イラストレーション(illustration)とは、「挿絵」「小説の中に書かれている絵」「新聞に書かれている絵」「図解」などの意味を持つ英語である。日本では「イラスト」と略される。
広義ではあるが単純に「絵」と呼ばれる場合もある。
概要
本来の意味でのイラストレーションとは、物語や小説の挿絵や、文章を説明するための図版など、情報伝達の手段としての絵や図などの視覚表現全般のことを指す。
これらイラストレーションを制作する人のことを「イラストレーター」と呼ぶ。Adobe社の発売しているIllustratorというソフトが絵を描くことに特化したソフトではないのは、これら本来の意味でのイラストレーション、つまり図形やロゴマークなどを制作し、配置するためのソフトであるからである。
2022年からはAIイラスト(人工知能による描画)のシステムが登場・普及し始め、絵の技能がなくとも指示するだけで短時間で高品質なイラストを描き上げてしまうなど、良くも悪くも様々な意味で転換点となっている。 → AIイラスト
仕事として描くものは締め切りやネタ・アイデアの枯渇に悩まされるなど楽ではない。
その他
- 鉛筆・シャーペンやスマホ・ペンタブレット等で気軽に描けるものも指しやすい。
- 特に気楽に描いたものは「らくがき」と呼ばれる・自称される場合も多い。
- ストーリー性を持った連続したイラストは「漫画」として区別されることも。
- 比較的気軽に思い通りの世界が作り出せることから、子供から大人、厨二病まで楽しめる趣味のひとつ。
- 描く人によって様々なデフォルメ・アレンジ・色彩・画材・画風・特殊効果など無限大。
単語としての「イラスト」
日本語での「イラスト」
日本語では「イラスト」と略すことが多いがこれは和製の略語であるため海外では伝わらない。また意味も少し変化していて、いわゆる「絵画」に属さないライトな一枚絵のことを総称してイラストと呼ぶ。この時、図形などはイラストとは呼ばれないことが多いし、特に挿絵という意味合いに限定もされない。また、漫画やアニメーション作品など一枚絵でないものはそれぞれそのまま呼ばれ、イラストとは呼ばれることは少ない。
漫画やアニメ、ゲームなどのファンが、それらのキャラクターや世界観のファンイラストを描くことも趣味活動として一般的である。かつてのファンイラストの楽しみ方は、友人に見せ合ったり雑誌の読者投稿欄への掲載を目指したりといったものがメインであったが、最近ではPixivやTINAMIなどのイラスト投稿サイトなどがイラスト発表の場として大きな役割を担っている。
現在放送中・連載中はもちろん、最終回を迎えてしまった作品を同志が投稿する場合も多い。
(→自給自足)
ニコニコ動画では、「ニコニコ静画」というサービスがイラスト投稿サイトとしての役割を担っており、ニコニコらしく他のイラスト投稿サイトに比べてイラストに気軽にコメントを付けられるような仕組みになっている。
日本語と英語での意味の違い
英語の「illustration」はそれ単体で完結しない作品を指すことが多く、いわゆるイラスト(完結した一枚絵)は含まないことが多い。他人の作品にコメントするときなど、迷ったらとりあえず「art」にしておけばまず間違いはない。英語圏で「イラスト」作品を投稿する場合にも、「Illustration」カテゴリではなく、「Art」、「Painting」、「Manga」といったカテゴリのほうが適当である。同様に「イラストレーター」も「illustrator」ではなく「artist」と呼ぶほうが誤解が少ない。
ちなみに「描く」「お絵かき」というニュアンスでは「Draw」「Drawing」とも表記される。
※絵の具やペンキ等を使う場合は「Paint」「Painting」。
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関連項目
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