エリック・ホブズボーム(1917~2012)とは、イギリスの歴史学者である。
概要
1917年にアレクサンドリアのユダヤ系の家に生まれた。間もなく、ウィーン、続いてベルリンに移ったが、ヒトラー政権の誕生でイギリスに亡命した。1936年にケンブリッジ大学に入学すると以前から関心を持っていた共産党に入党する。第二次世界大戦がはじまると陸軍に召集され、終戦まで軍務に復した。
やがて1956年のスターリン批判とハンガリー事件によってイギリスでは、クリストファー・ヒル、ロドニー・ヒルトン、トムスン夫妻などの脱党によって共産党歴史家グループが崩壊したが、ホブズボームはモーリス・ドッブなどと同じ残留したいくつかの例外のひとりであった。彼は言論活動をより活発にしたものの、共産党員であることはイギリス歴史界ではあまり問題視されることがないほど歴史学者として活躍したのである。
歴史学者としては思想史と運動史、事実史の統一が特徴的である。具体的な研究としては産業革命評価についての論争への参加や、「長い19世紀」と「短い20世紀」という概念、テレンス・レンジャーとの共著である『創られた伝統』が有名だろう。
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