オバケのQ太郎とは、藤子不二雄(藤子・F・不二雄、藤子不二雄A)の漫画作品、又それを原作としたアニメ作品である。
概要
1964年、「週刊少年サンデー」にて連載開始。はじめは何の反応もなく、9回で連載を終了したが、その後読者の反響があり連載を再開させる。翌年の1965年には「小学館の学習雑誌」に連載を広げ、一回目のテレビアニメ化もされた。
1971年、Q太郎の弟としてO次郎を加え、再びオバQの連載を再開する。「新オバケのQ太郎」として二回目のテレビアニメ化。1973年、『劇画「オバQ」』が描かれる。以降、藤子不二雄が新作を描くことはない。
1985年、当時はドラえもんブームが起きており、「オバケのQ太郎」もシンエイ動画により三回目のアニメ化がされた。この頃、コロコロコミックから藤子両人に「オバQ」の新作を描いてくれないかという依頼が来たが、断っている。
1988年、藤子不二雄がコンビを解消。同時期にてんとう虫コミックスの増刷もストップし、2009年の「藤子・F・不二雄大全集」が刊行されるまでは、文庫本や型を変えた本さえも出ず、古本の価格はべらぼうに高騰していた。著作権の問題・不適切な表現の問題・藤子プロと藤子スタジオの不仲説などがささやかれていた。
作品名の由来であるが、当時藤子不二雄が通勤で使っていた小田急電鉄からとったと言われている。
登場人物
- Q太郎(キューたろう) 声:(1)曽我町子、(2)堀絢子、(3)天地総子
卵から生まれる。大原家に居候している。犬が嫌いだが、それ以外は猛獣でも全く物怖じしない。大飯食らいで、嫌いな食べ物はない。消えることは出来るが変身(化けること)は出来ない。毛が三本。空を飛べる。凄まじい音痴(自覚はしている)。服の中身は謎。初期設定では怪力で、かなり自立心が強く、居候しながらも自分の住処を築いていた。
- O次郎(オーじろう) 声:(2)高坂真琴→桂玲子、(3)横沢啓子
Q太郎の弟。1作目でオバケの世界へ帰ったQ太郎が、一緒に連れて来て一緒に大原家に居候している。赤ん坊なので喋ることは出来ず、「バケラッタ!」等しか喋れない。赤ん坊にしては頭がよく、化けることも出来る。毛は一本。カールしている。「ボム!」という空気砲を持つ。
- ドロンパ 声:(1)喜多道枝、(2)山本嘉子、(3)白石冬美
神成さんの家に居候するアメリカオバケ。文武両道。化けるのも得意。ニヒルでいつもオバQをバカにしている。しかし本当は心優しくさびしがり屋な面も。お腹に星マークを付けている。
- 大原正太(おおはらしょうた) 声:(1)田上和枝、(2)太田淑子、(3)三輪勝恵
忍者遊びをしている最中Q太郎の卵を竹やぶで見つけ、孵化させてしまった本人。小学生。正ちゃんと呼ばれる。のび太ポジションだが、ゴジラやキザ夫とは仲良く、のび太よりずっと恵まれている。
- 大原正助(おおはらしょうすけ) 声:(1)松岡文雄→田の中勇、(2)永井一郎、(3)大山高男
パパ。ちょびひげを剃るとたよりない風貌になってしまう(!?)。会社では課長であり、のび太のパパより立場が上。
- 木佐キザ夫(きざきざお) 声:(1)不明、(2)沢田和子、(3)龍田直樹
気障。家は大金持ちで、小遣いは金庫から要るだけ持ち歩けるという凄まじい身分。それだけにスネ夫と比較するとケチ臭さがなく、気っぷがいい。
- 小池さん(こいけ) 声:(1)大竹宏、(2)島田彰、(3)広森信吾
インスタントラーメンが大好き。美人の女性と結婚して子供が二人いる。それでも奥さんの手料理よりラーメンが好き。藤子不二雄のトキワ荘時代の仲間でアニメーターの鈴木伸一がモデル。
- 神成雷蔵(かみなりらいぞう) 声:(1)野本礼三、(2)野本礼三、(3)兼本新吾
神成さん。ドロンパが居候している家の主人。名は体を表す。妻に先立たれ一人暮らしをしていたところにドロンパが現れ、子供のようにかわいがっている。神成さんはドラえもんでも脇役で登場するが、住んでいる場所が異なっている。
登場人物の書き分け
オバケのQ太郎(1964年~1967年)
- 藤子・F・不二雄:オバQ、P子、O次郎、U子、ドロンパ、X蔵、ドロンパ、その他のオバケ、パパ、ママ、キザオ、神成さん、ストーリー(9回以降)
- 藤子不二雄A:正ちゃん、伸ちゃん、小池さん、ユカリさん
- 石ノ森章太郎:よっちゃん、ゴジラ、ハカセ、その他大勢
- つのだじろう:その他大勢
- 赤塚不二夫:背景
- スタジオ・ゼロ:ストーリー(9回まで)
オバケのQ太郎(1971年~1973年) のちに新オバケのQ太郎と改題
劇画「オバQ」
- 藤子・F・不二雄が全てを担当。
収録されている単行本
- 「オバケのQ太郎」虫コミックス(虫プロ商事) 全12巻
- 「オバケのQ太郎」てんとう虫コミックス(小学館) 全6巻
- 「オバケのQ太郎」藤子不二雄自選集(小学館) 全2巻 (1巻は旧、2巻は新)
- 「新編集オバケのQ太郎」藤子不二雄ランド(中央公論社) 全20巻
- 「新オバケのQ太郎」てんとう虫コミックス(小学館) 全4巻
- 「新オバケのQ太郎」藤子不二雄ランド(中央公論社) 全7巻 以上、絶版。
- 「オバケのQ太郎」藤子・F・不二雄大全集(小学館) 全12巻
- 「新オバケのQ太郎」藤子・F・不二雄大全集(小学館) 全4巻(予定)
アニメ
第一作「オバケのQ太郎」
主題歌
- 前期OP:「オバケのQ太郎」 作詞:東京ムービー企画部、作曲:広瀬健次郎、歌:石川進
- 後期OP:「オバQ音頭」 作詞:藤子不二雄、作曲:広瀬健次郎、歌:石川進、曽我町子
- 開始直後ED:「オバケのQ太郎」 作詞:東京ムービー企画部、作曲:広瀬健次郎、歌:石川進
- 前期ED:「ぼくとQちゃん」 作詞:遠藤隆智、作曲:広瀬健次郎、歌:吉田亜矢
- 後期ED:「オバQ音頭」 作詞:藤子不二雄、作曲:広瀬健次郎、歌:石川進、曽我町子
第二作「新オバケのQ太郎」
主題歌
第三作「オバケのQ太郎」
- 制作:シンエイ動画
- 監修:鈴木伸一
- 総監督:笹川ひろし
- 音楽:菊池俊輔
- 放映日:1985年4月1日~1987年3月29日(全510話) カラー。
- 放送局:テレビ朝日ほか(毎週月曜日~土曜日18時45分~19時)
主題歌
- 前期OP:「大人になんかならないよ」 作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:青木望、歌:天地総子
- 後期OP:「ぼくはオバQノンキなオバケ」 作詞:藤子不二雄、作曲:菊池俊輔、歌:天地総子
- 前期ED:「BELIEVE ME」 作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:青木望、歌:浜田良美
- 後期ED:「あいうえオバQ」 作詞:麻尾るみこ、作曲:菊池俊輔、歌:天地総子
関連項目
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