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インフルエンザウイルスとは、感染症の原因となるウイルスの一種である。
概要
オルトミクソウイルス科に属するRNAウイルス。ヒト(人間)のインフルエンザの病原体であるが、ヒト以外の動物(鶏などの鳥類、豚、馬、犬など)にも感染する。
エンベロープを持つウイルスであるため、アルコール消毒が有効である。(ちなみにノロウイルスはエンベロープを持たないためアルコール消毒が効かない)
元々は鴨やアヒルなどの水鳥や渡り鳥が持っているウイルスだったが、紀元前には既にヒトに感染するウイルスに進化していたと言われている。また、天然痘ウイルスや狂犬病ウイルスなどと並び最も古い歴史を持つウイルスの一つとされる。
主な種類
A型インフルエンザウイルス
ヒトだけでなくあらゆる動物に感染するウイルス。致死率が非常に高い鳥インフルエンザウイルスもA型インフルエンザウイルスである。
他のウイルスに比べて変異しやすい性質を持つため、免疫ができにくいのが厄介である。インフルエンザワクチンを毎年打たなければならないのと、ワクチンを打ってもインフルエンザに罹ることがあるのはこれが理由。
数十年おきに誰も免疫を持たない新型インフルエンザに変身することがあり、高い感染力・致死率を持つようになる。場合によっては世界的大流行(パンデミック)になることもある。
また、通常のA型インフルエンザウイルス(所謂、季節性インフルエンザ)であっても高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感などの全身症状が重くなりやすいのが特徴であり、稀に肺炎やインフルエンザ脳症などの重大な合併症を起こして死亡することもあるため注意が必要。
B型インフルエンザウイルス
A型インフルエンザウイルスと比べると変異しにくく、ワクチンが効きやすい。そのため大流行が起こりにくいと言われている。
A型インフルエンザと比べると高熱は出にくいものの、腹痛・吐き気・下痢などの胃腸炎症状がおこりやすいのが特徴である。
C型インフルエンザウイルス
ヒトにのみ感染する。
A型インフルエンザウイルスやB型インフルエンザウイルスに比べて軽症であることが多く、普通の風邪のような症状で終わることが多い。ただし、乳幼児は稀に重症化することがあるので注意が必要。
D型インフルエンザウイルス
牛や豚などの家畜にインフルエンザを起こすウイルス。ヒトには感染しない。
関連項目
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