エイベックス・グループ(Avex Group)とは、持株会社「エイベックス株式会社」を筆頭とした日本の企業グループである。
社名は「Audio & Visual EXpert」(=音楽と映像の専門家)の頭文字をつなげたもの。
概要
エイベックス株式会社(Avex Inc.)は、エイベックス・グループの持株会社。日本の大手レコード会社。
主に、製品の規格品番は「AV」からはじまる。
1988年、神奈川県横浜市でレンタルレコード店を経営していた松浦勝人などが中心となって設立。当初は輸入レコードやCDを卸売する会社として創業した。
現在は、松浦が会長を務める他に、社長兼CEOの黒岩克己、CFOの林真司という代表取締役3人体制で経営している。
1995年に日本レコード協会正会員加盟が認められてメジャーレーベル化。1997年10月にエイベックス・ディストリビューション=現エイベックス・マーケティング社を立ち上げ、それまで日本クラウンや東芝EMIに委託していた販売流通網が、翌1998年4月から自社内で完結させられるようになった。
意外と知られていないが、2001年に関連法令が改訂されたことを受けて、音楽著作権管理を目的とした関連会社・NexTone[ネクストーン]を設立。管理を委託された作品を、ゲームなどでの二次利用、配信サービスに仲介する業務も行っている。
インディーズで活動するミュージシャンの販売委託もこなしており、2011年以降のhitomiのCDは当社流通ながら、発売元は自前のインディーズレーベルだったりする。また、VAMPS初期の作品や、クレイジーケンバンドのアルバムの一部も販売を請け負った。
TRFや安室奈美恵そしてglobeなどの小室プロデュース作品が基礎をつくり、 浜崎あゆみを主力とし、レコード業界での一大勢力を築き上げた。
しかし、2000年代に入るとCD市場の縮小や小室ブームの終焉などもあり、急成長に急ブレーキがかかりマイナス成長に転じる。2020年末に、南青山の自社ビルをカナダの不動産ファンドへ売却した上で使用を続ける旨の報道が行われると、コロナ禍でライヴもままならなくなった会社がついに危なくなったかと注目が集まった。
音楽以外では、アニメ・特撮作品の分野にも積極的で、avex modeレーベルを持つ。(2014年4月よりエイベックス・ピクチャーズへ移行)
アニメでは『ワンピース』、『星のカービィ』、『School Days』、『頭文字D』など、
特撮では『龍騎』以降の平成仮面ライダーシリーズや、『電光超人グリッドマン』などのビデオソフト化、製作に関わる。
特に、アニメ『星のカービィ』ではDVD未収録の回がニコニコ動画で削除されており、「削除するぐらいならDVD販売しろ!!」と不満の声も。
近年では、音楽配信サービス「ミュゥモ」をエイベックス・マーケティングが独自で立ち上げたり、
iTunes Storeに楽曲を提供したり、楽曲やPVのネット配信に先行的に積極的な企業である。
かつてはニワンゴの親会社であったドワンゴの筆頭株主であった(大事なことなので二回言いました)
公式動画を提供するなど、ニコニコ動画には協力的な関係だったが、2014年12月に資本関係を解消した(avex公式を参照)。
成長・打撃・無理やりな商売
2chなどでは、大して実力のないアーティストをごり押しで売り出す企業とみなされる向きが強く、事実・憶測混ざった理由から嫌われている。
(例:EXILEの異様なベストアルバム発売回数、ICONIQなど一切知名度がない新人の猛プッシュ)
数多くのアーティストを抱えながらもそのほとんどが莫大な赤字を生んでおり、少数のヒットに恵まれたアーティストの売り上げによってそれをカバーするという危うい経営体制である。90年代~00年代初頭は、ミリオン・ダブルミリオンを次々と飛ばすビッグネーム(例:安室奈美恵、TRF、globe、浜崎あゆみ)を次々と生み出したため、この体制でも会社は一貫して成長路線だったが、00年代半ば頃、CDが売れなくなったあたりから急激に赤字体質に陥り、一転して縮小路線に転換。なりふり構わぬ、前述のような、人によっては邪道とも呼ぶ経営を行うようになってきている。
プロデュースするアーティストの数が他社とは比べ物にならないほど多く、毎年かなりの新人がデビューしては2,3年で消えていくというプロデュース体制も、これらの体質からきているものといえる。
ニコニコとの著作物使用許諾包括契約について
2010年12月20日、「ニコラジ」に当時社長だった松浦が出演、下記アーティストをはじめ、avexに所属、または原盤保有権がある音楽作品を、ニコニコの中でなら、remix、MAD、作業用BGMなどの素材として好きに遊んでもいいという契約をドワンゴと締結、2011年2月中の適用開始を目標に手続きを進めていることを明かした。2011年3月1日に正式発効。
(参考記事)
これまでグレーゾーンであり、削除対象にもなりえた動画たちだが、avex所有の楽曲を含むものについては、公的に認可されるというものである。
ただし、マネージメント事務所からの肖像権侵害の申立て、avexに所属していない時期の作品の原盤権未移行などの理由で削除される場合もあることには注意が必要。
利用可能な曲に関しては、「原盤使用許諾楽曲」もしくは「許諾楽曲検索」の記事からリンクされているデータベースを参照されたし。
主な所属アーティスト
リストは2021年6月現在。並びはデビュー、もしくは移籍加入が早い順。
歌手活動を主としないタレントなどは「エイベックス・マネジメント」を参照。
現在所属中のアーティスト
- TRF
- globe ※2016年以降休止中
- 相川七瀬
- Every Little Thing
- 東京スカパラダイスオーケストラ
- DA PUMP
- 三浦大知(Folder時代から通算)
- 浜崎あゆみ
- m-flo
- 島谷ひとみ
- Do As Infinity
- 倖田來未
- 大塚愛
- LUNA SEAメンバーのソロ作品[1]
- 東方神起
- AAA(歌手)
- MONKEY MAJIK
- 大沢伸一
- 後藤真希
- 氣志團
- 東京女子流
- SUPER☆GiRLS
- 小室哲哉[2]
- マーティ・フリードマン
- SKE48
- ケツメイシ
- TM NETWORK
- 林部智史
- ジャニーズ事務所所属
- LDH JAPAN所属
- WACK所属
かつて所属していたアーティスト
移籍、解散などの表明が早い順に列挙。
- 忌野清志郎
- 桃井はるこ
- 矢島美容室
- 槇原敬之
- hitomi
- alan
- SPEED
- m.o.v.e
- GIRL NEXT DOOR
- the pillows
- デーモン閣下
- Dream5
- 安藤裕子
- Acid Black Cherry
- 安室奈美恵
- タッキー&翼
- Janne Da Arc ※2007年から休止状態だったが、正式な解散を表明したのが2019年
- E-girls
- 柏木由紀 ※2021年よりソロ活動もキングレコードへ移管
主なグループ会社
- エイベックス・エンタテインメント株式会社(音楽・映像コンテンツの企画・制作)
- エイベックス・ピクチャーズ株式会社(アニメ作品を中心とした映像コンテンツの企画・制作)
- エイベックス・マネジメント株式会社 (アーティスト、タレント、スポーツ選手のマネジメント)
- エイベックス・ヴァンガード株式会社 (アーティスト、タレントのマネジメント)
- エイベックス・マーケティング株式会社 (音楽・映像コンテンツのパッケージ販売、デジタル配信など)
- エイベックス・プランニング&デベロップメント株式会社 (人材育成事業、スクール事業、店舗開発事業など)
- エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ株式会社 (コンサート企画・制作・運営など)
- エイベックス通信放送
- エイベックス・クラシックス・インターナショナル株式会社
- Para.TV
- エイベックス・ミュージック・パブリッシング
- UULA
- Avex International Holdings Ltd.
- tearbridge production
- プラチナムプロダクション
- プラチナム・パスポート
なお、「エイベックス・エアロスペース・コーポレーション」並びに
エイベックス(切削・研磨加工)は、当社とは一切無関係である。
旧グループ会社
かつての関連会社
レーベル
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旧レーベル
ENT |
削除状況
説明文に表示される権利者の表記は「エイベックスホールディングス株式会社」である (Google検索結果)。
動画 | 詳細 |
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Janne Da Arc ・ ABC 【作業用BGM】 | 本編丸上げ |
関連動画
avex公式を参照。
関連項目
外部リンク
- エイベックス株式会社
- avex network - アーティスト情報など
- avex movie - 映像情報
脚注
- *バンド全体では、一時解散後の2007年にトリビュートアルバムと、一夜限りの復活ライヴを収録したDVDをエイベックスから発売した以外は、2010年の活動再開後も一貫してユニバーサルミュージック所属である。
- *1995年からglobeとして所属していたが、ソロ名義では2011年のアルバム『Digitalian is Eating Breakfast 2』までリリースがなかった。
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