エンとゆかりとは、しろううらやまによる4コマ漫画作品である。
概要
まんがタイムきららMAXにて2019年7月号~2021年8月号まで連載。
冒険者に憧れる少女ゆかりと、記憶喪失の剣士エンをはじめとした様々なキャラクターが織りなす、ファンタジー世界を舞台にした冒険譚。
本作の特長と言えるのは「4コマ漫画という制約の中で、その可能性を最大限に引き出した描写」であろう。言葉だけでは分からないと思うので、一例として下のツイートに貼られた画像を見てほしい。
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https://twitter.com/mangatimekirara/status/1426385590145228800
このツイートの2, 3枚目の画像には、「ガレキを蹴りつけ、魔物に向かって急降下するエン」「そんなエンを待ち受ける魔物と、次のコマで剣をぶつけ合う2人」「魔物の攻撃を受けて宙返りし、再度魔物に狙いを定めようとするエン」「(紙面上はエンの目線の先である下方向に位置する)ゆかりのことを想うエンと、それに応えるゆかり」といった一連の流れが4コマの中で流れるように描かれており、読者が無意識のうちに物語の中に入りこめる一助となっている。作中ではこのような4コマの流れを利用した仕掛けがバトルシーンを中心に多用されており、「4コマ漫画とアクションものの相性は良くない」といった固定観念を見事に打ち破ってくれている。
バトルシーン以外でも、個性的なキャラクター(男女問わず)やファンタジー世界らしい(時にらしくない)描写も本作を彩っており、ファンタジーものに慣れていない読者でも非常に読みやすい内容となっている。
余談だが、単行本1巻の帯には赤座あかりが登場している。芳文社のコミックスの帯にライバル会社の看板娘がなぜ?と思われるかもしれないが、実は作者のしろううらやま先生は過去になもり先生のアシスタントを務めた経歴があるので、決して縁もゆかりもないキャラクターというわけではない。
登場人物
主人公
- エン
- 記憶を失った剣士。
自身が「剣」と判断したものを握ると魔力のような力を発揮する。
クエスト中、悲鳴を聞いて魔物に呑み込まれたゆかりを偶然助ける。
パーティ以外の人間関係に疎かったからか、ゆかりに「友達」と呼ばれると機嫌が良くなる。 - ゆかり
- 冒険者酒場で働く少女。
冒険者の父を持っており、幼い頃から冒険者に憧れていた。
冒険者の夢は無くしたと思っていたが、エンに救われたことで夢が再燃する。
本気になると何故か顔がリアルになる。
エンの所属パーティ
- ロッソ
- パーティのリーダー。イケおじ。
ただしエン以外のメンバーからはケチだの器が小さいだの散々な言われようである。
記憶喪失で行き倒れていたエンを救った命の恩人にあたる。
魔王の復活を阻止するべく封印の鍵を集めている。 - リノ
- ロッソの幼馴染。お人好し。
回復系魔法が得意。 - ルビ
- 猫耳の人物。しっかり者。
攻撃系魔法が得意。
ゆかりの周辺人物
- かなえ
- 冒険者酒場におけるゆかりの先輩。
冒険者になりたいゆかりを心配しつつも応援している。 - アメ
- ゆかりの幼馴染でゆかりフリーク。
ゆかりのことが絡むと行動に遠慮が無くなる。
魔術の才能があり、魔術師ギルドに入会する。 - チリ
- ゆかりの友人のアイテム販売員。
田舎出身で都会に強い憧れを持つ。
ゆかりを守りたい気持ちからヒーラーギルドに入会する。 - もあ
- チリの通話友達。
年齢不詳で、ときに意味深なアドバイスをする。
王都サイド
- ローネ
- ロッソの義姉のエルフ。弟バカ。
魔王の封印を解く鍵を集めるよう王都に依頼されている。
左手に契約の魔力が宿っており、非常に強力。 - 国王
- 王都の国王。
王子時代に魔王を封印するも、自身はその処遇に納得していなかった。
魔王と決着をつけるべく、封印の解放を目論んでいる。
魔王サイド
- マクラデイン
- 魔王直属の四天王の一人。ただし四天王の中でも最弱。
冒険者体験アトラクション「暗黒の館」を運営し、才ある者を見出そうとしている。 - ミモリ
- マクラデインの部下。
お菓子を触媒にゴーレムを生み出すことができる。
魔王復活という目的を忘れ、館運営に精を出しがちなマクラデインに手を焼いている。 - 鍵の魔物
- 魔王の封印を解く鍵を持った魔物。
強い者と戦うことに喜びを覚える。 - 魔王
- 大昔に封印された魔王の2代目。
封印時に国王(当時は王子)と再び戦えるよう約束を交わす。
封印後は封印空間で悠々自適な生活を送っている。
その他
- プロト
- ロッソ、ローネの剣術の師匠。
エンに剣術の稽古をつけるようロッソに頼まれる。
顔がカメラみたいな形をしている。 - レンコ
- 盗賊ギルドのマスター。
盗賊のスキルを悪用しようとする者に対しては厳しい。
ゆかりが一人前の冒険者になれるよう特訓をつける。
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関連項目
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