インフェルニティとは、遊戯王OCGのカテゴリーの1つである。
概要
遊戯王5D'sにおいて、ダークシグナーの一人であり、満足同盟リーダー鬼柳京介が使用するモンスターカード群。
地獄・大火を意味する「インフェルノ(inferno)と、無限を意味するインフィニティ(infinity)を組み合わせた造語である。
属するモンスターは全て闇属性で統一されており、いずれも自分の手札が0枚の時に効果を発揮する。
手札があるとバニラ同然だが、効果は強力なものが多く、縛りのない蘇生による展開力が魅力である。
特に各種蘇生効果と「インフェルニティ・デーモン」のサーチ効果を組み合わせたコンボが非常に強力であり、
高レベルの「インフェルニティ・デス・ドラゴン」はもちろんの事、普通のデッキでは縛りから召喚がやや難しい
満足竜こと「ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン」も割と簡単に特殊召喚できる。
挙句の果てにはコンボ次第でレベル9のシンクロモンスターを3体並べての1ターンキルも可能であった。
しかし、2010年9月からの新制限で1ターンキルのキーカードであった「インフェルニティガン」が制限カードとなったので、1ターンキルは難しくなった。
弱点としては、攻撃力の高いモンスターが少ないため単純な殴り合いに弱い点や、
手札0のためフィールド上のカードをすべて破壊する効果や、
モンスター効果や特殊召喚をを無効にするカードに対しての反撃が難しい点が挙げられる。
また、極度に墓地に依存するデッキの宿命として、除外などの墓地利用封殺にも弱い。
前者はシンクロモンスターでなんとかなるが、後者は一度はまると致命的なので対策しておきたい。
特にマッチ戦では2戦目からメタカードを大量投入される恐れがあるため、それらに対応する判断能力・デッキ構成が求められる色々な意味で素人には扱いにくすぎるカテゴリーではある。
インフェルニティスレ住民(満足民)は、「どのようにしてコンボで満足できるか」を常日頃から追求しており、
数々の正気の沙汰とは思えないコンボを開発し、相性のいいカードが次々と規制されても二手三手変えながら現在まで満足を追求してきた恐るべき変態連中である。
かつては、主要パーツの1枚である「インフェルニティ・デーモン」がゲーム付属カードの為値段が高く、構築までの敷居が高かった。
その後、海外版ゴールドシリーズに「インフェルニティ・デーモン」をはじめとするゲーム付属、書籍付属のインフェルニティが収録され、言語に拘らなければ安く入手できるようになった。
最終的にデュエルターミナル「破滅の邪龍 ウロボロス!!」にて「インフェルニティ・デーモン」が再録された為、ほとんどのインフェルニティモンスターの入手が容易となった。
しかし、前述の1ターンキルで主に使われる「氷結界の龍トリシューラ」や、「インフェルニティ・デーモン」等と相性がいい「ヘルウェイ・パトロール」、ループコンボで使用される「ラヴァルバル・チェイン」、「ダイガスタ・エメラル」は値段が高く、これらを採用するとなると凄まじい金額になる。
……だったのは昔の話であり「氷結界の龍トリシューラ」はGS収録や一度の禁止を経て値も下がり、「ヘルウェイ・パトロール」も英語版は安価、「ラヴァルバル・チェイン」、「ダイガスタ・エメラル」共に再録され全盛期の1/3~1/4程度の価格に落ち着いており、比較的安く組めるようになっている。
「インフェルニティ・デーモン」は「ラヴァルバル・チェイン」と一緒にレアリティコレクションに再録された。
そして、最後の鬼門であった「ヘルウェイ・パトロール」も2015/12/12発売のペンデュラム・ドミネーションに再録が決定しようやく安価でデッキが組めるようになった。
しかし2016年4月から「ラヴァルバル・チェイン」が禁止カードとなることが決定。このカテゴリーを主体としたデッキ以外でも墓地肥しなどで非常に便利だったため、仕方ないといえば仕方ないが、少々厳しくなった。
鬼柳京介とインフェルニティ
もともと鬼柳京介の使用カードは「デーモン」などの悪魔族デッキだったが、
セキュリティに御用された際にデッキを没収されたため、ダークシグナーになって復活した際にこのデッキを使用した
(どこで入手したかは不明である)。
その後、クラッシュタウン編でも使い続けている。手札が0枚になった際、周囲では「キタ・・・キタ・・・」
とざわめき出した。鬼柳さんパネェ。
余談だが鬼柳役の声優である小野友樹さんも【インフェルニティ】を愛用している。その腕前は遊戯王関係者内におけるデュエル大会で優勝するほど。(付けくわえると、時々カードショップのデュエル大会に参加しているらしい)
シンクロ召喚の時の台詞もちゃんと言うらしく、アニメに登場していないトリシューラも召喚口上を自分で考えたのだとか。
余談ではあるが、漫画5D'sでは鬼柳京介が「煉獄龍 オーガ・ドラグーン」というモンスターを使用している。
このモンスターは手札が0枚の場合に効果が使えるという、インフェルニティを意識した効果となっている。
主要なカード
「インフェルニティ・デーモン」
手札が0枚の時に、特殊召喚に成功すると、デッキから「インフェルニティ」と名のつくカードをサーチする効果。手札が0枚のときにこのカードをドローしたとき、ドローしたこのカードを相手に見せることで手札から特殊召喚できる効果を持った、インフェルニティでは3枚積み確定のキーカード。
インフェルニティと名がつけば、魔法、罠カードも手札に加えることができ、「インフェルニティガン」を手札に加えて大量展開につなげるのがインフェルニティの基本戦術である。
「インフェルニティ・ネクロマンサー」
召喚したときに守備表示になる効果、手札が0枚の時に「ネクロマンサー」以外の墓地の「インフェルニティ」と名のつくモンスター1体を蘇生する効果を持つ。
レベルに制限がないので、インフェルニティ・デス・ドラゴンも蘇生できるが、「インフェルニティ・デーモン」を蘇生して、デーモンの効果につなげるのが基本。
「インフェルニティ・ビートル」
手札が0枚の時に、フィールドのこのカードをリリースして、デッキから同名モンスターを2枚まで特殊召喚できる、インフェルニティのチューナー。
「インフェルニティ・デーモン」+「インフェルニティ・ネクロマンサー」+「インフェルニティ・ビートル」でちょうどレベル合計が9になるので、インフェルニティの主要なチューナーである。
「インフェルニティ・ミラージュ」
手札が0枚の時に、フィールド上のこのカードをリリースすることで、墓地の「インフェルニティ」と名のつくモンスターを2体蘇生することができる。
しかし、モンスターカード故にこのカード単体では同じ効果を持つ永続魔法「インフェルニティガン」に劣りがち。
また、墓地からの特殊召喚ができないためなんらかの特殊召喚手段でサポートする必要がある。
現在、「インフェルニティガン」は制限カードなので、相対的にこのカードの重要度は増している。
ミラージュの効果でデーモンネクロマンサー蘇生→ネクロマンサーでリベンジャーを蘇生し、ワンハンドレッド・アイ・ドラゴンをシンクロ召喚→ワンハンドレッド・アイ・ドラゴンで墓地のミラージュの効果をコピーしてデーモンネクロマンサー蘇生→以下、墓地のミラージュorエクストラのワンハンドレッド・アイ・ドラゴンが尽きるまで繰り返し
ループ途中のデーモンのサーチ効果でインフェルニティの魔法・罠カードをサーチしつつ、ループの〆に強力なシンクロモンスターを召喚する事で例え手札が0枚でも相手の反撃の芽を摘み取ることが可能となる。
このコンボの最も恐ろしい所はこの種のループコンボの中でも突出して高い応用力を持っている点で、
これを応用発展させた遊戯王トップクラスのマジキチじみた多種多様なループコンボが存在している。
「インフェルニティ・リベンジャー」
手札が0枚の時に、「リベンジャー」以外のモンスターが戦闘で墓地に送られた時、このカードを墓地から特殊召喚できる。また、この効果で特殊召喚した場合、このカードのレベルは破壊されたモンスターと同じレベルになる、インフェルニティのチューナー。
レベル1チューナーとしての運用が基本であり、効果が使われることはほぼないだろう。
「インフェルニティ・ガーディアン」
手札が0枚の時、戦闘およびカード効果では破壊されない優秀な壁モンスター。
しかし、何らかの効果でドローさせられると耐性が失われる上、除外、バウンスが蔓延している現環境では過信できない。
「インフェルニティ・デストロイヤー」
手札が0枚の時に、このカードが相手モンスターを戦闘破壊したとき、相手に1600ポイントのダメージを与える。
インフェルニティ唯一の上級モンスターで、効果も初期ライフの5分の1のバーンダメージという強力な効果だが、上級モンスターである点が足を引っ張り、採用率は低い。
「インフェルニティ・アーチャー」
手札が0枚の時に直接攻撃できる。
素の攻撃力は2000なので、1回の攻撃で初期ライフの4分の1を削れる。
但し上級モンスター故に手札に来ると腐りやすいので、早いうちに墓地に送って「ネクロマンサー」等で蘇生させていきたい。
「インフェルニティ・ジェネラル」
手札が0枚の時、墓地のこのカードを除外して、墓地のレベル3以下の「インフェルニティ」と名のついたモンスター2体を蘇生できる。
後述の「インフェルニティ・インフェルノ」もあり墓地に送りやすく、蘇生したモンスターでシンクロ召喚やエクシーズ召喚を狙える。
また、素の攻撃力も2700と高く、単にアタッカーとしての運用も可能である。
「インフェルニティ・デス・ドラゴン」
手札が0枚の時に、このカードの攻撃を放棄する代わりに、相手の場のモンスター1体を破壊し、そのモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
「氷結界の龍 トリシューラ」の登場で一時期出番が減ったものの、制限化によりレベル8のモンスターが主軸となってきているので、このカードの出番も多い。
効果自体も戦闘を介さず相手モンスターを破壊でき、追加でバーンダメージを与えるという役立つ効果である。
「インフェルニティガン」
1ターンに1度、手札からインフェルニティと名のついたモンスターを1体墓地に捨てることができる。また、手札が0枚の時に、このカードを破壊することによって、墓地の「インフェルニティ」と名のつくモンスターを2体特殊召喚できる。
インフェルニティを2体も蘇生するという破格の蘇生効果、デーモンでサーチ可能というインフェルニティの強さを支えるキーカード。
「氷結界の龍 トリシューラ」をシンクロ召喚、このカードでデーモン含むシンクロ素材の蘇生、このカードのサーチのループを繰り返すことで、相手の場をズタズタにして容易に1ターンキルを決めることができたため、2010年9月の新制限で制限カードとなった。
2023年1月より準制限カードに緩和される。
「インフェルニティ・インフェルノ」
手札を2枚まで捨てて、捨てた枚数と同じ枚数の「インフェルニティ」と名のつくモンスターをデッキから墓地に送る。
墓地肥しが重要なインフェルニティにとっては、心強いが、ハンドレス状態が完成してから手札に来ると腐る可能性があるので投入枚数を吟味したい。
「インフェルニティ・ブレイク」
手札が0枚の時に、墓地の「インフェルニティ」と名のつくカードを1枚除外することで、相手フィールドのカードを1枚破壊する。
インフェルニティと名がつけば種類は問わないので、2枚目以降は墓地のこのカード自身を除外することができる。
総じて、3枚積みでも困らない優秀な除去カード。
「インフェルニティ・フォース」
手札が0枚の時に、「インフェルニティ」と名のつくモンスターが攻撃対象となった場合、攻撃モンスターを破壊して、墓地から「インフェルニティ」と名のつくモンスター1体を特殊召喚する。
攻撃モンスターを破壊した上で、インフェルニティを蘇生できる優秀な効果を持つが、インフェルニティが攻撃されるという状況はそう多くないので、このカードを使う機会は割と少なめ。
「インフェルニティ・バリア」
手札が0枚で自分の場に「インフェルニティ」と名のつくモンスターが攻撃表示でいる場合、相手が発動した効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊するカウンター罠。
対応できる範囲が広く、一度場をひっくり返されると切り返しづらいインフェルニティの弱点をカバーしている。
また、「デーモン」でデッキからサーチできる為、相手にある程度の抑止力を与えられる。
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