イヴェルカーナとは、『モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの一種である。
概要
古龍種 | |
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イヴェルカーナ | |
別称 | |
別称 | 冰龍 |
登場作品 | |
モンスターハンターのモンスターテンプレート |
『モンスターハンター:ワールド』の超大型拡張コンテンツ『アイスボーン』(MHW:I)にて初登場した古龍で、MHW:Iのメインモンスターとしてパッケージを飾っている。
全身を蒼白に輝く甲殻が身を包み、その上から霜の様な氷を纏う。
クシャルダオラとほぼ同じ骨格と頭身で、複数の角が冠の様に頭部を飾り、首からは角と交差する様に一対の突起が生えている。長くしなやかな尻尾の先端は鋭利な槍状になっているのが特徴。
古龍としての能力で冷気を自在に操り、万物を凍てつかせる古龍とされている。別名『冰龍』。
MHW:I
新大陸北西の近海で発見された陸地に存在する寒冷地「渡りの凍て地」を根城にしている。
MHW:Iの物語は新大陸の調査を続行したプレイヤーがある日、受付嬢と共に古代樹の森の異変調査に出かけ、そこで新大陸から海の彼方へ渡るレイギエナの群れと、その中を飛び回る謎の飛竜(後にイヴェルカーナと判明)を発見。彼らの行く先に新たな島影を確認する所から始まる。
レイギエナが「陸珊瑚の台地」を遠く離れるという事態は過去に例が無く、調査団はその異変の原因を調べるべく「渡りの凍て地」を調査を開始、その過程で伝承にのみ存在が記された冰龍イヴェルカーナと相対する事になる。イヴェルカーナの行動は後に新大陸に生きるもの全てを巻き込んだ生存競争へと発展していく。
存在自体が天災と表現される古龍の例に漏れずその冷気を操る能力は強大で、イヴェルカーナが居座るだけでその地は寒冷化していき、極低温のブレスは小型モンスターなら瞬時に氷像にしてしまう程である。
イヴェルカーナが作り出す氷の正体は所謂「過冷却水」であり、体から蒼い甲殻部分に向かって染み出た過冷却水が凍結する事で氷を纏っている。また、ブレスにも過冷却水が含まれており、後述のブレス攻撃から発生する氷も過冷却水が凍結した物であるとされている。
その過冷却水を制御する能力維持の為に「龍結晶の地」を訪れることがあり、かの地を流れる溶岩を身体に塗り付け急速冷却する事で甲殻と一体化させる習性を持つ。イヴェルカーナの体表の蒼く輝く甲殻はこの習性で付いた鉱石であり、イヴェルカーナの巣に屹立する似たような色合いの岩も同じ物質で出来ている。
戦闘ではブレスをメインに鋭利な尻尾による近接攻撃をサブに戦うが、自身の冷気で体表に氷の鎧を身に纏う「氷纏い状態」になると段階的に戦闘力が増し、特にブレスやそこから派生する技の威力や範囲が強化されていく。「氷纏い状態」は最大になるとその冷気でフィールド全体が少し青みがかる演出がある。
ブレスのバリエーションは非常に豊富で、直線や横なぎは勿論のこと、地面に放てば凍結させ、上を歩いたハンターの動きを鈍くしたり、氷柱の波濤や波紋を発生させる。
また、フィールドの地面や空中に冷気を纏った霧を発生させ、それにブレスが当たると地面からは氷の壁がそそり立ち、空中からは氷の塊が降り注ぐ。地面から生えた氷の壁は障害物として機能するが、武器やスリンガー松明弾の攻撃によって折れた氷柱はジャンプ用の足場として利用でき、比較的武器を選ばずどこでもジャンプ攻撃が可能になっている。
尻尾による攻撃はブレスと比べてバリエーションこそ少ないが、尻尾だけで胴体の全長を超える為非常に射程が長く極めて正確に狙った突きを連続で繰り出す。射程を短くしようと尻尾を部位破壊しても、切断された部分を氷の結晶で補ってしまうので射程はほとんど変わらない。ちなみに尻尾を部位破壊すると鋭い先端部分が斬り落とされてディノバルドの尻尾の様に地面に突き立って残る。
テオ・テスカトルの「スーパーノヴァ」の様な必殺技「アブソリュート・ゼロ」を持ち、周囲に極低温ブレスを撒き散らしながら飛び上がった後、地面に向かってブレスを吐き続けることで最大範囲の氷柱の波紋を発生させ、全ての冷気を解放して「氷纏い状態」を解除する。「スーパーノヴァ」と違い本体にクラッチクローでしがみつけば至近距離でも回避出来る(その場合スタミナ勝負になるが)。前述の回避方法も含めてクラッチクローを用いた戦術に対して比較的優しく調整されている節があり、ブレス中の頭部にしがみついてもダメージを受けずにしがみつき続けることができる為、傷つけやぶっ飛ばしが容易になっている。
MHR:S
『モンスターハンターライズ』では超大型拡張コンテンツ『サンブレイク』(MHR:S)のアップデート第4弾(Ver.14)での登場。BGMも戦闘中は「壮麗纏いし銀盤の貴人」、クエストクリアは「寒空に響く凱歌」と、どちらもMHW:Iの原曲ママで採用されている。ダウンロードコンテンツで拠点BGMをアステラやセリエナにすれば、完全にMHW:Iの再現である。
ただし、ストーリー中に対峙するMHW:Iとは異なり、マスターランク10以上で受注できるエンドコンテンツ扱い。…アップデート組の宿命である。
MHR:Sでの登場にあたっては、記念キャンペーンとしてオトモガルク用の重ね着装備「なりきり冰龍」の応募者先行配布[1]が行われた。
Ver.14の追加重ね着がぶっ飛んでいるのでそちらに話題を持って行かれている感はあるが、ガルクがイヴェルカーナの姿になる重ね着なので、さながらオトモンである。
MHST2
そんなイヴェルカーナであるが、『モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜』ではオトモン可の種として登場している。
オトモンとしても非常に人気が高く、人気投票企画では堂々の1位を獲得している。
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https://twitter.com/MH_Stories2/status/1433309800943677440
古龍なのでエンディング後で初めて姿を見られるようになるのだが、いくつかの超レアな上位モンスターの巣の最深部で遭遇する以外に隠しダンジョンでイベントシーン付きで登場しており、隠しダンジョンの方はこちらでも「壮麗纏いし銀盤の貴人」を引っ提げて登場する。
隠しダンジョンとモンスターの巣で登場する際で行動パターンが異なっており、後者の場合は通常時はスピード攻撃、氷纏い状態・氷霧まとい状態で地上にいる際はテクニック攻撃、氷纏い状態で飛行している時はパワー攻撃を使う。「寒さサボり状態」[2]にさせられる技など喰らうと大変な大技もあることにはあるが、他モンスター同様分かってしまえば単純であり、十二分な装備を整え、仲間のオトモンとのダブルアクションを心がけるようにすれば対応も難しくはないのだが……問題は隠しダンジョンのほうである。
イヴェルカーナが登場する隠しダンジョンは、共通して戦闘時に通常と異なるルールが適用されているのだが、イヴェルカーナの場合は複数のタイプを交えた攻撃を繰り出してくるため、主人公の祖父である伝説のライダー・レドの遺した手記を見ながら対策を行っていくことになる。火力も大幅に上がっており、更に主人公しか狙ってこないため、パターンを読み違えたが最後、良くて瀕死、最悪ではライフ2個没収である。そのため、レドの手記を頻繁に見ながら、今相手がどのパターンのどこにいるかを考えながら戦う必要がある。
オトモンとしての能力はというと、氷属性最強クラスであるが、氷属性には同じく古龍のクシャルダオラもいて、しかも両者ともテクニック攻撃主体でかつライドアクションが同じ飛行であるため、役割が絶望的に被りまくってしまう。クシャルダオラに対してイヴェルカーナは攻撃力に優れ防御力に劣り、またイヴェルカーナの絆技は単体攻撃、クシャルダオラの絆技は全体攻撃である。全体攻撃が良いかと言われると必ずしもそうでなく、全体攻撃は部位にダメージを与えることができないため、モンスター狩りには単体攻撃が必要な場合も少なくない。
装備
イヴェルカーナの素材から作れる防具はその姿を反映し、霜が降りたようなキラキラ輝くレースや精緻な装飾の施された蒼い甲冑(♂)とドレス(♀)になっている。また、オトモ装備はほぼ正統派西洋甲冑の様なデザインである。
ハンターの頭防具は冠の様になっており、ハンターとオトモアイルーの装備を揃えるとさしずめ氷の国の王と女王、そしてそれを守護する騎士といった装いとなる。
武器はベリオロスやクシャルダオラの武器と違い会心率は0%だが、氷属性と基本攻撃力が高い水準でまとまっており、スロット【4】が付いているので高性能なスキルを積みやすく、匠による斬れ味上昇分は全て紫ゲージであるのが特徴。
防具の「ラヴィーナ」シリーズのシリーズスキル「冰龍の神秘」は装備部位の数に応じて「会心撃【属性】」(2部位)と、纏う氷が強化される毎に戦闘力を増していくイヴェルカーナをイメージした「冰気錬成」(4部位)が発動する。
「冰気錬成」は専用ゲージがあり、3段階に分かれている。納刀中にその専用ゲージがチャージされ、その分、物理・属性の両方のダメージが上昇し、武器攻撃がヒットする度にゲージが減少していくというもの。ただし、武器本体の攻撃でない攻撃には適応されない。
チャージ時間や上昇倍率は武器種によって異なり、チャージ時間については抜刀時に少し早く溜まるグループと納刀時に即座に溜まるグループが存在する。後者のグループに分類されている上に、通常納刀が早くてアプデ後に特殊なクラッチで納刀判定を入れながら一発で傷を入れられるルートを持った片手剣や双剣はこのスキルとの相性が良く、組み込んだ時点で「会心撃【属性】」も発動するため、瞬間火力は「真・会心撃【属性】」を使った装備をも超える。
更に「抜刀術【技】」を筆頭に大剣とも相性の良いスキルが揃っており、これと合わせると大剣の抜刀会心斬りを主力とする戦術等で真価を発揮する。MHWのVer10.11より前では真・溜め斬り主力の影に隠れがちだった戦術だが、この装備により十分主力として活躍出来るレベルとなった。
その他、イヴェルカーナ初討伐時の段階では「EXラヴィーナα」のみが保有するスキル「災禍転福」は、状態異常を解除した時に一定時間能力がアップする。見た目に違わず火属性の耐性が低い為、多少対策はしておいた方が良いが、火属性やられを前転で消火しても「災禍転福」は発動出来る。
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関連項目
脚注
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