ウインマーベルとは、2019年生まれの日本の競走馬である。栗毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2022年:葵ステークス(GⅢ)
2023年:阪神カップ(GⅡ)
2024年:阪急杯(GⅢ)、京王杯スプリングカップ(GⅡ)
概要
父アイルハヴアナザー、母コスモマーベラス、母の父フジキセキという血統。
父はアメリカのクラシック二冠馬。ビッグレッドファームと手により日本で種牡馬として供用されることとなったが、勝ち上がり率は芳しくなく2018年にアメリカに帰国。本馬は日本における最終世代の一頭である。
母は愛知杯の2着馬で、オープン特別ターコイズステークスを連覇。母の父は2歳王者、故障によりクラシック戦線も目前に引退することとなったが、種牡馬としてカネヒキリやキンシャサノキセキなど多数の活躍馬を輩出した。
2019年5月8日にコスモビューファームで誕生。馬主はウインの冠名で知られている(株)ウイン。所属は美浦の深山雅史厩舎となった。
2歳
2021年6月20日札幌競馬場の芝1200mの2歳新馬で丹内裕次騎手を背にデビューして3着。その後は距離延長やダートを試すなどを経て、6戦目の新潟競馬場の芝1200mの2歳未勝利で初勝利を挙げた。
続いてOP特別の福島2歳ステークスに松岡正海騎手を背に出走。レースでは外目の3番手を追走。直線で抜け出して2着に1馬身1/4差つけて快勝した。
その後は中京2歳ステークスに出走。1番人気に支持されたものの、逃げていたジャングロに突き放されて3馬身半差の2着に敗れた。
3歳
2022年は重賞初挑戦となるファルコンステークスに出走するが、直線で不利があり15着と惨敗した。
続いて和田竜二騎手に乗り替わってリステッド競走の橘ステークスに出走。5番人気に支持された。レースでは3番手に付け、直線で逃げ込みを図るジャスパークローネを交わして1馬身3/4差で快勝した。
3歳スプリント王決定戦で、この年からGⅢに昇格した葵ステークスに出走。ここから主戦は松山弘平騎手が務める。スプリント戦では安定した成績であったため1番人気に支持された。レースでは8番手で追走し、直線で外から先頭に立つとそのまま突き抜けて2馬身半差で圧勝。重賞初制覇を果たした。
秋初戦は初の古馬混合戦となるキーンランドカップに出走。同じ3歳馬のトウシンマカオに次ぐ2番人気支持された。レースでは5番手で追走。直線手前で位置取りを押し上げて直線に入って脚を伸ばすも外に寄れた隙に内からヴェントヴォーチェに交わされ、もう一度脚を伸ばして追いすがるも捉えられず半馬身差の2着に敗れた。
その後は秋のスプリント王者決定戦スプリンターズステークスに出走。GⅡ連勝中のメイケイエールやサマースプリントシリーズチャンピオンのナムラクレア、高松宮記念の覇者ナランフレグ、前年の3歳マイル王シュネルマイスターなどが出走していたこともあり7番人気の低評価となった。レースでは中団に控えての追走。直線で馬群を割りながら末脚を発揮して前に迫るも前で粘っているジャンダルムを捉え切れずにクビ差の2着。敗れはしたものの力は示す結果を残した。
4歳
年明け初戦はシルクロードステークスにトップハンデ59kgで出走。大外14番枠から発馬し、外を回りながら前に迫るものトップハンデや外を回し続けたことが響いて7着に敗れた。
続いて春のスプリントGⅠ高松宮記念では大外18番からの発走となった。雨が降り続く不良馬場の中での発馬はそれほど良くなかったが、外々を回りながら位置取りを上げて行って直線の入り地点で先頭集団に取り付く。しかしながら外と回り続けた上に位置取りを押し上げるのに脚を使ったせいで、もはや余力は残っておらず失速していって10着。馬場や展開などに苦しめられる羽目になった。
その後は休養せずに距離を伸ばして京王杯スプリングステークスに出走。今年は凡走続きてあったため、7番人気という低評価となった。レースは発馬を決めて5番手の追走となり、そのまま直線を迎えるも手応えが悪く、それでも徐々に伸びていったが、外からレッドモンレーヴの強襲に遭い2着争いを制するのが一杯であった。
暫く休養を挟んで昨年と同様にキーンランドカップに7番人気で出走するが、終始手応えが悪く後方2番手となり、直線で追い上げようとするも全く伸びずに最下位の16着という惨敗という形となった。
本番のスプリンターズステークスでは8番人気で出走。発馬してからの二の足が悪く最後方となるも最内をスルスルと追い上げて8番手に付ける。直線で内から伸びようとするも、やはり位置取りに脚を使ったためあまり伸びずに6着に敗れた。
スワンステークスは大外16番から発馬を決めるも行き脚が付かずに最後方追走。コーナーリングで内から伸びるも5着。負けはしたものの確実に良化していった。(このレースでのみ主戦の松山弘平騎手はサフィラに騎乗するため、西村淳也騎手が代打を務めている)
そして暮れの短距離戦である阪神カップに出走。復調気配を見せていたため4番人気の支持を集めた。レースでは中団の前で競馬を進めて、直線では脚を使って前の馬を交わし去るとグレナディアガーズらの追撃を3/4馬身差で退けて重賞2勝目。3歳春の葵ステークス以来の久々の勝利を挙げた。勝ち時計の1分19秒3は2019年にグランアレグリアが叩き出したレースレコードを0.1秒更新した。
5歳
2024年は高松宮記念の前哨戦である阪急杯から始動。同条件の阪神カップを勝っていることなどが評価され1番人気の支持を受けた。レースは発馬を決めて先団内目を追走。4コーナーを内を回って手応えよく直線へと向かう。最内2番手に上がると逃げるアサカラキングを捕らえようとするが、アサカラキングも粘り強くなかなか追いつけない。それでも一完歩ずつ迫り最後は首の上げ下げのところでゴール。結果はハナ差で競り勝って連勝。3度目の重賞制覇を果たした。
この流れで本番の高松宮記念へ向かう。しかしここでは行き脚が付かず後方からになり、内を突くも伸びず12着と大敗。
しかし彼の本領は1400m戦ということで次走京王杯スプリングカップでは前年覇者レッドモンレーヴを抑え1番人気に支持された。大外8枠15番から良いスタートを切り、逃げるメイショウチタンとクリノガウディーを見る形で先行。直線で先頭に立つと後方から凄い脚でぶっ差してきたレッドモンレーヴに一度は先頭を譲るも、そこからもう一伸びしてハナ差1着入線。重賞4勝目となった。
秋には過去2着のあるスプリンターズステークスに挑戦。ピューロマジックが前半600m32.1秒で飛ばすかなりのハイペース戦で、中団に位置取り差しを試みるも先行したルガルに届かず、後ろから来たナムラクレア等末脚自慢にはキレ負けして5着。
続いてはマイルチャンピオンシップへ。マイル戦へは初挑戦(未勝利戦で芝1500mとダート1800mを使ったことはある)ということもあり単勝式では10番人気に留まる。外目の7枠14番から良いスタートで先行というこの馬の得意の形に持ち込み、4コーナーでは大きく外に膨れながらも直線先頭に躍り出る。その後残り100mでソウルラッシュ、最後ゴール板直前で団野大成があのガッツポーズを決めている背後でエルトンバローズに交わされこそしたものの、1番人気ブレイディヴェーグの追撃は振り切って3着。
年内最終戦は連覇を狙って阪神カップ(この年は京都競馬場で代替開催)。しかしあまりポジションを取れなかったことが響いてかキレ負けし8着。
6歳
サウジカップデーの芝短距離重賞である1351ターフスプリントに招待されたため、これに出走。外目の枠から良いスタートを切ると、前に誰も行かないことを察してか思い切ってハナを取る。このペースで逃げていくと後続は付いていけず先頭を保ち続け、そのまま逃げ切ってしまうかと思われたその矢先、すぐ後ろでピッタリマークしていたアスコリピチェーノに差され2着。海外重賞制覇はならなかった。
次走は安田記念。ここでは内目の2枠4番から良いスタートを切り、同じ短距離勢で自身より内側の枠から発走したマッドクールとともに逃げの手を打つ。直線でもそのまま2番手を保ち続けるも、先行したジャンタルマンタルや差し馬たちに最後交わされる。それでも5着と掲示板確保、意地は見せたといえよう。
秋は得意の1400m戦スワンステークスから始動。ここまで条件戦では完全連対でオープンまで昇級してきたワールズエンド、GⅠ馬アドマイヤズームに次ぐ3番人気。内枠だったこともあり道中は先団内目を追走し、イン突きを狙う。この策はハマり残り100mほどで先頭に立つも少し脚が甘くなったか後方から飛んできたオフトレイルとワイドラトゥールに差され、ランスオブカオスに競り負けて4着。
続いて昨年3着だったマイルチャンピオンシップに再挑戦。しかしここでは行き脚が付かず中団追走から直線反応なく18着とシンガリ敗戦となってしまった。
7歳
昨年と同じく1351ターフスプリントの招待を受け、出走することとしたのだが、ここで問題が発生した。ここまで主戦を務めてきた松山弘平騎手が昨年のNHKマイルカップを勝利に導いたパンジャタワーが出走を表明してきたのである。当然騎手の分身などできずまた向こうはGⅠ馬であるため、こちらは代わりにライアン・ムーアに乗り替わることとなった(代打でムーアというのも相当贅沢な話である)のだが、最終的に日程がタイトになること等からこのレース自体を回避することとなった。(松山弘平騎手は最終的にパンジャタワーにも乗らなかったのだがその件はそちらの記事に譲る)
替わりにこちらなら松山騎手が騎乗できるということで、選択したのは2勝目を狙っての阪急杯。しかしレース当該週の調教中に肺出血が確認されたことからこのレースも回避、春は全休とすることとなった。
もっとも得意とするのは1400m戦でありながら国内には1400mのGⅠが存在しないというジレンマに悩み、それでも根幹距離のGⅠに挑戦し続け一定の結果は残してきたウインマーベル。重賞勝利とGⅠの入着などで稼ぎ続けた賞金は5億3469万4700円(海外賞金含む、出走奨励金などは含まず)で、募集金額が総額1400万円であったために回収率はウインレーシングクラブ歴代1位となる3827.6%(こちらは出走奨励金などを含む代わりに海外賞金が含まれていない。ちなみに2022年クラシック世代ではこの数字はイクイノックスに次ぐ2位である)。十分すぎるほど賞金は稼いだのであるが、最後にもう一花咲かせ、出資者。ファンに最高に「驚くべきこと」を見せて欲しいものである。
血統表
| *アイルハヴアナザー 2009 栗毛 |
Flower Alley 2002 栗毛 |
Distorted Humor | *フォーティナイナー |
| Danzigs Beauty | |||
| *プリンセスオリビア | Lycius | ||
| Dance Image | |||
| Arch's Gal Edith 2002 黒鹿毛 |
Arch | Kris S. | |
| Aurora | |||
| Force Five Gal | Pleasant Tap | ||
| Last Cause | |||
| コスモマーベラス 2002 鹿毛 FNo.9-a |
フジキセキ 1992 青鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
| Wishing Well | |||
| *ミルレーサー | Le Fabuleux | ||
| Marston's Mill | |||
| *ロモーラ Romola 1992 鹿毛 |
Nijinsky II | Northern Dancer | |
| Flaming Page | |||
| Single Blade | Hatchet Man | ||
| Single Track |
クロス:Mr. Prospector 5×5(6.25%)、Danzig 5×5(6.25%)
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