ウォーゲームとは、以下のものを指す
- ウォーゲーム
実際にあった人類史上の様々な戦いをゲーム化したもの(仮想戦やSF戦などもある)。本記事で記述 - WARGAMEシリーズ(PCゲーム)
Eugen Systems製作のミリタリーRTSゲーム。NATOvsワルシャワ条約機構の戦いや朝鮮半島有事などを扱った、3作のゲームが存在。『wargame:european escalation』に詳しい。 - ウォー・ゲーム(映画)
原題はWarGames。1983年北米公開のジョン・バダム監督のSFサスペンス映画。高校生の米国人クラッカーが『世界全面戦争シミュレータ』をゲームと勘違いしてハッキングするが、実際はホンモノの北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)の軍用シミュレータだった...。
概要
主に紙のマップと駒でプレイするボードゲームのものが「ウォーゲーム」と呼ばれる事が多く、パソコンやゲーム機でのものはあまりウォーゲームとは呼ばれない様である。
ウォーゲームのマップに多いのは六角形のマス目(ヘクス)を用いたものだが、エリアやポイント・トゥ・ポイントを用いたものなども増えている。カードを併用するシステムのものもある。
プレイヤーは厚紙の駒(ユニット)を部隊として受け取り、それを紙のマップ上で移動させ、戦闘をおこなう。戦闘は「戦闘結果表」を見ながらサイの目で結果を導き出すものが主流である(6の目が出た分だけ当たり、という様なものもある)。
人気のテーマは第二次大戦もので非常にたくさんの種類のゲームが出ているが、ナポレオン戦争や南北戦争、古代戦、日本史や中国史のものなども一定の人気がある。非常にマイナーな戦いをゲーム化したものも数多くあるし、アニメ上の戦いをウォーゲーム化したものなどもある。
元はアメリカ発祥であるため、英語のものをプレイするケースも多いが、日本でも付録付きゲーム雑誌などの形で出版され続けている。ただ、現在ウォーゲー ムは一般の玩具店や本屋ではほとんど売られておらず、特定の非常に大きい書店か、ごく一部の玩具店で手に入る他には、ネット上で手に入れるのが主となる。 また、同人でもウォーゲームは作られている。
ウォーゲームの日本での歴史
ウォーゲームは1960年代にまずアメリカで多く出版され始めた。日本には1975年頃から輸入され始め、1981年には『TACTICS』誌が創刊、 80年代には『戦国大名』『史上最大の作戦』『バルジ大作戦』『日露戦争』『日本機動部隊』『(アドヴァンスド・)スコード・リーダー』『第三帝国』『イ ンペリウム』『太平洋艦隊』『パンツァー・ブリッツ』『激戦!ア・バオア・クー』などの多くのゲームが人気を得て、広くプレイされるに至った。
だがその後1990年代にかけて、テーブルトークRPGの隆盛、パソコンやゲーム機によるゲームの登場、またウォーゲーム自体も複雑すぎるルール体系を 持つに至るなどして衰退の一途をたどる。ウォーゲーム雑誌なども次々に休刊を余儀なくされ、一般玩具店にもウォーゲームは並ばなくなり、ウォーゲーム業界 はまったく完全に絶滅した。
……と思われたが、しぶといマニアが生き残り、非常に狭いニッチ市場で何社か(同人も含む)がゲームやゲーム付き雑誌を発刊し続けた。また、ウォーゲーム自体の洗練化やカードを用いるなどのシステムの進化も進んだ。
その後インターネットやブログの普及により、若い頃にウォーゲームにハマった人たちが今のウォーゲーム情報に触れて「出戻りウォーゲーマー」となった り、またパソコンを使ってネットでリアルタイム対戦やメール対戦が出来るソフト(VASSALなど)が使われ出したりして、ウォーゲームのプレイ環境は一 時期よりはだいぶ改善され、ウォーゲーマー同士の交流は盛んになっている。
……ただし、ウォーゲーマーというのものが、レッドリストに載せられるくらいの絶滅危惧種であることには、残念ながら変わりない。
プレイする為に
ウォーゲーマーは絶滅危惧種であるため、対戦相手を確保するのに苦労することが多い。しかし各地の大都市にはウォーゲームのサークルが存在しており、毎 月の様に対戦がおこなわれている。また、パソコン上でウォーゲームをリアルタイム対戦(メール対戦ももちろん可)できるVASSALとそのモジュールの普 及により、ネット対戦、メール対戦もおこなわれるようになってきた。
ウォーゲームのほとんどは一人でのプレイ(ソロプレイ)も可能であり、歴史的興味や手の付けやすさ、作戦研究などの目的でソロプレイも多くおこなわれている。
動画
ウォーゲーム動画はまだまだ数少ないが、その多くは対戦ツールであるVASSALを用いて作られている。VASSALはあくまで対戦ツールであり、 CPUが敵陣営をプレイしてくれたりはしないし、移動も戦闘も完全に手動でおこなうので、あくまでルールをちゃんと理解している事が前提となるので注意。 ただし、VASSAL自体やモジュールは無料で提供されている(しかしもちろんルールなどは付属しない)。モジュール製作は割と容易であり、好きなゲーム をモジュール化する人が後を絶たない。その勢いに乗ってのウォーゲームの動画化増加が待たれる。
関連動画
関連項目
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