ウルトラマンダイナとは1997年9月6日から1998年8月29日に放送されたウルトラシリーズの主人公の名前及び作品名である。
平成ウルトラシリーズ二作目。
概要
当初は防衛チーム以外の人物が主人公の予定だったが、人気だった前作「ウルトラマンティガ」の数年後の世界はどうかという案が出され可決。ダイナの時代設定がティガの世界の数年後、2017年となった。
開始当時は続編という要素はあまり見られなかったが第35~36話「滅びの微笑」では前作の防衛チーム『GUTS』のメンバーであるムナカタ、シンジョウ、ホリイがガッツウィングに乗りスーパーGUTSと共闘、元隊長であるイルマはシイナの部下として情報局の参謀を務め、最終三部作ではTPCプロジェクターチーフとしてヤズミが、火星では前作主人公ダイゴその妻レナと、二人の子供であるヒカリが登場するなどティガの続編という色を濃くしている。
また、「ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY」ではスーパーGUTSの面々がZEROの教官や訓練生として現れる。今作主人公のアスカはTPCの作業員として登場している。
因みに名をウルトラマンダイナと決めたのはマイ。意味は「ダイナミック」「ダイナマイト」から。他に最終話で「大好きなダイナ」と言っている。
名前の候補は他に「ウルトラマンジャイアン(ナカジマ案)」「ウルトラマンスーパーデラックス(カリヤ案)」と出たがどれも却下された。また、実写作品で青いウルトラマンが登場したのはダイナのミラクルタイプが初めてである。
最終回後は人類を守るため地球を離れ、様々な宇宙で活動を行っている模様。実際、ウルトラ銀河伝説やウルトラマンサーガなど、ウルトラマンゼロが登場する劇場版にたびたび主演している。
その他、全51話+OV作品「帰ってきたハネジロー」の中で最多出演がミジー星人。度々ダイナやスーパーGUTSの面々に倒されているが侵略しない事には星に帰れない為、コツコツとガラオンを作っている。
ストーリー
ウルトラマンティガが邪神ガタノゾーアを打ち倒し、世界を闇から救った戦いから7年が経った。
人類はネオフロンティア時代と呼ばれる宇宙開発の時代を迎え、その勢いは火星に基地を築くほどにまで活発化していた。
地球平和連合TPCの隊員養成機関ZEROの訓練生アスカ・シンは、スーパーGUTS隊員との模擬戦の最中に謎の生命体スフィアの襲撃を受ける。
スフィアとの戦闘の末、撃墜されたアスカは宇宙に放り出されてしまう。
「死ぬかもしれない…」
そう思った彼の脳裏には行方不明になった父の姿が浮かんだ。
父が見たという光、それにたどり着くまでは生き続けたい。強い意志を見せたアスカは謎の光に包まれた。
その後、無事救助されたアスカは訓練中に見せた腕を買われたのか、それとも宇宙に投げ出されながらも生き延びた強運を買われたのか、TPCの特捜チーム・スーパーGUTSに配属されることになった。
それから直ぐの事、TPCの火星基地が多数のスフィアとスフィア合成獣ダランビアによる襲撃を受ける。
その襲撃のタイミングはTPCのフカミ総監の基地視察と一致しており、まるで人類の宇宙進出を阻もうとしているかのようだった。
救援のために火星に向かうスーパーGUTSだが、未知の存在であるスフィアに手間取り、ダランビアに単機で攻撃を試みたアスカもあっさりと撃墜されてしまう。
だが、アスカは諦めるという事をしなかった。猛攻を続けるダランビア相手に無謀にもガッツブラスターを振り上げ突進していく。眼の前で炸裂する炎や爆風に吹き飛ばされながらアスカは叫んだ。
「俺は諦めないぞ!絶対に諦めるかあぁぁあぁっ!!」
その時だった、眩い光がアスカを包み込むのは。
光が柱になり姿を現したのは、過去地球を救ったウルトラマンティガにそっくりな巨人だった。
(第1話~2話 引用)
最終話までの間、アスカは様々な苦難や悩み、痛みを知る。人とは何か、宇宙とはなんなのか。父が目指していたのは何処なのか…。
個人プレーばかりだったアスカが徐々に仲間たちに打ち解けていき共闘し、またウルトラマンダイナとして人類と地球の危機に立ち向かっていく。シリーズを通していくとアスカが成長していく様が解る話もある。
名作と名高い第20話「少年宇宙人」では、自分が宇宙人だと知り戸惑う少年悟(ラセスタ星人/崎本大海)を諭し旅立たせている。
「君の未来は、君が、君の手で作っていくんだ」
解らない未来に不安を抱き、どうすればいいと悩む悟に掛けられた言葉である。
またアスカ自身ダイナに変身する能力について悩んでいる。何故自分なのだろう、自分が人間でない者に変身する事を知られてしまったら…、
最終話でヒビキにどうして言ってくれなかったと問われたアスカは自分は照れ屋だからとその固い場を和ましたが、本当は怖かったのだとリョウに漏らしている。
タイプチェンジ
ダイナは「フラッシュ」「ミラクル」「ストロング」と状況に応じた3つのタイプがあるが、それぞれ1度に1回しかタイプチェンジが行えない。
その為、基本のフラッシュからミラクル、またはストロングには変身できるが、ミラクルからストロング、またその逆への変身は行えない(フラッシュへ戻る事は可能)
1度しかタイプチェンジを行えない為苦戦する事も度々あった。
タイプ | 飛行速度 | 走行速度 | 水中速度 | ジャンプ力 | 握力 |
フラッシュ | マッハ8 | マッハ3 | マッハ2 | 1,000m | 60,000t |
ミラクル | マッハ10 | マッハ5 | マッハ3 | 1,500m | 40,000t |
ストロング | マッハ5 | マッハ2.5 | マッハ1 | 800m | 90,000t |
フラッシュタイプ
所謂ノーマルタイプ。一番バランスが良く、バリエーション豊かな光線技を多く持つ。
ミラクルタイプ
青き巨人は超能力戦士、の如くサイキック能力を極めたタイプ。透視能力や物体移動、分身能力などスピードと飛行能力に長けている。
ただ、スタミナやパワーが低い為、エネルギー消耗が激しいのが難点。
ストロングタイプ
赤いダイナは力の戦士、の如く怪力で格闘技に秀でたタイプ。パンチやキックの威力が高く、活躍する場も多い。
スフィア
シリーズを通して度々登場してくる謎の生命体スフィア。その一つ一つ自体には大した力は無いが、幾重にも積み重なり岩石や溶岩、人造ウルトラマンに融合しスフィア合成獣となって襲ってくる。
形状は様々で、UFOみたいな物から甲殻類の様な物、2連の変わり種までいる。最終三部作では惑星をも取り込んでしまう巨大なスフィア「グランスフィア」が登場した。
関連コミュニティ
関連項目
- 特撮
- 特撮作品一覧
- ウルトラマン
- 平成ウルトラシリーズ
- 大怪獣バトル - 劇場版「ウルトラ銀河伝説」にて出演
- ウルトラマンサーガ - ダイナ最終回から15年後の別宇宙が舞台。ダイナおよびアスカも出演
- ウルトラマンデッカー - ダイナ放映25周年記念作品。双方の前作に当たる「ウルトラマンティガ→ウルトラマントリガー」同様作品世界が繋がっている。
- つるの剛士
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