超震動が発生するほか、その方向の遠距離まで竹隆起が発生する。 - 追尾睡眠花:地面に尾を突き刺し尾先で狙ったハンター一人を追跡し突き上げる。
尾を刺すと尾先が地中を進むエフェクトが狙われているハンターに向かって発生するので察知することは容易い。突き上げ自体は移動で振り切れるのだが、開花中は同時に睡眠ガスの爆発(逃げ切れない範囲)が発生しこのタイミングが中々掴みづらいため回避が難しい。この間本体は無防備なので狙われていないハンターは攻撃チャンスとなるほか、突き出た尾を近接攻撃するとカウンターで怯ませることができる(蕾:怯み、開花:大ダウン)。尾が地上に出る時間はそこまで長くないため、カウンターを狙う際はガードからの反撃か回避攻撃が望ましい。 - 尻尾コンボ(★3~):反転しながら素早く尻尾で薙ぎ払ってハンターを打ち上げ追撃で叩き落とす。
非常に出が早い上に★3から攻撃力が大きく上昇することも相まって元気のみなもとがなければとても耐えられないほどの威力のため、単体の技としては最も乙の原因になりやすいと思われる。二連撃どちらも威力が高く防御力によっては薙ぎ払いの時点で力尽きるレベルなので根性は意味をなさない。比較的範囲の狭いイナガミの向かって左に位置どることや常にこの技を警戒して回避する(素早い薙ぎ払いである分フレーム回避は容易)心構えをしておくことが重要となる。誰も打ち上がっていなくても叩き落とすところまで行うので回避できればチャンスでもある。ちなみにモーション自体はG級特異個体の竹飛ばしであり、被弾してもまだ力尽きていなかった場合はハンターの頭が地面に埋まる。 - 大跳躍:エリア外に大跳躍した後、エリア中央に降りて超咆哮と共に大規模に竹を隆起させる。
竹の隆起は中~遠距離のエリア端辺りまでなので、イナガミの着地を回避しつつ接近できれば(超咆哮対策もしている場合)攻撃チャンスになる。やり過ごすことに専念する場合は跳躍を見てエリア端に逃げれば安定する(着地時の超震動の範囲の広さには注意)。
- 開花:原種には存在しなかった怒り状態への移行技。
原種と比べると動き回らなくなっているがほぼ全ての攻撃が熟睡を伴うようになっており、熟睡から一定時間が立つと熟睡中のハンターの足元に竹隆起が発生するようになっている、熟睡付きでリアクションが吹っ飛びの攻撃に被弾した場合吹っ飛ばされて地面に転がってそのまま熟睡状態になる、という非常に厄介な仕様がある。
特に後者は吹っ飛んで熟睡→追撃され吹っ飛んで熟睡→・・・→乙というMHF黎明期のヒプノックによる睡眠ハメのような状況が普通に起こりうる上に、辿異スキルで対策しようにも普通の睡眠に軽減する(竹による追撃は発生しなくなる)ことしかできないため、元気ドリンコで回復するまでに被弾して結局ハメられてしまうことがあり、これらの熟睡の仕様が辿異種イナガミの評価が芳しくないことの大きな要因となっている。
また、★3以降攻撃力が大幅に上昇することで熟睡時の竹隆起の威力も上がり、さらに上述の即死コンボが解禁される。このため、熟睡でハメられて乙、高威力技で削られて竹隆起で乙、即死コンボで一瞬にして乙、などワンヒットから何もできず乙につながるパターンが多い。その一方で高速スリップダメージ、超多段ヒット、強制即死判定といった攻撃は一切無いので、パーティプレイによる互助や元気のみなもとによるダメージ減で脅威度を下げることができる。
防御面に関しては防御率的にはやや硬め、肉質は通常時は柔らかいのだが原種からある部位破壊後の体液甲殻による硬化があり、総合的に見て高めの耐久力となっている。
対策面では耳栓強化は必須、耐震強化は近接なら必須でガンナーは切るのも有り、耐睡眠強化は先述のように完全無効化できるわけではないのでどちらでも良いと言える。張り付いていると睡眠付きの攻撃に被弾しやすいのでヒットアンドアウェイがしやすい機動力のある武器かガンナーが比較的挑み易いと思われる(ランスガンスは張り付きも可)。
部位破壊は原種と同様に四肢と頭、尾(発達部位)だが、原種が全部位怯みによるパージ成功の1部位だけという仕様であったのに対して、辿異種では報酬判定が頭、前脚、後脚、尻尾という四箇所それぞれになっている(脚は左右どちらか壊せば報酬が出る)。
四肢は狙うのに苦労は無いが、基本的には高い位置にある頭、よく動く上に最大の脅威である熟睡付き攻撃を行う部位である尻尾は考えて狙う必要がある。
尻尾を破壊した場合は開花(怒り)状態が封印され尻尾攻撃による睡眠ガス、超震動、竹隆起が無くなるが、尻尾攻撃自体に被弾した場合に熟睡状態になるのは変わらないので注意。
なお「怯ませた部位が体液甲殻を纏って硬化し一部技の性質が変化する」、「全6部位に甲殻を纏うと爆破してパージする」という仕様は変わっておらず、パージさせることに成功した場合は全ての部位において体液甲殻がない(硬化前の)肉質かつ技の性質は甲殻がある状態のものとなり弱体化、更に尻尾破壊では抑止できない脚などを使った攻撃に付随する超震動や竹隆起も無くなる。また、怒り移行の開花攻撃は尻尾を破壊すると一旦行わなくなるが、パージ後は再び使ってくるようになる。とはいえ爆発だけで竹の隆起がなくなっておりもちろん開花状態にもならない。
イナガミの分類
初めてビジュアルが公開されたときにはその獣のような姿とファミ通で「牙獣種のようだが・・・」という一文があったことから、MHシリーズ二匹目の牙竜種ではないか?と言われて大きな噂となっていたが、実際公開されてみると古龍種であった。
種族が判明された後は翼のなくなったディスフィロアの動きをすると思われていたが、後にイナガミはまさかのキリンの仲間の古龍種だと判明した。
今まで古龍の中でも異端とされていたキリンに亜種以外に完全別種の仲間がでるのはMHシリーズ全体でも初のことである。
実際フィールド上で戦ってみると各種キリンの動きが継承されていることが分かるが、そのままキリンをベースにするのはさすがに無理があったようで体格はかなり巨大になっている。
装備
作ることが出来る防具は剛種防具は「雅孔(がこう)/雅穿(がせん)シリーズ」、G級防具は「雅深(がしん)/雅淵(がえん)シリーズ」となる。男性は公家、女性はかぐや姫がモデル。
武器のほうは剛種武器は「ネグルド○○」、G級武器は「雅翁○○」という名前になる。
武器に付く属性はMHFのお月見イベントでおなじみの睡眠属性。
同時に実装されたG級新スキルは「巧流」。G級防具にSPが付いている。
モンスターの攻撃を回避することで武器の切れ味が回復すると言う効果を持つ。
回復量は武器種によって異なる(緊急回避は全武器種同じ)。
関連動画
関連項目
- 0
- 0pt