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ウムラウトとは、以下のことを表す。
- 母音交替現象の1つ。アクセントのある母音が、後続の前舌母音の発音に引きずられ[e]に近い発音になるもので、ゲルマン語において、起こった現象を指す。
- 上記の現象が発生した、ラテン文字の母音の上部に付けられる、2点「¨」のこと。ウムラウト記号とも。同形の記号にトレマが有るが、本来は別物である。
- 実況動画や、やってみた動画などを作成しているグループである。→コミュニティ
1の解説
アクセントのある母音が後続の/i/,/e/などの前舌母音や/j/などの子音に引きずられて、eの音に近くなる現象(正確にはiの音に近づくが共時的に見たときにはeとして置いた方が何かと都合が良い。例えば、ドイツ語のウムラウト記号はeの省略形である)。例としては、mouse(単)-mice(複)など。
ゲルマン祖語の段階にあっては、アクセントにかかわらず/e/が後ろの/i/によって/i/となった後、後ろの/i/は脱落した。
i-ウムラウトは、紀元500年頃に北海周辺で発生し、西ゲルマン語群と北ゲルマン語群の全域に波及した。古英語と古ノルド語で特に傾向が強いが、ドイツ語やオランダ語でも一般的に見られる。
たとえば、英語においてfootの複数形はfeetだが、これは文献時代(古英語)以前には、ゲルマン祖語で単数*fōt、複数*fōtizだった物が、
fōtiz>fōti>fœ̄ti>fœ̄t>fēt
と変化した為とされる。この内、二番目の変化がウムラウトである。
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