ウォークマン(WALKMAN)とは、ソニーのポータブルオーディオプレーヤーの商標である。
ウォークマンについて
- ウォークマンは既存のポータブルカセットテープレコーダーから録音機能を取り除き、空いた部分にステレオ再生用ヘッドを入れた「ステレオで聴ける再生専用プレイヤー」として、1979年7月1日に初代ウォークマンTPS-L2[カセット]が発売された。
- 発売後、音楽を携帯できることから瞬く間に普及し、ポータブルオーディオ機器全般が「ウォークマン」と呼ばれる現象に発展。「Panasonicのウォークマン」などと発した人も少なからずいるのではないか。
これは「佐川の宅急便[1]」と言ったり、「セガのファミコン」と言ったりするのと同じことである。 - iPodにはない「ワンセグ」「マイク録音(別売)」「ノイズキャンセル」がある
(シリーズにより搭載される機能は異なります) - カー用品店ではiPod専用のアクセサリーは多数あるのに対し、ウォークマン専用のものは置いていない
- 唯一車のキー操作に連動したFMトランスミッターはサン電子のFMWM-001のみである(特許出願中)
これもカー用品店にはなく、ニコニコ市場で買った方が早い。 - PSPの別名に「21世紀のウォークマン」というのがあった
- 2008年秋モデルから、新機能として曲をジャンルごとに自動分類する「おまかせチャンネル」が搭載された。また、SonicStage V
で曲の転送前にあらかじめ分析させることもできる。
- 他社は「ポータブルCDプレーヤー」「ポータブルMDプレーヤー」から撤退したが、2012年現在、ソニーでは「CDウォークマン」として販売継続中である(MDウォークマンは2011年に終了・後述)。
- ウォークマン初となるハードディスクタイプ「NW-HD1」発売時、『「iPod」をシェアで追い越す』旨の発言を会社幹部がしたが、ATRAC3のみ対応というのがアダとなりつい最近まで無理だった。
- 最初のウォークマンAシリーズを発表した2005年秋。それまで使っていた転送ソフトウェアが「SonicStage」から「CONNECT Player」に変更された。しかし、ソフトの動作の遅さや不具合など様々な問題が発生。翌年5月に機能を取り込んだ「SonicStage CP」をリリースし、「CONNECT Player」は姿を消す事となった。
- さようならカセットウォークマン
2010年10月時点で、カセットテープタイプのウォークマンは生産をすでに完了しており、店頭在庫を持って販売終了となる。(海外向けウォークマンを除く)
また、ラジカセおよびウォークマンの冠がつかない商品は今後も販売が継続される。 - さようならMDウォークマン・Hi-MD
2011年9月でHi-MDウォークマン「MZ-RH1」の出荷が完了。
2012年9月でHi-MD記録メディア「HMD1GA」(容量:1GB)の出荷が完了。
なお、通常のMDメディアも販売が継続されていたが、後に終了した。 - 歴代のAndroid搭載ウォークマンはFシリーズ、ZXシリーズ等がある。ZXシリーズは初号機以降フラッグシップモデルの位置付けであったが、音質向上のために趣味で作っていたWM1Z試作機に平井一夫がgoサインを出して発売されたWM1シリーズが最上位のSignatureモデルとして設定された。初代WM1シリーズは従来通りのOSであったが、1Z/1AM2ではサブスクリプション対応のためAndroid搭載となった。
ZXシリーズも当初は従来OS・WM-PORTであったが、Android・USB-C対応に改められた。ZX300以降の型番は百の位は偶数を飛ばして500・700シリーズとしている。 - ノイズキャンセリング機構はSシリーズにて初採用。以後、デジタルノイズキャンセリングに進化しているが、現在販売中のウォークマンにノイズキャンセリング対応イヤホンは付属せず別売のワイヤレスヘッドホンなどでノイズキャンセリングをONにする形を採っている。なお、当時のSシリーズはノイズキャンセリングの初採用などSpecialなシリーズであったが、後にZXなど上位ラインが登場したためStandardなシリーズに位置づけられた。
ウォークマンの音楽管理ソフト
Windows 7対応の音楽管理ソフト 「X-アプリ」。
ウォークマン 2009年秋モデル以降の機種をはじめ、旧ソフト「SonicStage V」に対応していた昔のウォークマン機種との接続が可能である。
なお、従来は「SonicStage」を使用する事で音楽データを転送していたが、2009年12月にD&D用のソフトの配布を行っており、XシリーズやWシリーズ、2009年秋モデルから対応している。ちなみに、海外版では日本より早くD&Dに対応していた。
ちなみに、2011年秋発売のA・Sシリーズは「Media Go」が公式対応し、2013年秋のウォークマンからは「Media Go」が標準ソフトとなり、MacでもD&D転送にも対応した。
2017年8月以降はMedia Goとx-アプリを統合したMusic Centre for PCに切り替えられた。
おまかせチャンネル
2008年秋モデルから搭載された「おまかせチャンネル」がパソコンでも利用可能になった。その時の気分・シーンをクリックするだけ[3]で、ぴったりの曲を自動的に再生する機能である。
【全32種】
- ウォーク
- ラン
- メディテーション
ウォークマン本体と周辺機器(2025年1月現在のモデル)
主な販売・生産終了モデル
現行シリーズの詳細
- NW-WM1Z/1A(2016年発売)
型番にウォークマンを示すWMを付加したSignature Seriesの初号機でウォークマンのフラッグシップモデル。前述の通り、オーディオ部隊の一人が趣味で金メッキを使って音質を向上させた筐体を作っていたところ、当時社長だった平井一夫と会う予定のあった上司が平井にみせ、「おもしろい」と返ってきたため製品化された。1Zは無酸素銅に金メッキを施した筐体、1Aは削り出しのアルミシャーシ筐体である。また、いずれもバランス接続に対応している。
本機種は独自OSとWM-PORTを採用した音楽専用機であったが、後継のM2では時勢からAndroid・USB-Cに変更された。なお、ここで培われた技術はWMシリーズ以外のZXやAシリーズにも応用されウォークマン全体の音質向上に一役買っている。 - NW-ZXシリーズ
それまでのZ・Xシリーズの後継モデルでハイエンドに属するウォークマン。初代のZX1及びZX2はAndroid4を採用したが、ZX1後継のZX100とZX300は独自OSに戻された。ZX500から再びAndroidを採用し、あわせて端子もWM-PORTからUSBに変更した。また、ZX300以降はバランス接続にも対応しているほか最上位のWMシリーズで培われた技術も応用されており、ZX700は先行したWM1AM2に肩を並べる性能を持つ(ただし、メモリ容量はWMシリーズのほうが大きい)。
ちなみに、他のウォークマンでも同様だがAndroid搭載にあたり音楽専用機として大幅なカスタマイズを施していることやCPUの性能がそこまで高くないため、OSアップデートはXperia比でも少ない。 - NW-Aシリーズ
初期Aシリーズはネットワークウォークマンの冠を外し、ソフトもCONNECT Playerに変更した機種として登場。ハードディスクタイプとフラッシュメモリタイプがあったが、フラッシュメモリタイプに統一。3世代目ではワンセグも搭載した。2011年の7世代目で一旦休止しAndroid搭載のFシリーズに移行したが、2014年にハイレゾ対応モデルとして再開しA10を投入。A30では初音ミクや鏡音リン・レンなどVOCALOIDコラボ機種も販売した。
A100シリーズよりAndroid・USB-C搭載。当初は独自OSのA50と併売となっていたが、A300登場により併売も終了。A100以降は声優(主にソニー関係)とのコラボ機種としての役割やウォークマン普及機としての顔も持つ。 - NW-Sシリーズ
元々は海外でのみ展開されていたシリーズだが、ノイズキャンセリング初対応のS700シリーズにて日本上陸。当時iPodに押されていた日本市場にてウォークマンのシェア回復に一役買った。S730よりおまかせチャンネルに対応したが、S760シリーズよりデザインが当時エントリー向けとして出ていたEシリーズに近くなった。
2017年発売のS310シリーズが現行モデルだが、上位モデルが充実しているため大幅に機能を削減し音楽再生特化型となっている(このため、容量さえ気にしなければ安価で買える)。また、各種コラボモデルも発売されているがスピーカー付属モデルは終売、Sシリーズ対応のWM-PORTの録音ケーブルも終売するなど縮小傾向にある。
関連商品
ウォークマン本体
今主流のメモリータイプ
MD・CD・カセット
ウォークマンとしての販売は終了。かつてのSony製ポータブルCDプレイヤーはそのCDサイズ故に、ウォークマンの名前は与えられず、『ディスクマン』の商標を与えられた。
周辺機器
室内用
自動車専用
全機種「WM-PORT」があるウォークマン専用 (一部のウォークマンは非対応)
※SONY製は販売終了
関連動画
関連リンク
関連項目
脚注
- *宅急便はヤマト運輸の商標。
- *ソニー「ウォークマン」敗訴で浮き彫りになった商標確保の問題点 « WIRED.jp
- *あらかじめ「ツール」→「楽曲情報の自動取得・解析」で全ての曲を解析しておく必要があります。
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