「女たちが俺に性的魅力を感じさえすれば幸せな人生になっていたのにと考えると、身体中が憎しみに燃え上がる」
概要
インセル （英：incel）とは、"Involuntarily Celibate"（不本意の禁欲主義者）の略語 である。インセルの思想と歴史について実はメディアは全く語らない（note）（ガジェット通信）2019/09/18
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昔からある「何故女性と付き合えないのか」と悩む人の話なのだが、2014年にエリオット・ロジャーによる銃乱射事件で「女性が自分と性交したがらないせいで"不本意な禁欲"を強いられている」、「自分が不幸なのは、女にモテる男や、モテる男になびく女のせいだ」という考え方をする人達が居る事、その人達についての分類に使われるようになる。
なお、「女性に対する嫌悪」それ自体はミソジニーと呼び、インセルとは別物である。 → ミソジニー
経緯
インセルは「”in”voluntarily “cel”ibate」という日本語訳で「非自発的な禁欲」という言葉から取られたものであるが、このinvoluntarily celibateという言葉自体は18世紀から既に文学で使われていた記録がある。有志によれば1739年にAntoine Banierが著書「The Mythology and Fables of the Ancients, Explain’d from History」の3巻で用いたのが初めての記録という。そして1988年インターネットにおいてAlt.support.shynessというニュース系のポータルサイトが誕生した。これが最も古いインセルのコミュニティであると言われている。インセルの思想と歴史について実はメディアは全く語らない（note）（ガジェット通信）2019/09/18。
有名なのは、2014年5月にアメリカ合衆国のカリフォルニア州で起こった大量殺人の犯人である当時22歳のエリオット・ロジャーが、犯行声明の中で自身を「インセル」と規定し、女性への復讐を誓った事件である。これ以降、彼はインセルの象徴となり、「Going ER」（エリオット・ロジャーをする）という熟語となった[1] 。
2018年4月23日には、カナダのトロントでアレク・ミナシアンが、10人を轢殺する自動車によるテロを行なった。事件当時はG7外相会合が行われていたため、世界的にも注目された。その後、Facebookに「インセルの謀反はすでに始まっている！全てのチャドとステイシーを倒してやる！最高の紳士エリオット・ロジャー万歳！」という投稿があるのが確認され、インセル思想に基づく犯行だと判明している[2] 。
用語
インセルの間での用語で、モテる男性はチャド（chad）、モテる女性はステイシー（stacy）、モテない女性はベッキー（Becky）と呼ばれている[3] 。
| インセル用語 | |
|---|---|
| チャド （chad） |
性的魅力があって女性とのセックスに不自由しない男性 |
| ステイシー （stacy） |
チャドの魅力になびく女性 およびチャドと同様に男性に不自由しない女性 |
| ベッキー （Becky） |
モテない女性 |
| フィーモイド （femoid） |
「魅力的な女性」というスラングだが、「女はセックスと権力欲に駆られる、人間以下の生き物」という意味が込められた言葉でもある。[4] |
| クーマー （coomer） |
「熱狂的な自慰行為者」や「ポルノ中毒者」を意味するスラング。フィーモイドを支持・擁護する者などに向けて使われる。 [5] |
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関連リンク
関連項目
脚注
- *「凶悪犯罪続発！アメリカを蝕む「非モテの過激化」という大問題」八田真行、 現代ビジネス 2018年7月1日
- *容疑者は女性嫌いのグループに言及 トロント・バン暴走 BBC 2018年4月25日
- *Incels Categorize Women by Personal Style and Attractiveness Vox.com 2018年4月28日9時00分
- *「「非モテ」ネットコミュニティに巣食う闇 NHKNEWSWEB 2018年5月18日11時25分
- *映画『ジョーカー』が非モテ男たちに与えた“最悪の影響”が露呈！ ジョーカーの美人コスプレ女性（フィーモイド）をネットで陰湿いじめ！ (TOCANA 2019.10.19)
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