ウェイン・オルウィン(Wayne Anthony Allwine)とは、アメリカの男性声優である。
1947年2月7日誕、2009年5月18日没
三代目ミッキーマウスの声であり、現代においては一番馴染みのあるミッキーマウスの声優であると言える。
概要
ディズニー社には1966年に入社、元は郵便課で働いていたが、後に音響部門に転属した。
その流れで、前任で同じ部門に所属していたジム・マクドナルド(ジミー)から、ミッキーマウスの3代目声優の役目を受け継ぐことにいなった。1977年のことだった。
ジミーからはミッキーを演じるうえで「自我は一切出すな、我々はボス(ウォルト・ディズニー)の代役に過ぎない」とアドバイスを受け、それを参考に自分のミッキーマウス像を構築していったという。
映画向けの芝居だったウォルトやジミーとは違い、ウェインがアフレコをする主な場面と言えば、ディズニーランドにおけるミッキーの声の収録だった。
ちなみに、「ミッキーが主役の短編映画アニメーション」という括りであれば、ウェインはわずか三作しかミッキーの声をあてていない。
ウェインは、自分が活躍する舞台を考慮して、コンサートを意識して会場中に広く届くような演技を目指したという。そのおかげかどうかは個人の感想に任せるとして、ウェインの演じるミッキーは広く愛されていたことは周知の事実である。
現代におけるミッキーの声=ウェインという構図が定着したのは、彼のそういった演技方針が少なからず当たったからであろう。
ウェインにとってミッキーは自分の一部となっていき、やがて通算して五代目となるミニーマウス役のルシー・テイラーと1991年に結婚するにまで至るほどだった。子供は5人と非常に子宝に恵まれた。
ウェインはあくまで次にバトンを渡すために演じているというが、同時にミッキーへの深い愛着を持っていた。
自分の役目を意識しつつ、いつか次に引き継がないといけないと考えるとやはり寂しく思っていたようである。
ウェインはその気持ちを「自分が誰かに禅譲した後も、自分の孫にこう言い続けるだろうね。『ミッキーの声をやってあげよう!』ってね」と冗談めかして語っている。
しかし、彼がミッキーマウス役を禅譲する時は、世界が思っているよりも早くに訪れてしまった。
2009年5月、ウェインは糖尿病による合併症により、62歳で没する。ミッキーマウスと歩んだ時は32年にまで上った。
健康であればまだ禅譲には早すぎる年であり、世界中のディズニーファンがその死を悼んだ。
その後、ミッキーマウスの声はブレット・イワンに引き継がれたが、今でも彼のあてたミッキーマウスの声は世界中で楽しまれ、愛されているのである。
関連動画
1つ目の動画は、前任者のジミーと一緒にインタビューに答えている貴重な映像である。
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