エンブレムロード(Emblem Road)とは、2018年生まれのアメリカ生産・サウジアラビア調教の競走馬である。
主な勝ち鞍
2022年:キングファイサルカップ(沙G1)、サウジカップ(G1)
概要
父Quality Road、母Venturini、母の父Bernardiniという血統。父はメトロポリタンハンデキャップなどGⅠ4勝、種牡馬としても活躍馬を多数輩出している。母は未出走馬だが、その母である祖母Venturaは芝・ダートでGⅠを4勝している。母の父はトラヴァーズステークスなどGⅠ4勝やブリーダーズカップ・クラシック2着などの実績があり、種牡馬としても活躍馬を輩出していた。
2018年4月20日誕生。生産者はBrushy Hill LLC。2020年4月にアメリカにオカラ・ブリーダーズ・セール社のスプリングセールで、8万ドルで落札された。
馬主は Prince Saud Bin Salman Abdulaziz。所属はサウジアラビアのミタブ・アルムラワラ厩舎となった。
3歳(2020/2021シーズン)
2020年11月7日キングアブドゥルアジーズ競馬場のダート1200mの条件戦でデビューして3着。続く20日のキングアブドゥルアジーズ競馬場のダート1600mの未勝利戦の6馬身1/4差で圧勝して初勝利を挙げた。翌月19日のキングアブドゥルアジーズ競馬場のダート1400mの条件戦を勝利して連勝を挙げた。
2021年は1月9日キングアブドゥルアジーズ競馬場のオープン戦を勝利して3連勝。その後は、サウジダービーに出走する予定だったが、出走取消で回避している。
4歳(2021/2022シーズン)
8月28日キングアブドゥルアジーズ競馬場の条件戦から始動して2着。続いて9月上旬のタイフカップに出走してここを14馬身差という大差で圧勝した。
その後はキングアブドゥルアジーズ競馬場のオープン戦に出走して、ここ5馬身差で圧勝した。
年明けは1月15日のキングファイサルカップに出走。ここには前年の優勝馬でサウジカップでも3着の実績があるGreat Scotも出走していたが、それに1馬身差を付けて勝利。国内G1初制覇を果たした。
サウジカップ
続いて世界最高賞金を誇るサウジカップに出走。今年から国際G1に昇格したこともあり、豪華な実力馬が揃った。
- 前年の覇者でインターナショナルステークスなどG1・3勝を挙げているMishriff
- ケンタッキーダービー・ハスケルステークスを繰り上がりで優勝したMandaloun
- 昨年のチャンピオンステークスを優勝してここに挑むG1・2勝馬Sealiway
- 優勝出走権が与えられているチャンピオンズカップを6馬身差で圧勝したテーオーケインズ
- 長期の休養からの復帰戦となるハリウッドゴールドカップ優勝馬Country Grammer
- ラテンアメリカ大賞を優勝してここに臨む南米最強馬Aero Trem
- 前年のウッドワードステークスを優勝したArt Collector
- ブリーダーズカップ・ディスタフで大番狂わせを巻き起こしたマルシュロレーヌ
- G1こそ未勝利だが、芝で5連勝してここに臨むReal World
- 好走はすれど中々勝ち切れないことに定評のある善戦マンMidnight Bourbon
合計14頭もの競走馬が集結。1番人気はMishriffで2番人気がMandaloun、3番人気がテーオーケインズで、本馬はここでは荷が重すぎると判断されて12番人気であった。
レースは発馬でいきなり出遅れるての競馬。マルシュロレーヌの後ろに付けて第3コーナーで大外を回りながら進出を始める。直線ではMidnight Bourbonとの叩き合いから抜け出したCountry Grammerが先頭に立ちそのまま押し切るかと思われたが、エンブレムロードは馬場の中央ないし四部所から豪快に末脚を伸ばして、残り100mでMidnight Bourbonを交わして、残り50mでCountry Grammerを捕らえて半馬身差で優勝。国際G1初制覇と共に、創設から3回目で地元馬の優勝が果たされた。
4歳(2022年下半期)
サウジカップ優勝後はドバイワールドカップに出走せず音沙汰はなかったが、まさかのフランスへの移籍を表明。シャンティイのA&G.ボッティ厩舎に所属することになった。アメリカのブリーダーズカップ・クラシックを大目標とし、シャンティイの充実した環境で調教を行うのが大きな目的とした。
欧州初戦となったのは7月20日のヴィシー大賞に出走。初芝であったが、1番人気に支持された。しかし、勝負所で伸びを欠いて、見せ場なく後方のまま6頭立ての5着に敗れた。
その後はヨーロッパで走ることはなく、ブリーダーズカップ・クラシックにも出訴しなかった。まあ、出走したとしてもFlightlineの独壇場だったし、賢明な判断だったのかもしれない。
5歳(2022/2023シーズン)
再びサウジアラビアに戻って1月13日キングアブドゥルアジーズ競馬場の条件戦に出走。ここでは62kgという日本なら虐待扱いされそうな負担重量を背負っての出走となったが、大外から楽な手応えで徐々に進出していき、3番手に上がって直線を向かえる。鞍上が鞭を使わず軽く仕掛けてただけで先頭に立ち、そのまま4馬身差で圧勝。62kgを背負っていたとは思えない競馬でサウジカップ連覇に向けて幸先の良い勝利を手にした。
そしてサウジカップに出走して後方から追い込むも6着に敗れた。
その後はドバイワールドカップに出走。国外のダート戦で走るのはこれが初であった。レースでは中団後方に付けて最終コーナーで末脚を発揮して3着。ウシュバテソーロらの後塵を拝することとなったが、サウジアラビア国外でも十分通用する実力があることを示した。
血統表
Quality Road 2006 鹿毛 |
Elusive Quality 1993 鹿毛 |
Gone West | Mr. Prospector |
Secrettame | |||
Touch of Greatness | Hero's Honor | ||
Ivory Wand | |||
Kobla 1995 鹿毛 |
Strawberry Road | Whiskey Road | |
Giftisa | |||
Winglet | Alydar | ||
Highest Trump | |||
Venturini 2012 鹿毛 FNo.1-l |
Bernardini 2003 鹿毛 |
A.P. Indy | Seattle Slew |
Weekend Surprise | |||
Cara Rafaela | Quiet American | ||
Oil Fable | |||
Ventura 2004 黒鹿毛 |
Chester House | Mr. Prospector | |
Toussaud | |||
Estala | Be My Guest | ||
Roupala |
クロス:Mr. Prospector 4×4(12.50%)、Raise a Native 5×5×5=(9.38%)、Secretariat 5×5(6.25%)、 Northern Dancer 5×5(6.25%)
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関連項目
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