曖昧さ回避
本記事に著作権侵害行為を勧奨、ないし適切な手続きに基づく著作権の行使(許諾を得ない二次創作物の削除を含む)を否定する意図はありません。念のため。 |
概要
エアコーストとは、2012年12月頃に起こった創価学会による発信者情報開示請求騒動、2013年1月に起こったある動画に対する運営の大規模な逆工作、そして同年4月より始まったエア本動画の一斉権利者削除の総称である。
これとほぼ同時期に創価学会員である星野康二氏がドワンゴ社外取締役に就任し、更に創価学会が支持母体である公明党の公式チャンネルが開設され、更に更に「SOKAチャンネルVOD」サービスが開始されたが、エアコーストとの関連性は不明である。
別名:S作戦(サイレントさくせん)。この別名は、創価学会自らが投稿者に対し開示請求の申請を行うことにより投稿者自身が動画を削除、すなわち「完成」させる事例が多数発生、そのことにより創価学会が自身の名前を出さずに動画を削除する様(実際には一部のユーザーによって公にされたが)から来ていると思われる。他にもC作戦と呼ばれる場合がある。
ちなみに「エアコースト」の語源は、かつてナチスがユダヤ人の大量虐殺を行った「ホロコースト」と、2012年7月にホモたち(淫夢界隈)に衝撃を与えた「ホモコースト」からきている。
著作権者(創価学会)や著作者人格権保有者(シナノ企画)の許諾を得ない二次創作物、特に著作物の一部または全部を使用した作品については著作権(複製権、翻案権、同一性保持権)の侵害に当たる場合があり、著作権者から申し立てがあった場合、著作権侵害としてそれらの投稿物の削除を行うこと及び、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)に基づく発信者情報開示請求は適切な手続きに則って行われる以上正当な権利の行使であることを申し述べておく。(2022年9月現在、創価学会関連動画のアップロード及びそれらを使用したMADによる逮捕者がでた事例はない模様)
経緯
経緯について簡単にまとめてみたのでどうぞ。事の発端は2012年の10月から始まる。
出典:頭がパーン@ウィキ - 頭がパーンの軌跡 parn3 / 頭がパーンの軌跡 parn4
2012年
10月23日
2008年に投稿された『【久本雅美・頭がパーン】 元ネタフル 権利者削除用動画』が宗教法人創価学会からの申立により著作権侵害として削除される。対象物が『㈱シナノ企画のビデオ「すばらしきわが人生 part2」』だったことからシナノ企画も動画削除に関与していた事が発覚。その為、4年ぶりのシナノ企画による完成と言わんばかりに動画の増殖が始まった。全てはここから始まった。
11月14日
スタジオジブリの社長で学会員の星野康二がドワンゴの幹部に移動する事が決まる。しかし、発覚することがなく話題にはならなかった。
12月6日 → 発信者情報開示請求第1波
エア本関連の動画を投稿しているユーザーの元に、自己のIPや個人情報の開示を要求するメール(以下、開示請求メール)が届く。この情報は素材たる動画の権利者・創価学会に向けて公表するというのだ。ただ、この時点では届いたのは少数のユーザーであったため、そんなに騒ぎにならなかった。
12月19日 → 星野康二ドワンゴ社外取締役就任
星野康二がドワンゴ社外取締役として書類上正式に就任。しかし、話題にならず。
12月28日 → 発信者情報開示請求第2波
少数のユーザーに届けられた開示請求メールが多くのエア本関連のユーザーに届く。当然、これにエア本民は非常に驚き、エア本スレの勢いはとんでもないものになった。
2013年
1月18日 → 発信者情報開示請求第3波
開示請求メールがさらに多くのユーザーへ送信される。この影響により、自分は開示されたくないと多くのユーザーがエア本関連のMADを自主削除する。多くのエア本MADが視聴不可となる。
1月21日 → 運営による大規模な逆工作
『ニコニコ運営の親会社ドワンゴの幹部に創価学会員が就任していた』が投稿される。これは12月あたりではあまり話題とならなかった星野康二氏のドワンゴ社外取締役就任についてまとめた動画である。
しかし、総合ランキングにこの動画が上がった途端に運営が動画の逆工作を開始する。これにより再生数等が激減。
4月16日 → 公明党チャンネル開設
まさかの「公明党チャンネル」開設。初の公式生放送が開始されたが運営によるNG語録対策により、ろくにコメントができない状態であった。また、運営や学会員によると思われるサクラコメントが頻発。
4月中旬頃 → エア本関連動画大量削除第1波
創価学会によるエア本関連動画大量削除が始まる。これまでにも、一部の動画が創価学会名義で削除されたことはあったが、これほどの一斉削除は権利者名表示開始前以来である。学会に著作権があるものは軒並み削除される。
5月後半頃 → エア本関連動画大量削除第2波
エア本関連動画の大量削除がますます進行。ほとんどの名作が削除される。
7月後半頃 → 開示請求第4波・大量削除第3波
7月の前半に動画の大量削除が収まっていたが再び大量削除が活発化する。さらに、開示請求も活発化し音声利用でも開示請求メールが届くなど基準が厳しくなる。
10月22日
創価学会がGMOインターネットに対して起こした、発信者情報開示請求に対して、東京地裁で判決が言い渡される。もちろん、結果は創価学会の勝訴となる。判決文には、動画に関する詳細記述があり、法廷内でエア本動画、およびすばわが本編が流れた可能性が。「頭がパーン」は東京地裁公認になる。
10月25日
上記判決に続いて、創価学会及びシナノ企画がKDDIに対して起こした、発信者情報開示請求に対して、東京地裁で判決が言い渡される。結果は創価学会及びシナノ企画の勝訴。
2014年
3月14日
シナノ企画がソフトバンクBBに対して起こした、発信者情報開示請求に対して、東京地裁で判決が言い渡される。結果はシナノ企画の勝訴。
7月20日 → 「SOKAチャンネルVOD」の存在発覚
Twitterの情報により「SOKAチャンネルVOD」なるサービスの存在が明らかになる。そのサービスの開始時期(2013年10月)が、開示請求によりエア本関連動画が一掃された後であり、騒動の原因がこのサービス開始のためではないかという憶測もある。ちなみに、視聴するためには、会館や個人宅に設置した専用のSTB(セットトップボックス)がないと視聴できない。つまり、学会員でないと視聴できない。
2015年
12月某日 → エア本関連動画大量削除第4波
釣り動画など偽装工作された動画のほとんどが削除される。また、日蓮正宗のビデオと思われる「痴呆との遭遇」の本編も創価学会からの著作権侵害申立により削除される。そのビデオの中にシナノ企画が著作権を保有するシーンがあるのが原因らしい。
2016年
7月24日 → 発信者情報開示請求第5波
エア本スレに開示請求情報が書き込まれた(画像証拠があるので信憑性が高い)。今回は多数のエア本動画の再UPを行ってきたユーザーを中心に開示請求が行われ、今回の開示請求情報で第3波の時と同様に多くのユーザーが活動を自粛。
9月23日~12月21日
暫くは動画削除が収まっていたが、9月後半、10月中旬、12月中旬に一斉削除が行われ、これまでに本編の削除しか確認されなかったものも削除。ほぼ全滅。
2017年・2018年
17年4月24日~18年2月8日
4月後半、5月後半にも動画が削除され、動画を大量に投稿したユーザーには開示請求が引き続き行われているようだ。以降にも持続的に削除は続けた。あと、パーンアップローダーと言うuxgetuploaderのファイルで開示請求をもらった事例が新しく発生した。ニコニコ動画の外での開示は初めて。
18年2月以後
2月8日の動画削除を起点で削除と開示がまた止まった。YouTubeからの削除はちょっとあったけどニコニコにはもう消されないようだった。でも何時に削除と開示がまた始まるかは誰も知らないから、ほとんどの投稿者はシナノフリーなどの対策をやめなかった。でもやっぱり消されないから合作が投稿されたりした。
11月4日~11月12日
当年4月にあった再うp動画の削除を初めに当年の誕生祭の動画が20件ぐらい消されたりした。まだ開示された人は見えない。
発信者情報開示請求
2012年12月から始まり現在も続いていると思われる、プロバイダ責任制限法に基づく開示請求である。
同意しない場合は回答書に書いて郵送することになっているが、著作権を侵害している時点で発信者情報は無条件で開示される。
投稿者側の僅かな希望を利用し開示請求を行う創価弁護士に功徳の実証が・・・。
「運営側に創価学会の代表者に近い人間がいる時点でIP情報はアップロードを行った時点で創価学会側に判明されていた可能性は高い」という声もある。
▼発信者情報の開示に関する通知 | ▼発信者情報発信に関する通知書 |
▼意見照会文書及び回答書
この発信者情報開示請求については、エア本MAD作者を引退へ追い込みこれ以上エア本MADを増やさないと同時に自ら手を加えずに多くの動画を自主削除させ、さらに「消すと増える」という恐怖の大量増殖を極力抑えるという目的があったのではないかと思われる。
発信者情報開示+自主削除(完成)、まさにダブル☆コンボじゃない!
関連動画
運営による大規模逆工作
2013年1月21日に投稿された動画の運営による大規模逆工作。現在は行われていない。
ドワンゴの社外取締役に創価学会員である星野康二氏が就任していた事と、前述の発信者情報開示請求とは何か関係があるのではという内容の動画であり、一時期再生数は60万を超えた。しかしその後、運営が逆工作を実施し再生数が一気に4万に減少する。さらに、学会員によるものと思われる荒らしコメントが飛び交い、動画が荒れに荒れてしまった。また、これにより創価学会からの開示請求を恐れた多くのユーザーがプレミアム会員を解約する。
なお、プレミアム解約について、たとえプレミアムを解約しようが一般会員でも開示請求があればIPアドレスやメールアドレスが開示されることを念頭においていてほしい。また、発信者情報開示の際にクレジットカードの情報が発信されることは無いので安心(?)していただきたい。
関連動画
エア本動画一斉削除
2013年4月中旬より起こり始めた。現在も続いている。
以前の削除は・・・
>この動画は宗教法人創価学会の申立により、著作権侵害として削除されました。
となっていたが、今回の一斉削除では・・・
>この動画は創価学会の申立により、著作権侵害として削除されました。
という風に、「宗教法人創価学会」ではなく「創価学会」名義で消している。(開示請求でもこの名義だった)
また、対象物もさまざまであり・・・
とシナノ企画が制作したビデオが対象となっている動画もあれば・・・・
>対象物: 聖教新聞に掲載された写真など
>対象物: 0:26の写真など当会の機関紙である聖教新聞に掲載された当会所有の写真
>対象物: DVD 「民衆の歌」
など、聖教新聞に掲載された画像や、学会のDVDが対象となった動画もあった。
さらには、対象物を打ち間違いもあった。
>対象物: ビデオ「すばらしき わか人生Part2」 ×わか人生→○わが人生
>対象物: ビデオ「Feature2」 ×Feature2→○Future2
ISP各社に対する発信者情報開示請求訴訟
これは創価学会がGMOインターネットとKDDI、ソフトバンクBB(以下、ISP各社)に対して、動画を投稿した発信者情報の開示請求を起こしていた裁判であり、いずれもすでに判決が言い渡されている。
多少勘違いしている者もいるため詳しい内容を説明すると、創価学会が著作権侵害を理由に、ISP各社に対して発信者情報の開示請求を求めたのだが、ISP各社はそれに応じなかったため(開示に応じなかった理由は不明である)創価学会が発信者情報開示を求めて裁判を起こしたのである。
当然、この裁判では創価学会側の勝訴が決まり、敗訴したISP各社には動画投稿者の発信者情報の開示と裁判費用の負担が命じられた。(すなわち、エア本作品のアップロードが法的にも違法であると認められた。)
▼ GMOインターネットに対する裁判で対象となった動画はこちら
※動画については犬HKアーカイブ久先生によって再UPされている。 (削除済み)
判決文の一般公開PDF文書
- 平成25年(ワ)第15365号 発信者情報開示請求事件 - 被告:GMOインターネット
- 平成25年(ワ)第15969号 発信者情報開示請求事件 - 被告:KDDI
- 平成25年(ワ)第15970号 発信者情報開示請求事件 - 被告:KDDI
- 平成25年(ワ)第26251号 発信者情報開示請求事件 - 被告:ソフトバンクBB
各ネットニュースで取り上げられる事態に
これについてはネットニュースサイト(開示請求裁判の被告であったGMOインターネットが運営する「読めるモ」も含む)にて大きく取り上げられネット中に知られる事となる。
※以下のリンクは全てウェブ魚拓リンクである。
- 久本雅美「頭がバーン」のMADで創価学会が情報開示請求、地裁認める|ニュース&エンタメ情報『読めるモ』
- ニコ動「頭がパーン」MADアップロード主の情報、地裁が開示命令 創価学会の請求認める - ITmedia ニュース
- 久本雅美「頭がパーン」動画で創価学会が情報開示請求 - ねとらぼ
- 久本雅美「頭がパーン」動画で創価学会が情報開示請求 - ライブドアニュース
- ニコ動「頭がパーン」MADアップロード主の情報、地裁が開示命令 創価学会の請求認める (ITmedia ニュース) - Yahoo!ニュース
- 久本雅美「頭がパーン」動画で創価学会が情報開示請求 - Ameba News [アメーバニュース]
- 久本雅美「頭がパーン」動画で創価学会が情報開示請求 - Infoseek ニュース
- 『ニコニコ動画』に久本雅美の動画を公開 宗教団体が著作権侵害として訴える - ガジェット通信
- 久本雅美「頭パーン」動画に創価学会が警告も......ネットはお祭り騒ぎで拡散中!? - 日刊サイゾー
さらにニコニコニュースでも他サイトの転載ではあるものの取り上げられている。
- 久本雅美「頭がパーン」動画で創価学会が情報開示請求 - 「ねとらぼ」から転載
- ニコ動「頭がパーン」MADアップロード主の情報、地裁が開示命令 創価学会の請求認める - 「ITmedia ニュース」から転載
- 『ニコニコ動画』に久本雅美の動画を公開 宗教団体が著作権侵害として訴える - 「ガジェット通信」から転載
- 久本雅美「頭パーン」動画に創価学会が警告も......ネットはお祭り騒ぎで拡散中!? - 「日刊サイゾー」から転載
また第三者が作成したNAVERまとめもあるのでそちらを見るのもよい。
注意事項 【必読】
エア本といえば「消すと増える」という理論に基づく大量増殖が有名だが、削除された動画を再うpする行為も「著作権侵害」に当たる行為であり、削除や開示請求の対象となる。
エアコースト当初は「必須アモト酸」や「創価学会」などのタグをつけると消されやすいなどの声があったため、対策タグとして「Air book」などのタグが使用されていたが、こちらも削除されてしまうどころか、エア本を連想させるようなタグが全くない動画も削除された事例があるため、学会員複数でくまなく捜索しているもしくはSMILEVIDEOライツコントロールプログラムを使用していると思われる。
たとえ入念に削除対策を行ったとしても、いつか必ず削除されるであろう。また、映像だけでなく音声や静止画も削除や開示請求の対象となることや、法的にも違法であると認められたため、今後、学会やシナノ企画の著作物をMADに使うことはほぼ不可能に近い。
エア本MADを作ろうと思っている方へ
もし、エア本MADを作りたいのであれば、学会が権利を保有していない映像素材または音声素材を使うとよいだろう(もっとも、学会が権利を保有していない素材でも他の著作権者によって削除される可能性はあるが)。
なお、2020年3月頃からは擬似本さん(手描き素材)の削除が確認されている。流石に開示例は出されていないが、アカウントがパーンしてしまう可能性があるので、TV番組などのシナフリ実写素材の使用を強く勧める。
開示請求を行った弁護士の方々及び弁護士事務所一覧
もし、創価学会という事を気にしないのであれば一度依頼をしてみるのもいいだろう。彼らの力を借りれば著作権問題だけではなくインターネット上の不特定多数の誹謗中傷なども創価学会という後ろ盾があるため解決ができる可能性が高くなる・・・かもしれない。
なお、新麹町法律事務所では無料電話相談やメルマガ配信を行っており、「3分間ワンポイント法律相談」という書籍をamazonなどで発売している。興味があれば購入して読んでみるのもいいだろう。ただし、決していたずら電話や本を見ていないのにamazonにレビューを書き込む等はしないように。高額の仏壇を記念品として事務所に送りつける、事務所に突撃訪問する、弁護士に対して殺害予告を行う等の行為はもっての他である。弁護士事務所の業務に支障が出るため、報復したい気持ちがあるかもしれないが絶対にやらないでいただきたい。
※上記に上げた2つの事務所は創価学会側として裁判を行っている実績のある弁護士事務所なので暇のある方は是非調べてみるといいだろう。
最後に・・・
もし、エア本民側が何度もアップロードを続けるのであれば、創価学会側も弁護士事務所の数を増やし応戦する可能性が高い。他の削除基準が厳しい動画に対しても言えることだが、決して著作権者側(創価学会)が著作権侵害だと判断できるものをアップロードしないように。(なおこの件で二次創作であっても著作権侵害にあたると法的に認められたため他の権利者も法的手段に踏み切る可能性もある。)
関連チャンネル&コミュニティ
関連項目
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