オペレーションタイガーとは、1998年にTAITOからリリースされたアーケード用ガンシューティングゲームである。
ストーリー
199X年、6月。
某X国は「正義」の名の下に、突如近隣諸国への武力進攻を開始した。
X国は悪化した経済情勢を、油田保有国を手中にすることで立直そうと画策していた。X国は採算の和平交渉にも応じず、この事態を重く見た多国籍軍はついに派兵を開始。今にも戦争の火蓋が切られそうな緊張状態に、世界中は恐怖していた。X国の武力侵攻から3ヶ月。
X国は国内に展開している多国籍軍を早急に撤退させなければ、化学兵器による無差別攻撃を行うと通告。
ついに最後の決断をしなければならなかった。撤退か、開戦か・・・そして多国籍軍の出した結論は、X国の保有する化学兵器車両の極秘破壊作戦だった。
仮に撤退したとしても、化学兵器の脅威は消え去らないのである。199X年9月20日、深夜。
未知数である化学兵器車両の調査及び破壊を実行するべく、某国特殊空挺部隊「S.A.T.」による極秘潜入破壊作戦「オペレーション・タイガー」が発動され、精鋭7名がX国の主要補給路Dポイントから南へ15km地点にヘリから降下した。
しかし彼等がそこで目の当たりにしたのは、基地で得た情報をはるかに上回る数の軍事施設と、近代兵器で武装した兵士たちだった。
概要
「オペレーションウルフ」シリーズの4作目。
シナリオはおなじみの「人質を救出して敵陣から脱出する」内容。ステージは全6面構成で、ステージを選択することはできない。
グラフィックは3Dポリゴンになり、横スクロールや縦スクロールのみだったそれまでのシリーズから大幅な進化を遂げた。
しかしポリゴンは当時の水準から見てもかなり粗いものであり、背景と遠くの敵が見分けにくかった。さらに同年はタイムクライシス2やHOD2など、後の名作と呼ばれるガンシューが多数リリースされたため、それらの陰に隠れる形となってしまった。
システム
- ガンコン
伝統の直付けサブマシンガン。側面にはサブウェポンを発射するボタンがついている。弾数は20発で、弾切れになると弾倉を一つ消費して自動でリロードする。今までのシリーズと比べ弾やサブウェポンの数が大幅に増え、弾をばらまく爽快感が味わえるようになった。 - 敵
兵士は赤く光った後に命中弾を撃ってくる。戦車や装甲車は「DANGER」と表示された後に命中弾を撃つ。
敵に撃ちこめば撃ちこむほどスコアを稼ぐことが可能な「マンストッピング・ポイントシステム」が採用されている。 - ライフ
ライフゲージはMAXで26個。敵の攻撃を受けたり、仲間が撃たれると減少する。
セカンドミッション
難易度調整を施した後期バージョン。
旧バージョンと比べて以下の差異がある。
- 一度に遊べるステージ数が6面→4面に変更
- 1面と2面、4面と5面が選択制に変更
- 敵にマーカーが表示され、見分けづらさが改善
- 1面の前にヘリの追撃を振り切るステージが追加
- 弾のストックが99個までしか持てない
登場人物
- 主人公
- 特殊空挺部隊S.A.T.の精鋭隊員。 牢獄で尋問を受けていたところをミレーヌに救出され、残りの仲間の奪還に向かう。
- ミレーヌ
- X国軍内部に潜入していた連絡員。
単身敵地に乗り込んで主人公を救出できるほど優秀だが、 背後からの奇襲には全く気が付かない。 彼女が敵に撃たれる、あるいは誤射するとライフ-4。 - 捕虜
- 主人公と同じS.A.T.のメンバー5人。3面で敵軍に囚われている。
ミレーヌと違い、彼らは撃たれると死亡してしまう。死亡すると一人につきライフ-4の上、5面で高難度のルートに分岐してしまう。 逆に生存していれば、回復アイテムをくれたり、低難度のルートへ促すなど主人公を援護してくれる。
敵
- 一般兵
- マシンガンを撃ってくる。被弾するとライフ-1。倒すと時々弾を落とす。
- 赤兵
- 性能は一般兵と同じ。倒すと必ずアイテムを落とす。
- ナイフ兵
- 突然目の前に現れてナイフで斬りかかる。斬られるとライフ-6。
- 弓兵
- 2面にのみ登場する、爆弾付きの矢を発射する兵士。
矢は撃ち落とせるが、当たるとライフ-2。 ランボーを意識しているのか、なぜか上半身裸。 - ジープ
- 兵士が数人乗ったジープ。運転手を倒すかジープそのものを破壊すると爆発する。
- トラック
- 兵士が数人乗ったトラック。荷台からドラム缶を転がして進路を妨害する。ドラム缶にぶつかるとライフ-4。
- 装甲車
- 機銃タイプとミサイルランチャータイプの2種類がある。 機銃タイプは食らうとライフ-2、ミサイルランチャータイプは1発でライフ-8。 機銃タイプは武装を破壊すると素早く倒せる。ミサイルは撃ち落とすことが可能。
- ホバークラフト
- 水陸両用のホバークラフト。撃ち落とせる砲弾を発射する。当たるとライフ-4。
- 戦車
- 動きは遅いが耐久力が桁違いに高い。砲撃は撃ち落とせるが、当たると1発でライフ-8。
- 戦闘ヘリ
- 機銃、ミサイルに加え、主人公の真上に陣取って空爆してくるなど装備は豊富。 動きが激しく、ボムを避けられてしまうことも。 機銃はライフ-2、ミサイルはライフ-4、爆弾はライフ-6。ミサイルと爆弾は撃ち落とせる。
- 3面ボス
- 単眼の暗視スコープを装着した特殊兵士。両手の大型ナイフを振り回しながら、アクロバティックな動きでプレイヤーを翻弄する。追い詰められると捕虜を殺そうとする。
- 戦闘機
- ラスボス戦にのみ登場するジェット戦闘機。耐久力は紙飛行機並みに低い。
- 重武装戦闘ヘリ
- ラスボス。 機銃やミサイルを乱射しながら、脱出した主人公たちをどこまでも追いかけてくる。 途中で弾やボムが尽きた場合は、周囲の戦闘機やヘリを撃ち落として補充することが可能。機銃はライフ-2、ミサイルはライフ-4。
- 化学兵器車両
- 3面の最後の捕虜が生存している場合、5面に登場する。攻撃してこないので無視できるが、2台破壊すればボーナス点が手に入る。
アイテム
- 弾
- 弾倉のストックを増やす。ストックの最大表示数は99個だが、実際は100個以上持てる。
- グレネード弾
- 直線状に飛んでいき、広範囲に大ダメージを与える。耐久力の高い敵や、一度に大量の敵が現れた際に有効。 ただし弾速が遅く、遠くの敵や激しく動く敵には当てにくい。 戦闘ヘリや戦車、ホバークラフトを破壊すると手に入る。
- ハンドグレネード弾
- 威力はグレネード弾よりやや低い。放物線を描いて飛んでいくため、狙った場所に着弾させるのはかなり難しい。 赤兵や装甲車から手に入る。
- 栄養剤・水筒・救急箱
- 左から順にライフを1個、3個、6個回復する。赤兵から手に入る。
- レーザーサイト
- 画面に一定時間、赤い照準が表示されるようになる。赤兵から手に入る。
関連動画
関連項目
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