エンドブレイカー!とは、トミーウォーカー三作目のPBWである。
この項では併せてTRPG版についても解説を行う。
概要
TW1無限のファンタジア終了後、一ヶ月を置いて稼働開始した。
プレイヤーは少し先の未来『エンディング』が視える冒険者『エンドブレイカー』となり、中世を思わせるファンタジーな世界を渡り歩きながら、行く先々で起こる不幸なエンディングを阻止するのがこのPBWのメインテーマとなっている。
東方を連想させる都市や特殊なギミックによる武器も存在し、技術的な制約は若干あるものの拘束感のないシステムとなっている。
システム面ではCPの廃止によるアビリティ無制限化やGUTSシステムの導入。
先の展開を予想し、メインストーリーに反映する(かも知れない)『NEXTエンドブレイカー!』に加え、各城塞都市から去る際に『永住』することも出来、プレイヤーの自由度は比較的高い作りとなっている。
商業面ではTRPG版との互換、カードゲーム化などが過去作との大きな差異として挙げられる。
主なジョブ
魔法剣士…剣士系…だけどカードも投げる。一度に多数を相手にするのもタイマンもこなせるオールラウンダー
星霊術士…星霊!きみにきめた!連れ歩きもできるよ!召喚系ジョブその2。
デモニスタ…邪(気)眼と板野サーカス、術師系では抜群の攻撃力。
魔曲使い…歌で文字通り相手をトリコにできる、バッドステータスと回復に定評のあるジョブ。
自由農夫…農夫といいつつほぼアイテム使い。鳳仙花と言いつつたねマシンガンをぶっ放す危ない人たち。
妖精騎士…可愛い妖精ちゃんと冒険したいならこれ!召喚系ジョブその3。
以下は先行公開ジョブになる。先に使いたい場合は対応のルールブックを購入しよう。
魔想紋章士…ランスブルグ直伝の紋章の力で敵を倒せ!ルールブック購入者のみ使用可能。
天誓騎士…馬にも乗れる頼れる騎士。上級ルールブック購入者のみ使用可能。
武芸者…武器を手に切ったはったの大活劇!霊峰天舞アマツカグラ購入者のみ使用可能。
神楽巫女…別名バルカン使い、猫好きにおすすめ。霊峰天舞アマツカグラ購入者のみ使用可能。
忍者…隠密行動から螺旋丸トリッキーな攻撃までお手の物。霊峰天舞アマツカグラ購入者のみ使用可能。
ソーンイーター…怪しげなデモンでソーンを操る危険なジョブ、まさかのマスカレイド化も。ソーンイーター!購入者のみ使用可能。
TRPG版 エンドブレイカー!
「終焉を終焉させる者。その名はエンドブレイカー!」
グループSNEとトミーウォーカーの共同開発による、ファンタジー世界を舞台としたテーブルトークRPG。
PC達は『エンドブレイカー』と呼ばれる特別な存在になり、他人の不幸な未来(終焉,エンディング)を見つけ、それを破壊し人々を救う活躍を行なう。
ゲームルールが非常にシンプル。且つ、TRPGとしての面白さが濃縮された作品。中でも『ダブルトリガー』ルールは、「サイコロを振る」というTRPGの醍醐味を強く楽しめるような仕組みになっている。
これは単なる初心者向けとして制作されたのではなく、著者インタビューでも語られていた「TRPG経験者が思わず初心者に勧めたくなる」ように制作された結果と考えられる。
なお、プレイするためにPBW版を遊ぶ必要はない。単体で遊ぶことが可能だ。
特徴
長所 | 短所 |
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一部の特徴は、下記にて詳しく解説を行なう。
解説
『超高速TRPG!(スピード感が溢れ、テンポ良くプレイできる)』
『掛かる時間が短く、戦闘ルールも簡単なので、オンラインセッションにも最適』
忙しい現代人の為のファンタジーTRPG。超高速と謳うだけあり、とにかく早い。TRPG経験者が一度遊べば、そのスピーティーさに驚くだろう。
シーンによっては、サイコロを振ってからの選択肢が増えるのも特徴で
「とりあえず振ってみるか」な流れにもなりやすい。
戦闘では『GUTSシステム』『BRエネミー』などのゲームルールにより、GMへの負担も最小限である。
他にも時間短縮の工夫が至る所に施されており、圧倒的なスピード感を誇っている。
TRPGコンベンションでは大方、一番早くセッションが終了するシステムである。
GMにもよるが、延長は滅多に起きない。それどころか、2シナリオ遊んでも、他のシステム1シナリオより早いことも、稀によくある。
PBWとの互換性もあるからか、PBW上の旅団(掲示板)でも卓が成立する様子である。
『とにかく安い! 基本ルールブック(新書サイズ240ページで500円!)』
『サプリメントも安く入手可能(B5版で2380円)』
ワンコインで始められるお手軽さ。それでいて世界観設定はしっかりしていて、データも大量掲載。
2~3回遊んでみて「もう少し深く遊びたい」と思ったなら、上級ルールブックの出番。スーパーキャンセルなどの新ルールで、痒いところに手が届く構造となっている。2冊一緒に買っても、一般的なTRPGシステム1冊分よりもお買い得。
『キャラクターのすり合わせがなくてもプレイ可能』
『イメージ先行でキャラクターの作成が可能』
なりきりプレイを重視したいあなたに。
このゲームは、どのようにキャラを作っても、ある程度の強さは保証されている。そのため、各自が好きなキャラクターを持ち寄ってきても大丈夫だ、問題ない。
どのようなパーティー構成であれ、セッションに致命的な支障を与えることはない。
極端な話『僧侶のみで構成されたパーティー』でも、このシステムなら通常通り遊ぶことが可能なのである。
だからといって、連携要素が全くないわけではない。寧ろ、高レベルセッションになるほど重要となる。
『マスターシーンを見せても、何ら違和感が無い』
マスターシーン――いわゆる、プレイヤーキャラクター(以下PC)が誰も登場しない、シナリオ演出用のシーン。これは「エンディングを見る」という行為でシステムによりサポートされているため、PCに自然と情報を与えることができる。
また、ボスを先に見せることが可能だ。これにより、初心者GMが陥りやすい「唐突に現れる、よくわからないラスボス」現象を回避できる。「印象付けのために、中盤で顔を出して、すぐ退場」など、そんな回りくどいこともしなくてもいいのだ!(もちろん、そうしても大丈夫ですが)
『オリジナルルール(ハウスルール)の追加が容易』
他のTRPGと比べると、やることが少なく、人によっては物足りないかもしれない。
しかし、裏を返せば『オリジナル要素・ルール』を組み込みやすいゲームでもある。
基本的なところでは『敵専用アビリティ』『オリジナルアイテム』の作成。他にも『サイコロの振り直し要素』の追加、舞台(都市国家)やゲームルールを新たに作るのもアリかもしれない。
この時、システム的に競合を起こすことが少ないのが最大の特徴であり、利点である。
もちろん、特殊なルールなどを用いなくても、シナリオを一捻りするだけで、遊びの幅は無限に広がるだろう。(これはどのTRPGにも当てはまりますが)
ルール・システム
キャラクター作成
「かんたん作成」と「通常作成」の2種類がある。いずれも短時間で作成可能。
「かんたん作成」はサンプルキャラを選択するだけで完成する。
「通常作成」はルーツ、ジョブ、武器、防具を自由に選択して作成する。選択することで、自動的に能力値とアビリティが決定する。(高レベルスタートの場合は、別途アビリティの選択(活性化)が必要)
判定について
あらゆる判定や、戦闘での攻撃や防御などには、サイコロを2つ用いる(3個以上用いる場合もある)。
ここまでは一般的なTRPGと似たような流れだが、出目の数字そのものを計算式に使わないのが特徴。
命中・防御・行動順の判定は、サイコロの“個数”で。戦闘アビリティの効果・行為判定の成否は、サイコロの“出目に対応した効果”で決まる。
(サイコロを2つ振るため、個数は普通“2個”であるが『ダブルトリガー(後述)』ルールにより、3個以上に増える可能性がある)
ダブルトリガー
このシステムの独自ルールであり、醍醐味。
判定では(通常)2個のサイコロを振る。この時「1の目はダブルトリガー」と指示されている場合(殆どの状況下で指示される)、1の目が出たら、サイコロを2個振り足す。
振り足せる個数に上限はないので、運がよければ何度もダブルトリガーが発生する。
普段、1しか出さないダイス運がアレな人も、大化けするかもしれない素敵システム。
またボス戦でGMがダブルトリガーしまくって、阿鼻叫喚となる図も稀によくある。
GUTSシステム
『闘志』の強さを表す数値。最大HPのようなもの。
受けたダメージがこの値を上回ると、一定確率でKOされてしまう。
GUTSと受けたダメージは別に扱うのがポイント。
この値はセッション中に変動する。有益な情報を入手したり、戦闘に勝利すると増加する。一般判定でファイト!の使用、回復アビリティの使用で減少する。
GUTSシステムの参考動画
ニコニコ動画における『エンドブレイカー!』
システム解説動画や、卓ゲM@Sterや東方卓遊戯・ゆっくりTRPGなどによるTRPG版の動画が主に投稿されている。セレクトカードゲーム関連の投稿は、今の所存在しない。(2012/04/05現在)
静画イラストもまだ数が少なく、今後の投稿が期待される。
関連動画
TRPG版
関連商品
TRPGルールブック・パワーアップブック
TRPGリプレイ・小説
SCG『BUILD&BREAK』
関連項目
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