インド・ヨーロッパ語族(印欧語族;Indo-European Family)とは、歴史的にインドからヨーロッパにかけて分布している言語の多くが属する言語グループ(語族)である。ただし、この語族に属する英語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語などの分布範囲が植民地化の進行に伴って拡大したため、現在は北米・南米・アフリカ・オセアニアなどでも日常的に用いられている。
概要
インド・ヨーロッパ語族に属する諸言語の起源は数千年前に存在した印欧祖語(Proto‐Indo‐European language)であると考えられている。これが後に分派していったため、インド・ヨーロッパ語族に属する言語には共通の特徴、すなわち「屈折」という特徴を多かれ少なかれ有している。したがって、この「屈折」という概念をマスターすれば、インド・ヨーロッパ語族に属する言語を複数習得することが容易になる。詳しくは「屈折」の記事を参照されたい。
また、単語レベルでも語源が一緒の単語が非常に多いので、インド・ヨーロッパ語族に属する言語を複数習得するのは、全く関係ない言語をバラバラに覚えるよりも効率がよい。
例: 英語のmother、ドイツ語のMutter、ラテン語のmater ギリシア語のμητήρ サンスクリット語のmātṛ-
分類
一般に、「語族」は「語派」に分けられ、さらに各語派は「語群」へと分類されている。非常に多くの言語がインド・ヨーロッパ語族に属しているが、ここでは①ニコニコ大百科で独立の記事を有している言語、②欧州連合(EU)の公用語、③比較言語学史上重要な言語、④その他有名な死語をとりあげる。斜体の言語はいわゆる死語、太字の言語は国連公用語である。
語派 | 語群 | 言語名 |
インド・イラン語派 | ||
アルメニア語派 | ||
トカラ語派 | ||
アナトリア語派 | ||
ヘレニック語派 | ||
イタリック語派 | ||
ケルト語派 | ||
ゲルマン語派 | 北ゲルマン語群 | |
西ゲルマン語群 | ||
東ゲルマン語群 | ||
バルト語派 | ||
東スラヴ語群 | ||
西スラヴ語群 | ||
南スラヴ語群 |
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関連項目
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