オビ=ワン・ケノービ(通称 オビワン、ベン)とは、映画「スター・ウォーズ」シリーズに登場するジェダイマスターにしてジェダイの究極奥義「ブラ=サガリ」の使い手である。
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曖昧さ回避
概要
演:
EP4~6:アレック・ギネス
EP1~3、Disney+ドラマ:ユアン・マクレガー
ジェダイマスター クワイ=ガン・ジンに育てられたジェダイナイトにしてクローン大戦の英雄。クローン大戦中にジェダイマスターへ昇進し、ジェダイ評議会のメンバーに加わっている。アナキン・スカイウォーカーおよびルーク・スカイウォーカーのフォースの師であり、親子2代にわたって指導してきた偉大なジェダイ。アナキン・スカイウォーカー=ダース・ベイダーとともに旧3部作・新3部作通して登場する数少ない人物である。
人物像
誠実で穏やかな人柄で対話による交渉に長けている。常に冷静沈着で落ち着いており、緊急事態に対しての危機回避能力・順応性が高い。「最も狡猾にして洞察力のある、最も粘り強いジェダイ・マスター」と言われ、聖職者の外交官としての性格が強いジェダイ騎士団のなかでも特に交渉事に長けており、「交渉人」という2つ名も付けられていた。また、交渉決裂時の「荒っぽい交渉」も得意。
冷静で理知的な面と大胆で無謀な面を併せ持っている。
破天荒な師と何かと楯突く弟子に振り回されてきたためか、皮肉屋で飄々とした性格。本人はジェダイとしての模範的な行動を心掛け大切にしているが、護衛を任務としていながら暗殺犯追跡に向かう・ジェダイの情報よりも裏世界の情報屋の情報を信じるなど、確実に2人の影響を受けている事が垣間見える。
「嫌な予感がする」と言うと大抵良くない事が起こるのは、シリーズのお約束である。
戦闘能力
銀河の調停者たる交渉力・忍耐・精神・頭の回転力を備えているが、数々の実戦を経験しているため戦闘力も極めて高い。マインドトリックの達人であり、EP4ではストームトルーパーを簡単に支配・操作していた。
ライトセーバー戦においても高い実力を持ち、生半可なジェダイでは敵わない強さを持つマグナガードをあっさり倒すほどである。得意フォームはEP1ではフォーム4「アタル」、EP2以降はフォーム3「ソレス」。特にジェダイの精神を体現しているフォーム3の腕前はジェダイでもトップクラスであり、防御で右に出る者はいない。ジェダイ1の剣技を備えているメイス・ウィンドゥからは「ザ・マスター」と呼ばれ賞賛されていた。
有事の際にブラスターを使用した事があり、グリーヴァス将軍もこれで仕留めた。ただし、本人はブラスターを「野蛮な武器」とし、ライトセーバーを「洗練された武器」と語っている。その割にはよく戦闘中でライトセーバーを落としている。
そして、ジェダイの道を究めた者のみが習得出来る究極奥義「ブラ=サガリ」を完全に習得した唯一の人物であり、この奥義で多くの強敵を倒してきた。
活躍
エピソード1以前
他の多くのジェダイ候補生と同様に赤ん坊のうちにジェダイテンプルに連れてこられ、そこで育つ。
しかし、本来ジェダイの本格的な修行を始める時期になっても師となる人物にめぐり合えず、一度はジェダイの道を絶たれ農場での平凡な生活の道に行きかけるが、クワイ=ガンに出会いジェダイの道を歩むことになった。
エピソード1
クワイ=ガン・ジンのパダワン(弟子)として登場。誤ってライトセーバーをショートさせてしまうなどの未熟な面も見られるが、師からはすでに一人前のジェダイナイトとしての実力を持つと認められている。
師であるクワイ=ガン・ジンに従い通商連合に封鎖された惑星「ナブー」に赴くが交渉は決裂。ナブーの女王パドメ・アミダラらとともにナブーを脱出する。脱出後は宇宙船の故障を直すために砂漠の惑星「タトゥイーン」に降り立つが、オビ=ワンはそこで運命の子であるアナキンと出会うことになる。
宇宙船の修理を終え、シス卿ダース・モールの襲撃をしのぎ、アナキンを加えたオビワン一行は銀河の首都コルサントへ向かう。ジェダイ評議会は強力なフォースを持つもののジェダイとして訓練するには年齢が高すぎるアナキンの取り扱いに困惑するが、クワイ=ガンはアナキンを新たなパダワンにすることを決め、入れ替わりにオビ=ワンはパダワンとしての修行を終えることを告げられた。その一方、通商連合と共和国の交渉は再度決裂、ナブーへ戻り戦うことを決めたパドメたちにオビ=ワンたちも同行することになる。
オビ=ワンはナブーで再びダース・モールの襲撃を受け、師であるクワイ=ガン・ジンを失ってしまう。しかし、ブラ=サガリによってダース・モールを打ち倒し、オビ=ワンは見事師の敵をとった。その戦いの間にナブーはパドメたちにより解放され、この功績を以ってジェダイ・ナイトへと昇格したオビ=ワンは師の遺言に従いアナキンへの指導をはじめることになる。
エピソード2
エピソード1の10年後、オビ=ワンはなにかと反抗的なアナキンに手を焼きつつも、二人はいいコンビとして銀河の各地で活躍していた。
しかし、通商連合を含む分離主義者により共和国は分裂・戦争の危機に陥っていた。その危機を救うための法案に関する投票をするために「コルサント」を訪れたパドメが暗殺者に襲われる事態に至り、オビ=ワンはパドメの護衛にアナキンを残しその黒幕を探して銀河各地を飛び回ることになる。
惑星「カミーノ」にてパドメの暗殺未遂の黒幕に繋がる賞金稼ぎのジャンゴ・フェット、および謎のジェダイからの命令によりジャンゴを基にしたクローンの軍勢が作られていることを発見したオビ=ワンは真相を知るためにジャンゴと接触。しかし、ジャンゴはオビ=ワンとの激しい戦闘後に逃走。オビ=ワンはジャンゴをさらに追いかけ惑星「ジオノーシス」に至り分離主義者たちの戦闘ドロイドの工場を発見するものの、そこで元ジェダイマスターでクワイ=ガン・ジンの師匠でありながら現在は分離主義者たちの指導者であるドゥークー伯爵に捕らえられてしまう。
助けに来たアナキンとパドメも捕らえられ、三人は闘技場で猛獣により公開処刑されることになってしまう。しかし、そのタイミングで多くのジェダイ、そしてクローントルーパーの増援を受け、ここにクローン大戦が勃発するのだった。この戦いの中オビワンはアナキンとともにドゥークー伯爵を追撃するが、またも返り討ちにあってしまう。
クローン大戦最初の戦いであるこの「ジオノーシスの戦い」はクローントルーパーの活躍により共和国側の勝利に終わるものの、そこで失われたジェダイの数も多かった。また、これ以降のクローン大戦ではジェダイが戦闘の指揮官もかねることになり、オビ=ワンもまた、戦争に身を投じることになるのであった。
クローン大戦
アニメなどで展開されるクローン大戦においてはオビ=ワンはクローントルーパーを率いて分離主義者たちとの戦いを続けている。この際、クローントルーパーの防護服を着ていることも多く、戦争で変わらざるを得なかったジェダイの象徴といえる。この戦いの間にオビ=ワンは指揮下のクローントルーパーのコーディとの間に上下関係を超えた信頼を得ることに成功した。
また、ドゥークー伯爵の指導を受けたダークサイドのフォースの使い手アサージ・ヴェントレスやサイボーグ将軍グリーヴァスとの衝突も何度も起こっている。
エピソード3
エピソード2の2年後、分離主義者たちとの戦いはいまだ続いており、共和国軍は分離主義者による首都コルサントへの奇襲を許してしまう。奇襲の指揮官であるグリーヴァス将軍はパルパティーン元老院議長を誘拐し、自らの旗艦へと連れ去った。
遠征をしていたオビ=ワンおよびアナキンは奇襲の真っ只中の「コルサント」に帰還。議長が宇宙のかなたへ連れ去られるのを防ぐためグリーヴァスの乗艦に突入し、そこにいたドゥークー伯爵と戦闘になる。が、この師の師に当たる人物とはよほど相性が悪いのか、またしてもオビ=ワンはドゥークーに破れ、戦線を離脱。ドゥークーはアナキンによって倒されるものの、結果的にアナキンは戦闘能力を失った者を殺してしまいダークサイドに近づくことになってしまう。
パルパティーン議長を奪還し、分離主義者たちのリーダーであるドゥークー伯爵も倒した共和国軍。オビ=ワンはコルサントの戦いから離脱した残り少ない危険人物であるグリーヴァス将軍の追撃に向かい、辺境の惑星「ウータパウ」にて接触。グリーヴァスは単独で潜入してきたオビ=ワンと1対1の決闘を繰り広げるが、オビ=ワンによって4本のライトセーバーを振り回す腕は切り落とされ、待機していたクローントルーパーの攻撃が始まると同時に逃走する。しかし、オビ=ワンはなおも彼を追撃し、最後にはオビ=ワンの得意とするブラ=サガリによりグリーヴァス将軍は倒されるのだった。
その直後のクローントルーパーによるジェダイ粛清から逃れたオビ=ワンは同じく生き残ったヨーダとともにシス卿の暗殺を試みる。オビ=ワンはダークサイドに堕ちたかつての弟子アナキン・スカイウォーカー=ダース・ベイダーとの戦いのため溶岩の流れる惑星「ムスタファー」に赴いた。完全に悪に堕ちシスの暗黒卿となったかつての弟子と対峙したオビ=ワンはジェダイの使命を果たすべく、アナキンに戦いを挑む。熾烈を極めた1人のジェダイとシスの戦いは、オビ=ワンがブラ=サガリを超える秘奥義「チノ=リ」によりアナキンの片腕両足を同時に切り落とすという荒業を見せ、決着が着いた。機械化された右手以外の四肢を失い流れる溶岩のほとりに落ちてなお憎悪の表情を見せる弟子に「選ばれし者だったのに!」と心境を吐露した。溶岩に全身を焼かれ苦しむ愛弟子アナキンにトドメを刺せず、力なくムスタファーから去るのであった。
その後、強大な皇帝に対抗する新たなジェダイを育てるため、パドメとアナキンの間に生まれた双子を皇帝の手の届かない場所に隠すことに同意し、双子の一方をベイル・オーガナに託し、自らはもう一人をアナキンの義理の兄弟であるタトゥイーンのオーウェン・ラーズの元に届け、その成長を見守ることになる。この双子こそ、後のルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナである。
エピソード3~エピソード4の間
砂漠の惑星タトゥイーンで隠棲生活を送り、名前もベンと変える。しかし、肝心のルークの教育に関してはオーウェンの協力を得られず遠くから見守ることしかできなかった。
また、かつて溶岩に叩き落したダース・ベイダーがサイボーグとなって復活し、帝国の重要人物になったことも知ったがどうすることもできず、オビ=ワンが歴史の表舞台に戻るにはルークが成長しレイアからの助けを求められるエピソード4まで待つことになる。
CGアニメ『反乱者たち』ではタトゥイーンで隠遁生活を送るオビ=ワンが登場する。また、やはりサイボーグとなって復活したエピソード1での宿敵ダース・モールと真の決着をつけた。
エピソード4
レイア・オーガナからのSOSのメッセージを持ったドロイドとともにルーク・スカイウォーカーが尋ねてくるところからオビ=ワンの時間は再び流れ始める。
オビ=ワンはレイアを助けに向かうためにハン・ソロを雇い、ルークとともに「銀河系最速のガラクタ」ミレニアム・ファルコンでタトゥイーンを出発。その道中でルークに対してかつての弟子アナキンのことを語り、フォースの使い方を教え始める。しかし、助けに向かった先の惑星オルデランはデススターの攻撃によりすでに消滅しており、ミレニアムファルコンはデススターのトラクタービーム(命中した相手を引っ張る兵器)により捕らえられてしまう。
ファルコン号の隠し倉庫で船内の捜索から逃れたルークたちだが、トラクタービームがある以上脱出は不可能である。そこでオビ=ワンはトラクタービームの解除に一人向かった。トラクタービームの解除には成功したものの、ファルコン号に戻る途中、オビ=ワンはかつての弟子の成れの果てであるダース・ベイダーと遭遇してしまう。再びかつての弟子と戦うことになったオビ=ワンだが、このまま戦っていてはルークたちが脱出できなくなると判断。ジェダイの最終奥義「シンダ=フリ」によりダース・ベイダーにやられたと見せかけて高次元の霊体へと転生し、ルークに脱出を促した。
その後、デススターへ攻撃を仕掛けるルークに霊体のまま「フォースを使え」と助言を与え、ルークは見事デススターの廃熱口にミサイルを撃ち込みデススターを吹き飛ばすことに成功するのだった。
エピソード5以降
- 霊体として幾度もルークの前に姿を現し、彼を導く役割を果たしている。
- また、エピソード5でルークをジェダイマスターヨーダが隠れ住む惑星ダコバに導いた際にも霊体で現れ、ヨーダとも会話を交わしている。
- エピソード6ではルークの父親がアナキンであること、およびレイアがルークの双子の妹であることも伝えている。
- エピソード6のラストシーンでは、光の道に帰還したのちに死んだアナキンとともに霊体で現れルークを見守る姿が見える。
カノン
レジェンズ
- 映画のさらに未来を描いたレジェンズに分類されるスピンオフシリーズでは、エピソード6の数年後にはルークにはもう導く必要はないと判断。以降、彼はルークの前に霊体としても姿を現さなくなる。
- さらにそのおよそ20年後、ルークは自らの息子にオビ=ワンの別名をもらい、ベンと名づける。
オビ=ワン・ケノービ単独ドラマ
2019年8月、ネット配信サービス「ディズニー+」向けにオビ=ワン単独ドラマの制作が発表された。オビ=ワンはエピソード3から継続してユアン・マクレガーが演じる。
制作過程には新型コロナの影響などで不安な報道もあったが、『オビ=ワン・ケノービ』は2022年5月27日から無事にディズニー+で配信開始した。本作では新三部作のアナキン・スカイウォーカー役のヘイデン・クリステンセンも復帰する。
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