エックハルト単語

1件
エックハルト
1.8千文字の記事
  • 0
  • 0pt
掲示板へ

エックハルト(Eckhart)とは、以下のものをす。

  1. ドイツ系の姓名。
    1. マイスター・エックハルト - 中世ドイツキリスト教学者。
    2. エックハルト・トール - 現代カナダスピリチュアル系著述
  2. 銀河英雄伝説」の登場人物。
    1. ゴールデンバウム朝銀河帝国初期の貴族
    2. 詳細不明の(おそらく)人物。戦略論について何らかの著述を残したと考えられる。

当記事では2-Ⅰ.のエックハルトについて記述する。

概要

ゴールデンバウム朝銀河帝国貴族子爵のち伯爵
青年時代には精悍な外見の持ちであったが、晩年には肥満した権義者となった。

第4代皇帝オトフリート1世の政務秘書官として権を得、宮中の官職を累進してつづくカスパーの時代まで宮廷に強い権ふるったが、増長のあげくついに奸臣として誅殺された。

経歴

皇帝オトフリート1世の時代

灰色皇帝”とあだなされる皇帝オトフリート1世は謹厳な君ではあったが、極端に前例を尊重する保守主義者であり、なによりも独創や構想にまったく欠けていた。ゆえに君に代わり、連日のスケジュールを組み立てる役を担ったのが、皇帝政務秘書官の任にあったエックハルト子爵であった。

決められた予定を守したがる皇帝スケジュール作成という職務は、すなわち皇帝の全行動を管理する立場そのものであり、しだいにエックハルトはきわめて強い権限と責任を握るようになっていった。やがてエックハルトは枢密顧問官と皇宮事務総長を兼帯して御前会議書記の座を占めるようになり、そのいっぽうでオトフリート1世がその傀儡にすぎなくなっているのがにも明らかであった。

かくしてエックハルトは、皇帝の実として摂政の座についたノイエ・シュタウフェンヨアヒムとも、のちに行政府の首位者として権を握った務尚書リヒテンラーデ侯クラウスとも異なるかたちで、宮中にあって皇帝の実務一般を握することによって政を断するようになったのである。

やがてオトフリートは群臣の感動につつまれながら崩御し、位は若きカスパーへと遷る。

皇帝カスパーの時代

カスパーは幼い頃にこそ高い知性を持っていたようであるが、エックハルトの専横への反発のためにその才を隠したものか、26歳で冠を戴く頃までに才気は薄れ、同様にエックハルトの傀儡となっていた。エックハルトは伯爵爵位をすすめており、政の実権をにぎり、庫を私物化し、その勢威は追従者が”準皇帝陛下”と冗談を飛ばすほどであった。

におぼれたエックハルトは当時すでに実質的な政の導者としての責任感と手腕の双方を衰滅させてしまっていたが、自身の権維持のためのセンスはまだ十分に残しており、自身の父親似に肥えたOVAではフレデリカみたいだったけど)カスパー皇后として立て、ついに室の外戚、次代皇帝の外祖の地位を手に入れようとした。それはかつての日本朝廷であれば”准三宮”を宣下されてしかるべき、まさに”準皇帝陛下”の冗談も遠からじ、というほどの立場であった。

しかし今回ばかりは、彼の権の前に意外な障害が立ちはだかった。と異なり芸術を好んだカスパーの、合唱隊の少年への情である。カスパー14歳カストラート、フロリアン少年を寵愛しており、他のことであればエックハルトの言に々諾々と従うところ、フロリアンと別れろという要にだけは、説得しようが脅迫しようが受け入れようとしなかったのだ。

エックハルトはしびれをきらせ、兵士を引き連れて皇宮に乗り込みフロリアンを殺しようという挙に出る。しかし、そこには政を専断するエックハルトをかねて憎んでいたリスナー男爵皇帝より意をうけ、一隊をひきいて待ち構えていた。そしてエックハルトは、皇宮内の”野いばらの間”に足を踏み入れた間、”奸臣誅殺”の弾に斃れたのである。ときにカスパー即位よりちょうど一年、当の皇帝自身、混乱の中で退位宣言書を置いて行方をくらましており、エックハルトの専横の終焉とともにその治世も終わりを告げることとなった。

そして140日の位を挟んで第6代皇帝ユリウスが即位すると、政は摂政フランツ・オットー皇太子の手によって刷新され、綱紀の粛正とともにエックハルトが残した弊あらためられることとなる。

関連動画

関連項目

【スポンサーリンク】

  • 0
  • 0pt
記事編集 編集履歴を閲覧

ニコニ広告で宣伝された記事

高梨あい (単) 記事と一緒に動画もおすすめ!
提供: 政宗
もっと見る

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

エックハルト

1 ななしのよっしん
2019/06/01(土) 06:41:38 ID: 8r1zR+1GYl
ロリアン暗殺を子分だけに任せず自分も乗り込んだあたりはちょっと意外だった
危険も伴うだろうに

それとも自分の顔でも邪魔しないだろと増長してたんだろうか
👍
高評価
0
👎
低評価
0
2 ななしのよっしん
2019/06/01(土) 06:59:08 ID: bO42dTl06L
もっとスマートに殺とか試みる方がらしいし、事件の日は皇宮内に当たり前に軍が闊歩してる上ににとっても頭痛の種だったであろうカスパーまで姿を消してる(皇帝の意を受けた、は言ったもん勝ちだし、そもそもどこへ姿をくらませられるというのだ)。
勘ぐろうと思えばいくらでも勘ぐれるし、皇帝もろとろ……じゃね?
👍
高評価
0
👎
低評価
0
3 ななしのよっしん
2019/06/04(火) 21:01:24 ID: kGSNocmY8q
カストラート少年を始末しようとして逆に始末されたけど、“準皇帝陛下”と諛されてたってエピソードは“九千歳爺”と諛された明末の宦官忠賢を連想させるのも皮というか。
👍
高評価
0
👎
低評価
0
4 ななしのよっしん
2020/08/09(日) 01:07:22 ID: JmUjBmnvbC
名をめず実を取っていれば実質的にはほぼ皇帝みたいなものだったのにね
👍
高評価
0
👎
低評価
0
5 ななしのよっしん
2021/04/22(木) 15:11:50 ID: S1j4icYzpW
OVAだと「エッグハルト」にしか聞こえないので、
やはりエッグタルトを連想してしまう
👍
高評価
0
👎
低評価
0